- [著]Michael Lewis
- カテゴリ:
- CD
- ISBN:
- 0739308165
- 発売元:
- Random House (a) (2003/05/13)
- 定価:
¥ 3,019 (税込)- 在庫状況:
- 在庫なし
ユーズド商品:¥ 4,000 より
価値観を変える大切さを知る
野球界は閉鎖的な社交界であるのは日本だけかと思っていたら、米国もそうだった。日米の野球人達は、過去の価値観だけで選手の才能を決めつける。ビリービーンの視点は、野球界の”地動説”と言っていいだろう。まだまだプロ野球界では認められていない”新学説”をビリーは球場で正しい事を実証しつつあるのだ。
リアルすぎる・・・
この書籍は、なぜアスレチックスがヤンキースの1/3の資金で同程度の勝利数を確保できるのかということについて書いてある。
その理由は、他の球団は「体が小さい」「投げ方が変則すぎる」などの見た目や、実は勝利に結びつかない「盗塁数」「打率」を重要視するため、選手本来の実力を正当に評価できておらず、多額の資金を費やすはめになるのに比べ、アスレチックスは私見を捨て、勝利に結びつきやすい「出塁率」などのデータを重要視することにより、他球団が敬遠した個性あふれる選手を、格安の年俸で向かい入れることができるからである。
また、、大打者であるジオンビーが抜けたとき、同じポジションに同程度の選手を迎え入れるのではなく、ジオンビーを細かく分解して、その一つ一つの代替品を探し集めることにより、本物のジオンビーの値段よりはるかに安く買うといった、補強策も、他球団とは一線を画している戦術といえる。
このようなことが、リアリティーあふれる言葉使いで語られることにより、野球界の裏側が鮮明に描かれている好著である。
野球って素晴らしい!
まず一つ言える事はこの本は面白いし読んだ方がいい。本としての面白さで言えば☆5つは間違いない。しかしなぜ☆が3つかというともしここに書かれている事を全球団が実行に移すなら野球は確実につまらなくなってしまう。ゼネラルマネージャーのビリーは出塁率をあげるためフォワボールを取れという。そのためには初級は振るなとかホームランはたいして重要じゃないとか独自の理論で弱小チームを常勝チームにしていく過程はすごく勉強になるし感銘する。フロントがすべて命令する野球というのはむしろ日本野球に近い気がする。しかし日本とどこが決定的に違うかと言えばビリーは野球を心から愛している。日本のフロントみたいに野球を好きでもないのに根拠もなく根性論で選手に練習して勝て!と言うのとは理由が違うのだ。しかし野球はショービジネスだ。勝つ事が一番大事かも知れないが豪快なホームランや豪快な三振も見たいというのもファンの心理だ。ビリーの理論でいうと今のメジャーで一番すぐれたバッターは誰かというと間違いなくイチローになるだろう。しかし長嶋のように三振ばかりしていても大事な場面で何故か打ってしまうというような選手も見たいのである。つまりヤンキースのような豪快なスターチームがあるからこそアスレチックスは価値があるのであって全チームがこの理論に沿ってチームづくりをしてしまったら野球はつまらなくなる。この本を読んで感じた事はやはり野球はむずかしい。考えれば考えるほど何が一番いいのか分からない。しかしだからこそ野球は素晴らしい!
打率or出塁率 どちらが正しい評価指標?
本書は、なぜ貧乏球団アスレチックスが好成績を収めているのかについて書かれている。
その理由は、第一に、チームの勝利に影響を及ぼす指標を知っていることだ。それは、打率でも盗塁数でもエラー数でもなく、「出塁率」であることを過去のデータを重回帰分析をしてつかんでいる。そして、第二に、出塁率という指標を重視して選手を評価・採用していることだ。他球団は、打率やホームラン数などの指標で選手を評価しているので、評価指標の違いから、他球団では評価は低いがアスレチックスでは評価が高い選手が存在する。したがって、安く選手を引き抜くことができるわけだ。第三に、出塁率を重視するという方針をしっかり貫いていることである。旧来の考え方を持つ人たちの抵抗を許さずに徹底している。
ビジネスにおいて正しい指標を使用することはとても大切だ。経常利益率、ROE、顧客満足度、などいろいろな指標があるが、どれを重視するかで従業員の行動は変化する。本書は、使用する指標の重要性を教えてくれる。
出塁率が勝利に強く影響を及ぼす証拠が明確に示されていないのが気にかかるが、それは本書の役割ではないだろう。
野球好きのビジネスマンは、本書をとても楽しめるだろう。読む時は、メジャーリーグのホームページでアスレチックスの選手の顔を見ながら読むと面白さが増す。尚、文庫本が出ているので、そちらを買う方がお得だ。
野球を数字だけで語ることは出来るのか。
この本を読む前は、データだけで野球を語るのは不可能だと考えていた。競馬中継の井崎さんを見て欲しい。あの域を超えないのでは無いのかと。しかし、見方を変えざるを得ない。
ピッチャーの『打たせて取る能力』は偶然でしかない。
この仮説が大方正しいと本書では述べている。統計的に正しいと言われると、数学をやっている自分としては反論の仕様が無い。つまり、
ホームラン以外のフェアボールはヒットになろうとなるまいと、投手の責任ではない。もちろん、ホームランを防ぐことは出来る。四球を防ぐことも出来る。三振にとって、打球がグランドへ飛ばないようにすることも出来る。しかし、逆に言うと、それしかできない。(p306)
