To Kill a Mockingbird

  • [著]Harper Lee

カテゴリ:
マスマーケット (288頁)
ISBN:
0446310786
発売元:
Warner Books (1988/10)
定価:
¥ 921 (税込)
価格:
¥ 1,193 (税込)
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252 位
評価: 5.0

Book Description

弁護士アッティクス・フィンチが本物の物真似鳥を弁護するというハーパー・リーの古典的作品であり、ピューリッツァー賞受賞作品である。ある黒人男性が白人女性をレイプしたという罪で起訴される。アッティクスの2人の子ども、スカウとトジェムの目を通して、ハーパー・リーは、豊かなユーモアと正直さとをもって、1930年代のディープ・サウスの大人たちの人種と階級意識に対する不条理な姿勢を浮き彫りにする。

2008
02/23
Sat

素晴らしい小説とはこういう小説を言う

100.0% (1 / 1)
[No.18] posted by 祭りの後

ピューリッツァー賞に輝いた作品である。アラバマ州の田舎街での出来事が子供の視点で淡々と書かれているが、子供っぽい作品ではなく、人種差別という深刻なテーマを扱った作品でもある。文章は平素で、奇をてらったところはみじんもなく、それでいて説得力のある情感溢れる小説であり、素晴らしい小説とはこういう小説なのかと改めて実感させてくれる。後に同名のタイトルで映画化され、グレゴリー・ペックがアカデミー賞を獲っているので比べてみるのも面白いかもしれない。

「風と共に去りぬ」のマーガレット・ミッチェル女史もそうであったが、この作品がハーパー・リーの唯一の長編小説であるというのも興味深い。駄作を連作、乱作する作家が多い中、一作でも不滅の作品を書く小説家もいるのである。

2008
02/16
Sat

何をおいても読むべし

100.0% (1 / 1)
[No.17] posted by umemomosakura

静かで、深い余韻の残る物語です。
本当の勇気とは、相手を負かすことではなく、自分が正しいと思ったことにはきちんと顔を上げていることだ、という父。
父を敬愛する二人の子供は、それを頭で分かってはいるのだけれど、現実と理想との間で葛藤し、時々周囲とトラブルを起こしてしまいます。
彼らの様子がなんとも切ないです。
第二部で、法廷で黒人の弁護をつとめる父の言葉は感動的です。
そして最後に起こる事件。
ラスト近く、主人公Scoutは自分と兄を救ってくれたBooの家のポーチに立ちます。彼女がBooの視点で通りを眺めるシーンでは思わず涙がでてしまいました。
正直、辞書なしですらすら、という英文ではありません。それでも、何を言ってるのか見当もつかない、ということもなく、英語中級レベルでも十分読みこなせます。
南部なまりは、慣れてくるとかえって心地よいです。

2008
01/10
Thu

wonderful

[No.16] posted by お客様

What a wonderful story and what a refreshing change to read a story written with such virtue, honesty, and integrity! Where are the Atticus Finches' in today's world? Simply Wonderful! May I also recommend reading Tino Georgiou's topseller--The Fates--if you missed it!

2007
10/28
Sun

親子関係とは

100.0% (3 / 3)
[No.15] posted by tabopapa

本書はアメリカ社会にいまも巣くう人種差別の問題などを主題に扱うものであるが、一番感動したのは、あるべき大人の姿を教えてくれたことにある。特に現在の様に親子関係が希薄またはおかしくなっている時代には、大人の観点からも子供の観点からもいろいろな事を考えさせてくれるストリー。
出版当時には当時の問題意識を十分に反映し書かれたものと思うが、現在の時代にも通用する問題意識がそのプロットの中に流れており、現在でも教科書的に読まれている理由がわかる気がする。特に大人に。

2007
10/20
Sat

心温まる名作

50.0% (1 / 2)
[No.14] posted by 原田耕二

 1961年の小説部門のPulitzer賞受賞作です。1630年代のアメリカ南部の田舎町で、10才の兄と6才の私(妹)が成長していく様が生き生きと描かれています。
 当時の白人中心社会の中で、学校へも行けない白人がいたり、黒人へのあからさまな差別、良心的な弁護士としての父の生き方など、事件も起こりながら、日常生活を描きながら、物語が淡々と進行します。
 グレシャムのA Painted Houseと同じような印象を受けました。
 英文は、最近の流行作家と比べると、少し読みにくいように思いました。
 作者のHarper Leeという人がどんな人か知りませんが、ほとんどこの一冊しか残していないことは驚きです。

2007
09/11
Tue

Moving

75.0% (3 / 4)
[No.13] posted by Lindsay Lee

小さい頃は大人に質問攻め。聞きずらいことも平気で聞く。そして、きっと大人はきちんと答えてあげるべきだろう、アティカスのように。
 おてんばできかないスカウトが、昔を振り返って、思い起こすメイコームで起こった事件や父親の言葉、兄の優しさ、ブー・ラッドリーの手のぬくもり、そういうものがじんわりと伝わってくる。しかし、柔らかさの中にも、しっかりと社会問題を取り入れ、大人の視点と子供の視点から思考されているのもまた素晴らしい。

PS. Don't miss- The Fates by Tino Georgiou--実にみごとな脚色、それに子どもたちとペック演ずる父親、町のたたずまい、そこに住む人たちが生き生きと温かく描かれていて、小説の趣を損なわないすばらしい映画だ。

