Book Description
ジョナスの世界は完ぺきだ。すべてが完全にコントロールされている。戦争も、痛みの恐れもない。選択の余地もない。すべての人は共同体の中で役割を与えられている。ジョナスが12歳になったとき、ザ・ギバーから特別な訓練を受けることになった。ザ・ギバーだけが、人生における本物の痛みと喜びを握っている。今、ジョナスが真実を受け取るときがきた。後戻りはできない。
ユーズド商品:¥ 2,273 より
ジョナスの世界は完ぺきだ。すべてが完全にコントロールされている。戦争も、痛みの恐れもない。選択の余地もない。すべての人は共同体の中で役割を与えられている。ジョナスが12歳になったとき、ザ・ギバーから特別な訓練を受けることになった。ザ・ギバーだけが、人生における本物の痛みと喜びを握っている。今、ジョナスが真実を受け取るときがきた。後戻りはできない。
ある特殊な社会に住む人々。12歳になる少年が主人公。物語の序盤では、まるで北朝鮮のような社会主義国家体制のしかれた中で暮らしてるのかしらと思ってしまうほど規律が厳しい生活の話が延々と続く。しかしどうも様子がおかしい。この特殊な社会で住む人々には、言論の自由はもとより職業選択の自由もなければ、配偶者選択の自由もない。全て、社会の上層部が決定し、人々はそれに従う。不思議なのは、そのような暮らしであっても人々は幸せで平和な暮らしをおくっているかのように見えること。そして、主人公は12歳の時、この社会で選ばれし人物になった、彼のみが本当の世界について知るようになるのだ。自分の社会とは全く異なった社会を知ることで、彼の中で葛藤が生まれる...
1993年の作品。180ページ弱。児童書とは思えないほどの濃い内容。主人公の年齢からして、おそらく小学生高学年用の本ではあると思うが、自分が小学生高学年の時にこんな本に出会っていたら、世界観が変わったのではないかとさえ思う。というか、日本には、こんな具体的に社会のあり方を考えさせるような児童書は皆無だとさえ思える。
この一冊の本から、ハリウッド映画が10個ぐらいできるるぐらい内容が詰まっている。話の内容、展開、そしてエンディングと、非の打ち所がない。
この本を読んで、レビュー・コメントを読んで、そしてこの本を書いた人の意思を想像して、私はぞっとしました。
他の方々のレビューを読んで、それなりに恵まれた立場に居る人達は、「完全にコントロールされた世界」の持つ「不完全さ」についての不満を示し、「不完全ながらも、感情の豊かさのある世界」に住む自分たちの幸せさを実感するんだな、と思いました。その人たちは、Jonasの住む世界より現実の方を好ましく思うでしょう。しかし、この現実世界において今日の食べ物さえあるかどうか分からない立場の人達はどうなんでしょうか。この本のの感想を聞いてみたいと思いました。そちらの立場は私も体験したことがないので正直分かりませんが、しかし、私は日本国内ではかなり貧しい家庭に育ち、そして今日飢餓と貧困に苦しむ人達が居ることを考え合わせると、私は自分が真の暑さや愛を持つチャンスを犠牲にしてでも、誰も飢えないJonasの世界の住人でありたいと思いました。だって、Jonusの世界に住む人達の多くは、自分達が持たないものの存在さえ知らず結果的に不幸を知らないのですから。多数の人達の幸福のためには、自分がGiver & Receiverならば自分の幸せを犠牲にしてもいいです。
「あー、『真の愛=幸せ』を持てる自分達は幸せだったね」みたいな感想でいいんでしょうか?
子供向けの洋書ですが、テーマはかなり深いです。
ジャンルはSFなのですがどちらかというとヒューマンドラマに近いかも
知れません。エイリアンとか大きな悪に立ち向かうといった構図はありませんが、
本当の自由とは何かを考えさせられました。
コントロールされた世界の中にいることはそれはそれで良いこともあり、
楽なんだけれど、本当の生きる喜びは得ることは出来ない。
自由っていう言葉を口にするのは容易いけれど、
本当に自由であるためにはそれ相応のリスクもあるんだと思いました。
子供向けの本で子供向けの英語で書かれているので、英語でSF小説を読んでみようと思っている人には絶好の入門書です。ただ、SF小説は、大人向けの物でもあっても内容がマニアックなものでなければ、それほど読みにくいものではありません。子供向けのものは内容の説明も不十分なものになり、そのためにかえって分かりにくくなってしまいます。The Giverは、単純なストーリーに深い内容を盛り込もうとしているので、英語の平易さのわりに難しいかもしれません。もし、この本を大人向けのSFに書き換えて描写を詳しくしたら、英語は難しくなるかもしれませんが、内容はもっと分かりやすくなると思います。
英語は平易なのでペーパーバック初心者にもお勧めです。内容も面白いのでグイグイひき込まれていきます。あっという間に読み終わりました。題名になっている「The Giver」の意味は、読んでからのお楽しみです!
