The Confessions Of Max Tivoli

  • [著]Andrew Sean Greer

カテゴリ:
ペーパーバック (288頁)
ISBN:
0312423810
発売元:
Picador USA (2005/01)
定価:
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評価: 3.5

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1871年、70代の老人がそのまま小さくなったようなマックス・ティヴォリが産声をあげる。見た目は老人でも、中身はやはり赤子である。それは、年齢を重ねるごとに身体は若返るという奇病なのだ。アンドリュー・ショーン・グリーアの緻密な筆による『The Confessions of Max Tivoli』は、12歳の少年の身体を持つ50代後半のマックスの独白である。

“1941”と記した金のペンダントを身につけたマックス。やがて赤子の姿となり、そして死ぬ。運命の70歳を迎える年を、彼が忘れることはない。カロライナ出身の美人な母親が、マックスの身を案じ言い含めた「人から見て自然なふうに振る舞いなさい」というルールを、マックスが破ったことは数える程しかないが、背負う運命は肩に重く、愛する人々との距離も、次第に遠くなってゆくのだった。

マックスは、彼のそれまでの人生を語ると同時に、サンフランシスコをはじめ、アメリカの、19世紀終盤から20世紀初頭にかけての風景を描き出す。社会の変容、限界ある人間の生命、朽ちてゆく記憶など、年齢を遡るという文学的手段を駆使し、グリーアはそれらの意味を問い掛ける。愛を求めるマックスではあるが、呪われし自らの運命は、自らの本心を欺き続けることである。真実を隠すため、妻アリスを失い、名前を変え、息子の前から姿を消す。唯一の生涯の友、ヒューイーだけが彼の傍らで、あり得ない身体の中にあるマックスという人間を理解している。

最高のサイエンスフィクションや神話のように仕組まれた物語が、人々の持つ先入観を暴き、正常であることが前提とされる世界を覆す。『The Confessions of Max Tivoli』において、愛とは破壊的な力である。しかし、愛を失うということが、次なる希望を生むということを、グリーアは認識している。マックスのもろく壊れやすい世界を、芸術的手腕で緻密に描きながら、感傷に陥ることなく、悲劇の記念碑を打ち立てようというのでもない。

マックスは言う。「愛のためにその命を捧げるというのは、かくも勇猛であり、かくも馬鹿げており、かくも美しいものである」

かくも勇猛であり、かくも美しい、マックスの世界をご堪能あれ。
(Patrick O'Kelley, Amazon.com)

2004
08/05
Thu

興味深い設定だが

100.0% (1 / 1)
[No.2] posted by im2s

あらすじなどは先のreviewerの詳細なコメントをご参照ください。
物語の前提は興味を抱かせるだけの面白いものだが、それを生かせ切れていない感が残る。昔のサンフランシスコの描写など、細やかに書かれているのだが、肝心の物語は消化不良に感じた。星3.5。

2004
06/29
Tue

若返る苦しみ

50.0% (1 / 2)
[No.1] posted by 月ふたつ子

人間ある時点にたどり着くと、あ~あの頃に戻りたいと思うのかもしれない。
そう人は言う。私はまだそれをそれほど感じた事がない。
っていうか、過去の自分があまり好きではないのだ。

「時が経つにつれて年老いていく・・・のではなく
若返っていったらどうなるだろう。」
そんな発想って誰でも一度はしたことがあるだろうけど、
これはそんな一冊。

って言っても私たち一人一人にそれぞれの人生があるように、生き方があるように
マックス・テヴォーリの歩んだ道のり、マックスが生涯をとおし愛し続けた
アリスと息子サミーに贈った告白書なのです。
(もちろんフィクションですよぉ)

あらあらあらすじ
マックス・テヴォーリは1871年にサンフランシスコに生まれる。

奇妙な事に推定年齢70歳の体で。
マックスの祖母が1941年と刻まれたペンダントをプレゼントする。
それは彼が死んでいく年の予告でもあった。
そんな息子を持つことに疑問を抱いたのか
マックスの父は母妹マックスを残し行方不明になる。
マックスは17歳の時(体は54歳)、隣人アリス(14歳)に恋心を抱く。

しかし、アリスが想いを抱くのはマックスの友人・ヒューイ(17歳)。
心を痛めながらマックスはアリスの母と愛人関係に落ちる。
あることがきっかけでアリスとアリスの母はマックスの元を去っていく。

アリスに対する想いを引きずったまま、マックスは若返っていく。
30歳を過ぎた頃、(そうこの時、彼は自分の年齢と体の年齢が一致する)

マックスは未亡人アリスと再会する。しかし、アリスはそれがマックスとは気付かず
マックスに想いをよせるようになる。
友人ヒューイはマックスに自分はあの隣人マックスであることを
告白するべきだと忠告するが、マックスは本性を隠したまま 
二人は結ばれる。
数年の結婚生活は幸せだった。(この1900年代前後のアメリカ、

ヴィクトリアンな時代は私のお気に入りでもある。)
やがてアリスはマックス、いやアスガーに対し不信を抱くようになる。
年を取らないアスガー、一日ごとに若くなる彼は ある日 
自分はマックスであることをうち明ける。
混乱したアリスは写真館を経営するかたわら知り合ったアーティストと
駆け落ちしてしまう。

恋に再び破れたマックスは死ぬことを怖れず陸軍出兵、
第一次世界大戦中のフランスへ渡る。
やがて戦後を迎え、再びアメリカに帰国するが、
そこで友人ヒューイからアリスはマックスの子どもを
生んだとを知らされる。
アリスは若い頃、恋心を抱いていたヒューイに手紙を書いて
それを知らせたのだった。

ヒューイとマックスは手紙の住所をたよりにアリスを探し始める。
マックス(推定年齢12歳)はアリス・と息子のサミーは12歳を見つけだしそして再会するのだが
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

話の端々にもっと色んな出来事が起こって行くんだけど・・・
ここではこの辺にしておこう。

そして、マックスの人生の終わり方にもついても彼が愛し続けた人々との
別れについても、話の完結は異様な余韻を残してしまう。
ちょっと悲観的で悲劇的な感じがするけど、興味深い本だと思う。

筆者がこれからどのような本を書いていくのかが
とても楽しみでありますですはい。

★書中の気になる一言

詩のように書き上げられた本でしたので沢山あったぁ~

We are each the love of someone's life.
私達それぞれが誰かの人生においての「愛」なんだ

自分にとって全ての愛である人、でも
その人にとって自分はその人の人生における愛の対象ではない
本中では熱い言葉だけに悲しく響いていました。

作者はボブ・ディラン(Bob Dylan)の
My Back Pages を歌いながら書いたらしい。

Crimson flames tied through my ears
Rollin' high and mighty traps
Pounced with fire on flaming roads
Using ideas as my maps
"We'll meet on edges, soon," said I
Proud 'neath heated brow.
Ah, but I was so much older then,
I'm younger than that now.

あ~あの頃は若かったから・・・じゃなくて
♪あ~その時はすっげえ年寄りだったけど 
今はずっと若いんだぜぇ~♪
って感じの歌


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