はっぴぃさん

  • [著]荒井 良二

カテゴリ:
大型本
ISBN:
4033312803
発売元:
偕成社 (2003/09)
価格:
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評価: 4.5

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『なぞなぞのたび』で1999年ボローニャ児童図書展賞、『森の絵本』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞するなど多くの受賞歴をもち、広告や舞台美術などでも活躍する作者による1冊。

はやい あさです。ぼくは はっぴぃさんに あいにいきます。
でも はっぴぃさんには まだ あったことがありません。
はっぴぃさんは、山の上の大きな石の上に時々来て、困ったことや願いごとを聞いてくれるのだという。そしてまた、もうひとりの少女も、はっぴぃさんに会いに出かけていく。

どこかの国の民族衣装を身につけた少年と少女。瓦礫(がれき)が落ち、戦車が行き交う街を抜けて、2人が山で願うことはとても可愛らしいものだ。のろのろの少年は、のろのろじゃなくなるように。あわてんぼうの少女は、あわてなくなるように。

豊かな色彩と手書きの文字が暖かい印象を残し、欠点は見方を変えれば長所になるということを教えてくれる本書は、子どもだけでなく大人の心もほんわりとさせてくれる絵本である。(小山由絵)

2008
02/21
Thu

『ポルタ』ファンの方にオススメ☆

[No.14] posted by mio

NHK『スキマの国のポルタ』で荒井良二ワールドにハマってしまった方にオススメです。絵も文も可愛いタッチで描かれていますよ☆ 私はちょっと期待が大き過ぎたため、内容に物足りなさを感じてしまったので、残念ながらこの評価です^^;

2008
01/31
Thu

考えさせられます

100.0% (3 / 3)
[No.13] posted by 716

とても良い絵本です。
読んでいると込み上げてくるものがある絵本は「百万回生きたねこ」以来です。

「互いを認め合う」ということ以上に優しい世界があります。「互いを認め合う」とは自分の主張と相手の主張があり、相手の主張も(ある意味仕方なく)寛容するということですが、この本では、自分自身で嫌悪感を抱いていることに対して、誰かが「あなたが思っているほど悪いものではありませんよ」と、言わば救いの言葉、癒しの言葉で互いを思いやるという世界であるということ。

そして、はっぴぃさんはすぐそこ、隣にいるということ。いろんな性格の人がいるからこそ自分ではない人のことを思いやることができる。そうしてそういう関係がすぐ近くで、そしてもっと広い世界へと広がっていけば戦争なんかなくなってしまうのではないか。

人間一人では生きていけない、でも人が集まれば人それぞれの考えによってトラブルも出てくる。でも、はっぴぃさんの考えかたができれば少しは世の中に希望が持てる。この人間社会も悪いもんではないかな、と思えてくる。

2007
12/12
Wed

本当の幸せとは・・・

[No.12] posted by ハリー・ポポ

この本を子供と一緒に読みました。
そして子供には子供の感じ方があり、大人には大人の感じ方がある本だなと感じました。
今の時代に忘れられてしまった、「本当の幸せとは何か・・・?」
と言う、とても大きくて大切な作者のメッセージが込められている様に思いました。
読んだ人の数だけ何通りもの感想がある絵本だと思います。

2007
03/05
Mon

一番のお気に入りです

[No.11] posted by 白麗

荒井良二さんの絵本のなかでも、一番のお気に入りが、この『はっぴぃさん』。
はっぴぃさんに会いに行くという目的で、ほんのひと時重なり合った男の子と女の子の時間。
また別々に帰っていくけれど、信じる気持ちを持った二人がはっぴぃさんに会えたような気持ちになって、それぞれの場所でしあわせを目指して生きていく姿が目に浮かぶようでした。

こどもたちだけでなく、自分探し、しあわせ探しをしている大人の人にこそおすすめです。

2006
09/15
Fri

奥が深い...

100.0% (6 / 6)
[No.10] posted by ちえママ

三歳半の息子のために購入しました。話自体は、あわてんぽうの’わたし’と、のろのろの’ぼく’が願い事を聞いてもらうためにはっぴいさんに会いに山の頂上まで行く...というもので、割とほんわか、分かりやすいので、息子もとても気に入って読んでいます。しかし、大人の私にはとても奥が深い。どうやら’わたし’の住んでいる町は戦争中、’ぼく’の町(というか村?)は貧しそう。’はっぴいさん’は結局最後まで出てこないけど、そんな生活のなかにいる二人にとってまさに’はっぴいさん’は希望そのものなのでしょう。希望があるから極限のつらさを乗り切れる、希望があるうちはがんばれる。つかの間笑いあってまたそれぞれの家に帰っていく二人、どんな生活が待ってるのかはもう想像するしかないけれど、こんなに考えさせられた絵本に初めて出会いました。大人も子供もそれぞれ、浅くも深くも楽しめる本だと思います。

2005
11/27
Sun

素晴らしい!

