- [著]Selma Lagerlof
- [著]Thea Kliros
- [著]Velma Swanston Howard
- カテゴリ:
- ペーパーバック (219頁)
- ISBN:
- 0486286118
- 発売元:
- Dover Pubns (1995/06)
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2004
10/12
Tue
ひとりの少年の成長譚
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この物語と出会うきっかけとなったのは、この本を大江健三郎氏が「最も美しい物語」と絶賛していたからである。
なかなかこの年齢になると、子供向きの物語を読む気恥ずかしさも手伝ってか、読む機会を失っていたが、英語で書かれたものをみつけたので挑戦してみる事にした。それほど難しくもなく思ったよりとっつき易い、というか物語に引き込まれてしまい、あっという間に読み終えてしまった。
ニルスという極めて、ひねくれ、自然に対しても悪意を持っているかのような少年がある日突然小人となってしまって、鴨たちと共に旅に出かける、そのたびの中で、彼らと仲間を得て、様々なことを学び、人間としても成長していく。
現在、私たちの生活に密着した自然は、「観光地、行楽地」としての自然かもしくは人に地震や台風などの災害を与える恐怖の刃を持った存在である。
ニルス少年は自然や動物たちと接しながら、緑豊かな森を横切り旅をする、それは大きく、静かで、暖かく、包みこみながらも厳しい自然の象徴である。自然との共存が叫ばれて久しいが、我々人間は(ニルスがそうであったように)自然に対し優位な立場で制御可能である、と思っているのではないだろうか?この物語でニルスが様々なことを学んだように、私も考えさせられる事が多かった。できれば、もっと若い時に読むべきであった本だと、痛感する。