更に驚くもう一つの仮説。
バッターにとって「ヒットを一本打てる価値」と「四球を一個選べる価値」は同等である。
もしこの仮説が正しいならば、四球を選ぶ選球眼が打者には最も重要だということだ。アスレチックスの強さがこれを証明していると言うことなのだろうか。
一つ疑問が生まれる。この仮説を信じて、チーム作りをどのチームもすれば、野球がつまらなくなるのでは無いだろうか。それをこの本を読んだ後皆さんにも考えて欲しい。
アスレチックスの強さの源泉がわかります
本書は、オークランドアスレチックスのオーナーであるビリー・ビーンがどういう思想でチームを強くしたのかということがわかります。
結論から言うと、出塁率を重視したチーム作りである。つまり、アウトにならないためにはどうすればいいかを突き詰めることだろう。みすみすアウトをプレゼントするようなバントや盗塁はご法度ということになる。これは、日本やメジャーでの常識を打ち破るものだ。
ドラフト戦術でも、他チームとは違ったものになっている。できるだけ出塁率(プラス長打率)のいい選手を獲得しようとする。打率やホームランではなくて、出塁率を重視する。結果的には、他チームでは注目に値しない選手をとることになるので、安く獲得できるということでもある。つまり、安く獲得して高く売ることがアスレチックスの戦術である。
データを駆使して、今までの常識とは違った見方で野球を分析して、どうやって安い資金でいい選手を取れるかということがアスレチックスの命題とも言える。ある意味で、スター選手の獲得はあきらめる必要がある。それでも、地区優勝やワイルドカードでプレーオフに進出することが、費用対効果で素晴らしいと思う。結果を残していることこそがビリー・ビーンのオーナーとしての能力の高さなのかもしれない。
アスレチックスファン必読の書
日本語訳も出ていますが、
選手の名前をカタカナにする時に不自然になっているものもあるので、
英語版のほうが楽しめます。
語彙は若干難しいところもありますが、
構文的には難しいものも少ないです。
ただ、前半は理論的なところも多いので、
TOEIC700〜800点レベルといったところでしょうか。
野球好きなら間違いなく楽しめるので、英語の勉強にも
おすすめです。
現在アスレチックスで活躍しているサイ・ヤング賞投手
バリー・ジトなども登場するほか、
本文のドラフト関連の箇所で「フォアボールの神」とされている
レッドソックスのケビン・ユーキリスらが、
いよいよメジャーで活躍しつつあるので、
ビリー・ビーン氏らの先見の明に驚かされます。
また本文中であまり評価の得られていない選手は確かに消えています。
あと3年後、とりあげられている新人がどうなっているのかも
楽しみです。
野球の見方が変わります
タイトルからアメリカ大リークの
人件費高騰に絡む内容を想像しておりましたが違いました。
「こういう野球の見方もありますよ」という
一側面が示されており、野球に多少詳しい人なら、
従来の見方に新たな見方が加わるに違いありません。
ただこれは『野球を見て勝ちたい人』側から
描かれた世界であり『野球をやる人』側からすれば
受け止め方もいろいろ出てくるのではないでしょうか。
ある日突然、お子さんの少年野球チームの監督が
試合の作戦を変えたとしたら、もしかしたら、
それは同書を読んだからかもしれません。
イノベーションのヒントがここにある
貧乏球団アスレチックスはなぜ3分の1の選手予算でヤンキースと同等の成績を収められるのか?
本書はこのシンプルかつ深遠な問いからスタートする。
その答えは驚愕的である。曰く、チーム打率とチームの勝率は関係ない、ホームランの数など意味が無い、防御率などどうでもいい等等等等等・・・。とにかく、これまで「いい選手」を規定するとされてきた「指標」をことごとく否定し、分析(文中では語られていないが恐らく多変量回帰)を通じて「アスレチックスだけが着目する指標」を磨き上げ、その指標に基づいて他チームが見向きもしない選手をドラフト1位指名していく。
面白いのはアスレチックスにドラフト指名された大学生本人がびっくりするという点だ。本人自身も旧来型指標で自分を判断しているため、自分はドラフトでお呼びがかかるわけ無い、と思っているのである。そして、その選手がプロ入りするとその選手への大活躍と他チームスカウトの地団駄が見られる・・・。
この本を読むと、従来のパラダイムで「良い」「悪い」とされてきたものを、もう一回、本質的なメカニズムまで昇華して考えてみるということの大事さが良く分かる。昔は大学生選手の打撃成績を大量に収集して多変量回帰にかける、なんていうことは2つの理由で出来なかった。1つはデータの不備でもう一つは計算能力の問題である。そのそれぞれはインターネットの普及とパソコンの計算能力の飛躍的向上で解決されてしまった。
ビジネスにおけるイノベーションを志向する人にとっても学ぶところの多い本だと思います。
野球の見方が変わる本
出塁率、OBPなど現代野球には欠かせないデータを用いて独自のチームを作り上げたビリー・ビーンGM(ゼネラル・マネージャー)についての本。
盗塁禁止とかバント禁止など一般の野球チームでは考えられないような規律があるオークランド・アスレチックスですが、彼の理論を読んでなるほどと思いました。
聞いた話ですが話の中に一部捏造があるそうです。