100.0% (18 / 18)
[No.9] posted by 平尾清

とても素晴らしい絵本です。色々とこの絵本を説明する言葉を捜したのですが、単純に”素晴らしい”という言葉以上のものが見つかりませんでした。

自分のことを受け止めて認めてくれる人に出会えることは、人の気持ちをやさしくする。こんな単純なことが”はっぴぃ”の要素なんだと思いました。

「のろのろはていねい。」「あわてんぼうはいっしょうけんめい」

こんな優しい言葉が世界に満ち溢れたら、世界はきっと”はっぴぃ”で満たされるのでしょう。

銀色のページ(表紙と裏表紙の見返り部分のページ)に戦争の風景があったり、子供たちが歩いて山に向かう途中の描写が争いの世界が背景になっていることろは、認め合うことをや尊重しあう世界の対極にある風景を,あえて書いたのかもしれないと思いました。

認め合う、尊重し合う世界の反対側に闘いの世界があるのでは。。。

ぼくもこの”はっぴぃさん”を読んで考えました。

暖かい季節であれば、気持ちのいい風が吹いてくるようなところ たとえば木陰とかで、寒い季節であれば、暖炉の前やコタツに入りながら、暖かい飲み物と一緒にゆっくりとページをめくって読むのが気持ちいいと思います。

自分のそばに置いて、なんども繰り返し読みたい絵本を1冊、見つけることができたと思います。

2005
10/03
Mon

はっぴぃな気分になるのではなく

100.0% (4 / 4)
[No.8] posted by 本野栞

いたたまれない気持ちになりました。
純粋無垢な男の子と女の子のそれぞれの道行きが
淡々と語られます。
見た事もない「はっぴぃさん」にお願い事をするために。
「はっぴぃさん」には会えなかったけれど
山の上で二人は笑い合います。つかの間の平和な時。
つかの間のこの時こそが「はっぴぃさん」そのものなのでしょう。
そしてまた、戦車や瓦礫の中へ、帰って行きます。

2005
09/14
Wed

考えるのでは無く感じる事のできる本。

87.5% (7 / 8)
[No.7] posted by モネ&ua

大人は何故かなんでも理由を考えたくなる。
日本の学校では太陽の色を赤と教えます。
赤以外で太陽の絵を描くと先生は
「何故太陽を赤で書かないの?」と注意する。

意味を探し出さないと「ホッ」としない日本人。
この絵本は、頭ではなく心で感じることの出来る一冊でした。

何でもノロノロな僕は、実は何でも丁寧なんだ!
いつも、あわてんぼうな私は、実は一生懸命なんだ!

文章も素敵ですが、書かれている絵を見るだけで、すべてを感じる事が出来、魂の黄色に暖かく包まれていきます。

理屈から開放され心で感じて欲しい一冊です。

2005
08/13
Sat

心にズシリ!ときました

83.3% (5 / 6)
[No.6] posted by mintjam

読んだあとで、いろいろな問いかけが迫ってくる作品でした。

1なぜ、戦車や廃墟を描いたのか?
2ふたりのねがいごとは何だったのか?
3はっぴぃさんはどこにいるのか?

とりわけ1については、考えさせられました。

自然や町の風景にとけ込むように、さりげなく描かれている戦車。
文章だけをとりだせば、ほのぼのとして心温まる話しだけに、
絵に異質なものが描かれていることが心に引っかかりました。

しかし、これは我々の住む世界では、あたりまえに存在する
光景になってしまっているのですね。

2005
07/04
Mon

心の中が温かくなりました

75.0% (6 / 8)
[No.5] posted by 夙夜 健

 願いをかなえてくれるというはっぴぃさん。ゆっくりと歩く少年、急ぎ足で歩く少女が彼?に会いに行きます。小川や森を抜けて2人がたどり着いたのは、はっぴぃさんが姿を見せるという大きな石。見開きページいっぱいに描かれたその存在感は凄いです。
 はっぴぃさんを待つ2人の元へ現れたのはかたつむりとうさぎ。対称的な動きをする生き物は、かたつむりが少年、うさぎは少女を投影したものでしょう。
 「どうしたらのろのろじゃなくなるか」「どうしたら慌てなくなるか」
 2人はお互いの願い事を話し合い、「のろのろは丁寧だから」「慌てるのは一生懸命だから」と良いところを確認する場面が素晴らしいです。
 はっぴさんには会えなかった2人だけど、大きなものを得たのではないでしょうか。
 この本……本文内は綺麗な配色ですが、銀色の見返しページは全く逆です。描かれているのは、戦車と倒れた車・電柱、火の粉……。
 子どもたちは、ここから何を感じるのでしょうか。私はきっと著者が作品に込めた思いが伝わると思います。
 心の中が、とても温かくなる作品でした。


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