- [著]村田 喜代子
- カテゴリ:
- 文庫 (333頁)
- ISBN:
- 402261594X
- 発売元:
- 朝日新聞出版 (2008/09/05)
- 価格:
- ¥ 840 (税込)
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エッセイを書く人に特におすすめしたい文章読本
自分なりの視点を持った、発見や思考のあるエッセイを書くためのツボはどの辺にあるのか、良い文章とはどんなものを言うのか、といったことを、色々な例文を引きながら見ていく文章読本。作家の村田喜代子が、小倉と博多の朝日カルチャーセンターで受け持った文章教室を下敷きにしてまとめた一冊。2000年10月、葦書房から刊行された単行本を文庫化したものです。
「そろーりと始めよう」と題した【導入部 1】の項で、<書き出しでは気持ちを急いではいけない。(中略)モノとモノとの間には、かならず境界がある。家には玄関があり、靴を脱ぐスペースがある。いきなり家に入ると茶の間だったりはしないものだ。>とある箇所など、とかく構え過ぎたり、詰め込み過ぎたりしてレビューを書き出す傾向のある私には、「うっ! 痛い所、衝くなあ」と。エッセイとレビューでは、自ずと目的やスタイルが違うとは言え、参考になる指摘がいくつもありました。
次の文章なども味があって、なるほどと頷かせるもの。<エッセイを書くとき名文や表現に無闇に憧れを抱く必要はない。名刀を台所に持ち込んで大根を切る者はいない。大根にはよく研いだ包丁を用いる。心のこもった文章は普通の文体で書く。その延長上にエッセイはある。>
本書で紹介されていた「良い文章を書くための手本になる本」では、様々な作家の文章を短文読み切り形式で取り上げた『高校生のための文章読本』(筑摩書房)が面白そう。その本によれば、<良い文章とは、1.自分にしか書けないことを 2.だれが読んでもわかるように書く という二つの条件を満たしたもののこと>。それからすれば、確かに著者の言うとおり、<よくない文章とは、1.だれでも書けることを 2.自分だけにしかわからないように書く ということになるだろう。>