日本語訳が出たばかりのころたまたま表紙に惹かれて読んだ。もう10年以上前になるが、読後の衝撃は今でも鮮明に覚えている。今回、その表紙に再会して、迷わず原文にチャレンジしてしまった。
ジュブナイルだから、使われている単語や文章自体はそれほど難しくない。高校程度の英語力で十分読めると思う。しかし、物語を通して著者が問いかけていることの重みは、大人になった今でも変わらない。いや、このコミュニティを成立させる理屈もなんとなくわかってしまうようになった(かといって肯定するわけではないけれども)今は、もっともっと重いかもしれない。その理屈に対抗するため、ギバーとジョナスがとった方法に、今回なぜか涙が止まらなかった。
今回英語で再読しながら自分でも翻訳してみたが、シンプルな単語ほど難しい・・・。日本語版の言葉がいかに素晴らしかったか改めて気付いた。絶版になってしまったと聞いた気もするが、各地の図書館等にはまだ置いてあると思うので、興味のある方はそちらも見てみてください。
英語の授業を通して、この本と出逢いました。シャイクスピアやジョージ・オーウェルのようなクラシックとは違い、とても解り易い英語で読みやすく、本自体も薄めなので、初めて洋書にチャレンジされる方にもお勧めです。それだけでなく、内容も深く、とても考えされられるものです。どんどん読み進めている内に、自分がジョナス(主人公)になってしまったような、そんな感覚に陥ってしまいました。
英語が簡単なペーパーバックを探していて、The Giverにたどり着きました。
子供向けなので読みやすいかな、と思って読み始めましたが、英語の読みやすさよりも内容に夢中になり、気が付くと読み終わったという感じでした。もちろん、英語そのものも読みやすいです。
コントロールされた世界で生まれ育った人達にとっては、それが当たり前の日常で、何の疑問も持たないのかもしれません。いろんなものを見て感動し、傷付き、怒り、喜ぶということの大切さについて考えさせられました。それが私たちにとっては当たり前のことなので、じっくり考える機会なんてありませんでしたが。
とにかく、読んで良かったと思える本でした。
天候を含め、全てがコントロールされた世界には、
痛みも苦しみも深い悲しみもない。
一見理想的に思えるこの世界には、だがしかし心からの喜びも幸せも存在しない。
過去の記憶を受け継ぐものとして選ばれた主人公ジョナスは、
そこに何にもかえがたい「愛」が欠如していることに気付いてしまう。
この本を読んでいる時、手にちょっとした怪我をしました。
痛い!!と、思いつつ、この痛みがなくて愛のない世界にいるよりはいいな。
なんて、不思議と幸せになってしまいました。
理想通りにはならず、不完全なこの世界。
それを前向きに受け入れていく勇気をくれる本です。
英語も読みやすいですし、ぜひたくさんの人に読んでいただきたいです。
今読み終わりました。子供向けなのでハリーポッターを読めた人は楽に読むことができると思います。あまり英語の表現も難しいものはありませんし、文章量も軽めです。
しかし内容は考えさせられることが多いですし、主人公が経験することにどんどん引き込まれていきます。完全に平等な世界で、2人の親に男の子と女の子が1人ずつの家族。誰もが同じ生活をし、家族で何もかも話し合い、同じ年齢に同じものを与えられる。そういう生活が幸せなことなのか。それとも争いはあるけれど、愛情もある世界が幸せなのか。主人公が色々なことを経験していくにつれて、読者もその世界のことが分かってきます。
なお私が読んだのはReaders Circleのものでしたが、最後に著者のインタビューが載っていて、エンディングの解釈の助けになりました。このインタビューがあったのは良かったです。
本編中で、印象に残ったところというといくつもありますが、キーポイントになってしまうので、さしさわりのないところを1つ。主人公の少年が「Do you love me?」と親に尋ねたときのやり取りが、とても印象的でした。ぜひ読んでみてください。