- [著]Peter Nickl
- [イラスト]Binette Schroeder
- カテゴリ:
- ペーパーバック (32頁)
- ISBN:
- 0940793326
- 発売元:
- Crocodile Books(Inteu) (1998/03)
- 定価:
¥ 802 (税込)- 価格:
- ¥ 948 (税込)
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CROCODILE CROCODILE
本作品は非常に平易な英語で書かれていて、文章も簡潔です。私はビネッテ=シュレダーの絵が目当てで購入したのですが、その絵の素晴らしいこと。わにのオマールのほのぼのとしたわに柄が醸し出す魅力を何十倍にも高めてくれています。ただ、オマールが最後の方で婦人をぱっくんちょしてしまったことにたいして、不快といってもいい気分になったので、星を一つ落として星4つにします。オマールに思止らせたほうが、深みのある話になったのではないかと思います。
クロコダイルは一生持ちたくない
私が二十歳の頃に出会った本です。
昔、アスワンダムができる前、ナイル川の川岸の砂原にはワニがたくさんいたんですって。
スフィンクスの日陰で、しゃれこんだご夫人がワニを見てこう言ったのです。
まあすてき、ワニのお店に連れて行きたいわ。
それを聞いたワニは、はるばるシャンゼリゼまで旅をします。
人間側から見れば悲劇のお話ですが、ワニにとってはちょっと楽しい冒険です。
ビネッテシュレーダーは、大胆な構図と女性らしいきめ細やかな描き込みが魅力の絵本作家です。
この本を読んで、クロコダイルは持つまいと心に決めたのですが、
よく考えたら牛だって豚だって、肉を食べているし革製品も持っているしワニも同じかなあと、
人間の私は悩む毎日です。
ワニくんの涙の複雑な理由
あざやかな緑色が自慢のワニくんは、ナイル川に住んでいた。
エジプトにやってくる訳ありのご婦人方から、パリのクロコダイル・ブティックに「素敵な物」があると耳にしたワニくんは、舟と汽車に揺られてシャンゼリゼへ。やっと見つけたブティックでワニくんが見たものは・・・。
ドイツ人イラストレーターのおさえた色調の詩情豊かな絵は、エジプトの景色にも、パリの風景にも、観る者に静かな憧憬を抱かせる。韻を踏んだ文章には、ウィットと辛口のユーモアが大粒のブラックペッパーのように利いていて、洗練された味。
内容的には大人向けだが、この本が持つ不思議な雰囲気は、「のぞいてしまったおとなのせかい」として、こどもの心にもきっと残るはず。
1975年初版のロングセラー。
