- [著]John Rawls
- カテゴリ:
- ペーパーバック (624頁)
- ISBN:
- 0674017722
- 発売元:
- Belknap Pr (2005/03)
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ロールズが生まれ変わらせた「正義」概念。
ロールズは「正義」と「善」の峻別を説く。ロールズの「正義」は、社会構成の指針となるべきもので、「価値」判断を伴わないものだ。社会参加の意欲は、いかにすれば保たれるか? という、福祉国家型民主主義、社会主義に対して生まれた問題意識がベースとなっている。
現代リベラリズムの古典であり、必読。よく知られていることだが、邦訳が醜悪なので、原書で読むことを薦める(邦訳は「第2版」からの訳出)。原書で600ページはしんどいよ、という方は、シリーズ「現代思想の冒険者たち」の川本隆史『ロールズ』(講談社)の第4章をアンチョコにしながら、第1部「理論」のみをお読みになられることをお勧めする。
人類への遺産
自ら言うようにロック、ルソー、カントの体系を受け継ぎ、再構築した記念碑的著作であり、かつ偉大な思想的構築物である。
自由、平等、博愛という概念について、その相互関連性も含めて、これほど明確かつ徹底的に解明した著作をかつて知らない。
例えば、三島由紀夫は戦後憲法についてその文体の醜悪さを非難した。
しかし、日本国憲法を真に理解しようとするなら、その思想的背景を理解する必要がある。
この政体はいかなる社会的契約に基づくものなのか。
それを理解する格好の参考書がこの「正義論」であると考える。
そこから見たとき、日本国憲法は決してその翻訳調の文体の醜悪さによって拒否すべきものではなく、人類の叡智に基づく射程の広い枠組みであることを納得せざるをえない。
「正義に叶う社会」を求める者にとっての巨大なる遺産であり、道標である。
社会正義を説く
政治哲学者ジョンロールズが社会正義について論じた本。社会(政府)が弱者を救済することに正義はあるのか?という根本的な問いに説得力のある思考実験を通じて答えを出してくれる良書である。人間が無知のベールにつつまれ、社会的なステータス、収入、資産、男女、健康状態などの自分に関するあらゆる状態を自分が分からない状態にいたら、人間は一体どんな決断をするだろうかという思考実験を通じて、真実の社会正義を探る。福祉国家の正当性によく持ち出される彼の議論は、国家政策の公平性を論じたい人には必須の書と言えよう。