2007
08/16
Thu

素朴な、でも深く心に刻まれる物語

80.0% (4 / 5)
[No.12] posted by toyoji

Scoutという少女の目を通してアラバマの田舎町で起きた事件と人々の反応が描かれている。

1930年代のアメリカ南部で、無実の黒人を弁護するScoutの父、裁く白人陪審員と、地域の人々に投げかける波紋が物語の中核であり、主題も興味深いが、物語に付随するディテール、たとえばその当時のアメリカの生活、社会の有り様、白人と黒人の関係などがうまく表現されていて、面白かった。人々の差別感情を敏感に感じ取って9歳の少女の言葉で語られるというところが、俗世にそれほど染められていない客観的な問いかけとなって、逆に主題のリアリティーを強めたと思う。

自分の信念をかたくなに守り、よき人間、よき父として振舞う弁護士Atticus、その父に誇りを持ち、敬愛する兄Jem、それを傍で見つめる語り手Scoutと彼らを取り巻く地域の人間関係は濃くて優しいがときに辛辣だ。

日常の中で起きる出来事でも、実はこんなにたくさんの人間ドラマと感動が潜んでいるのだなあというのを思い知らされる。日常の中にドラマを見出してこのような物語を創ることの出来る筆者には脱帽。

英語は中級程度。

2007
01/06
Sat

現代アメリカ文学の代表作の一つ

100.0% (17 / 17)
[No.11] posted by raika777

 私がこの本を読んだのは、13年ほど前になる。当時通っていた、アメリカの大学の語学学校で教材として使われていたのがこの本だった。毎回、宿題として10ページ前後ずつ読み、授業でその内容を確認するものだったが、ストーリー自体が面白い上に、その先生の教え方がうまかったので、とても楽しい授業だった。
 テーマは黒人への不当な差別と貧困に対する怒り、そして不当な暴力に立ち向かう勇気だが、物語は決してハッピーエンドではない。それでも、決して裕福ではないが互いに信頼し愛し合う家族、子供時代にしか体験できない想像と冒険の世界に遊ぶ兄妹、二人を包む南部のゆったりと流れる時間が、少女の目を通して美しく描かれており、心にしみわたる。
 21世紀の現代でさえ、当時と社会の富の配分を受けられずに取り残された人々がどういう扱いを受けているか、ハリケーン・カトリーナでの被害を見ればよくわかる。現在のこの状況を見たら、アティカスは何と言うだろうか。

2006
10/21
Sat

ゆったりとして、ここちよい、南部なまり

100.0% (4 / 4)
[No.10] posted by sumiko_misuke

今や、古典的名作となっている「To Kill a Mokingbird」のCDブックを製作するに
あたって、生粋のアメリカ南部のナレータがふさわしいと製作側が考えたと思うが、このCDブックの場合、すごいことに、テキサス生まれの映画女優、シシー・スペイセクが
ナレーションを担当している。「キャリー」(1976)で大ブレークし、「謳え!ロレッタ 愛の
ために」(1980)でアカデミー賞を受賞している超ベテランだ。
もともと歌手としてスタートし、アカデミー賞をもらったロレッタでは、吹き替えなしで
歌っているスペイセクの声は、非常に豊かで、やわらかく、そして、ゆったりとしていて
聞手を癒す不思議な魅力がある。

The New York Timesのインタビューでは、スペイセクは、原作の本が大好きで、グレゴリー・ペックの主演した「アラバマ物語」が映画として一番好きだと言っていたそうである。そして、テキサス州のGuitmanで過ごした自分の子供の頃の思い出と、ダブルものが多いそうだ。


考えてみたら、自分がもっているCDブックは今まで全部男声のナレーションだった。
女性の声がこんなに、聞いてて気持ちの良いものだとは、今まで知らなかった。

2006
10/13
Fri

アメリカ文学史上、宝玉のような作品

91.9% (34 / 37)
[No.9] posted by sumiko_misuke

この本に出会ったのは、かれこれ30年近く前になる。当時、駆け出しの編集者だった私は、大先輩の米国人エディターに「向学のために英語の本を読みたいが、お勧めの本は?」と聞いたところ、彼女が挙げたのは、ヘミングウェイでもなく、スタインベックでもない、この「To Kill a Mokingbird」だった。若かった私は、夢中になって読み、感動した。そして、先日アメリカ映画史上ベストヒーローで、ロッキーやスーパーマンを押さえて一位になったのが、アラバマ物語でグレゴリー・ペックが演じたアティカス・フィンチだったことを思い出して、実に30年ぶりに映画の原作であるこの本を再び手にしてみた。そして、再び、泣いてしまった。
涙をしぼる恋愛小説でも、わくわくするドベンチャーでもない、決してハリー・ポッターのような派手さはないのに、ページをめくるうちに、登場人物とともに笑い、泣いている自分があった。この魂を揺さぶるような感動はいったいどこからくるのだろう。うまく言葉ではいえないが、偏見に対する戦い、人間としての誇りと良心といった、極めて普遍的で深いテーマを、暖かく、そして深く描いているからではないかと思う。周囲に流されることなく、己の信念を守って生きることがいかに難しいかを、年を重ねるにして、多少なりとも分るようになり、また人種差別の現実をいやでも目のあたりにする昨今、余計、この作品の素晴らしさが心に染み入るのだ。
1960年に発表されて以来、世界中で読まれ、愛されてきたこのアメリカ文学史上、宝玉のような物語。「masterpiece=名作」とはこのような本のためにある言葉だ。もしも私が、今,
後輩から同じ質問を受けたら、迷わずにこの本をお勧めする。そう、ハリー・ポッターではなく、、、、、


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