- [著]John Grisham
- カテゴリ:
- マスマーケット (560頁)
- ISBN:
- 0440221471
- 発売元:
- Dell Pub Co (1997/03)
- 定価:
¥ 805 (税込)- 価格:
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陪審員コーディネーター
そんなものがあるのかと驚いた!(本当かわからないが)
陪審員をテーマにした裁判物。よく出来た娯楽作品!そして陪審制度の裏表も垣間見える。
企業相手の裁判は大金が動く。ゆえに裁判も実に派手になる。
本書の裁判は「タバコ」今読むと少し古く感じるが、
タバコに関する裁判華やかなりし頃が有った事を知る世代にとっては理解しやすいテーマ。
裁判のテーマを変更した映画化作(主演ジョン・キューザック)はいまいちの出来だったものの、
小説は面白い。
主人公の陪審員がどう票を動かすか、いや、その前にどうやって陪審員に選ばれたのか?
その前になぜ彼はその裁判に潜り込んだのか!?
日本でも陪審員(裁判員)制度の導入が予定されている昨今、本書でアメリカの制度について
ちょっと知ってみるのも一興では?
息詰る闘い
Runaway Juryというタイトルなので「逃げた陪審員」かと思って読み始めたが、だれも逃げるわけではなく「暴走陪審員」のStoryでした。その事を終わりの方に作者が説明。陪審員制度がどのように機能するのか知識がなく読み始めた時はもうひとつ理解に苦しんだが、陪審員に参加した米人の話しを聞いたあとは理解しやすくなった。
200人からの陪審員候補をふるいにかけていき、最後に12人と補欠の3人にしぼり裁判がスタートする。告訴する側と被告との間でどちらが多くの陪審員の票をとるかの闘いが始まる。そこにJury Consultantが暗躍してのかけひきが展開。被告側ConsultantのボスFitchと陪審員としてもぐりこんだNicholasとペアを組む影の女性Marleeとの息詰る闘い。果たしてMarleeとは何者か?Fitchの必死の探索が始まる。
最後の株の先物を使ったどんでん返しは見事である。
陪審員法廷の裏側
喫煙に因る発癌と死亡。夫は数十年の喫煙が原因で亡くなったと未亡人が起こした或るタバコ訴訟をめぐる法廷推理小説。10余名の陪審員の様々な個性や暮らしと、原告被告双方の弁護団やタバコメーカーなどの思惑、企みが、次々と展開して読み手を飽きさせず、平易な表現と巧みな構成で、通勤電車の中などでの細切れ読書でも既読ページに戻る必要を感じさせない。シカゴの大手法律事務所の弁護士だった著者の法廷ものは、アメリカの法廷実務に関する「教科書」として日本からの駐在員に紹介されるほど具体的なシーンに溢れており、本書も600ページ近い分量を苦にさせないストーリーテリングの逸作。
映画より深みのあるストーリー
映画(「ニューオリンズ・トライアル」)も
すばらしく面白かったですが、
こっちのほうが分量を気にしなくて言い分、
いろいろな要素が不確定のままストーリーが進行し、
最後までこいつはどうするんだ?的なところがあり、
豪腕陪審コンサルタントと主人公の
手に汗握る駆け引きが楽しめます。
また、陪審コンサルタントという職業が
日本にはないので、非常に興味深く、
それだけでもこの物語の面白さを引き立てています。
映画では簡単に落ちが出てしまったりするので、
原作先に呼んだほうがいいと思います。
ちなみに、映画ではタバコから銃に焦点が移っていますが、
いろんなところで、タバコに絡めたネタが出てきます。
タバコ会社の告発を描いた『インサイダー』の出演者を
多数立場を変えて出演させたり、、
そいうわけで映画も面白いので、見てみてください。
裁判員法案閣議決定。2009年には他国の話ではなくなるのか?
2004年3月2日、裁判員制度に関する法案が閣議決定された。
裁判員になる事は、国民の義務となる。
アメリカの陪審員制度はドラマや映画で数多く登場し、漠然としたイメージはあったが、詳しい事はわからなかった。
陪審員制度の裏側をサスペンスとしてみごとなストーリーになっている。
陪審コンサルタントという摩訶不思議な職業が日本にも現れるのだろうか?
前半ちょっと平板に感じるものの。
本作品の主人公である陪審員12人の名前・キャラを覚えるのが結構大変だったりします。アレこの人はどんな人だったっけ?なんて行きつ戻りつ。注目のタバコ訴訟の陪審員選定からはじまる物語は他のグリシャム作品に比して出だしちょっと平板に感じる。そうは言ってもご心配には及びません。陪審員の一人としてもぐりこんだ主人公ニコラスとそのパートナー、原告・弁護両サイドのせめぎあいで後半はぐーんとヒートアップ。映画化もされてカバー写真にジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンが見えますが読めばスグどっちがどの役をやるのかわかります。
90年代盛り上がったタバコ訴訟の基礎的な論点は全て網羅されている故に科学医学用語なんかも多用されますがグリシャム作品ですから読みやすい。映画「インサイダー」ばりの内部告発者も出てきたりして主人公陪審員の「活躍」ぶりもさることながら弁護側・原告側論証の組み立てがとっても面白かった。おすすめ。
陪審制って?
アメリカの法廷小説が面白いのは、まさしく一般市民が評決を下す陪審制があるからである。だから、判決がどちらへ転ぶか最後までまったくわからない。主人公である優秀な(そして、ハンサムで冗舌な)弁護士・検事が、移り気な陪審員を言葉巧みに誘導し、勝利の判決を勝ち取るというのが普通のアメリカの法廷小説のパターン。しかし、この小説でついに陪審員に主役の座がまわってきたのである。
ジョン・グリシャムが書いたのだから、エンターテイメント性は抜群。最後の最後までハラハラドキドキ。だけど、抑え所をしっかり抑えているのもジョン・グリシャム。タバコ訴訟というのは全米で大きな問題になっているし、法外な賠償金の判決など陪審制が抱える問題も浮彫りにしている。
そこで気になったのが陪審制という制度そのもの。日本でも導入が検討されているといわれるが、「陪審コンサルタント」のような職業が暗躍し、陪審候補者の選挙の投票結果や個人の生活をすべて覗かれ、公判中にはホテルに缶詰め。はっきりいって恐ろしい限りである。導入については、もう一度良く検討してほしい。ニュースの司法制度改革についての解説などよりも、ずっと陪審制の実態について理解できると思う。そういう意味でも、ぜひオススメの一冊である。
タイトルにすら仕掛けが・・
“Runaway”を辞書で引くと、脱走・暴騰・楽勝といった意味が並んでいる。著者は、これらの意味をすべて込めたストーリーを巧みに創り上げてしまった。
喫煙による死はタバコおよびタバコ製造企業の責任であるとする原告と、被告とされたタバコ会社との死力を尽くした法廷での論争と、法廷外での虚々実々の駆け引き、陪審制度の詳しい紹介と実際を思わせる各陪審員の心理の展開、そして最後にあかされる大仕掛け、・・・
日本でも陪審制度・参審制度の導入が論議されているおり、格好の“参考書”にもなるのではないか。
陪審員が主人公の異色のlegal comedy?
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陪審制度の理解に役立つ、楽しめる一冊
日本人は、アメリカの陪審制度にはほとんど知識がない人が多いと思う。かくいう私もその一人だったが、スリルのある、退屈させないテンポのグリシャムのこの小説によって、知らず知らずのうちに陪審員によって判決が決定されるまでの流れを知ることができた。
