- カテゴリ:
- 大型本 (35頁)
- ISBN:
- 4039632702
- 発売元:
- 偕成社 (1986/09)
- 価格:
- ¥ 1,470 (税込)
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孤独なごんからの精一杯の贈り物
子供の頃から幾度となく読んできた思い出深い1冊。この物語の結末は余りにも悲しい。けれどもそこに幾つかの望みを見出しうるならば、その1つは孤独な狐のごんが兵十に最後に届けた“贈り物”の中身である。自分の腕の中で冷たくなっていくごんの亡骸を抱きしめて兵十の嗚咽は続く。その涙は誤解に基づく過ちを悔いる他にもう1つごんが遺してくれた最も大切な贈り物−例え裏切られてもボクは信じ続ける、そうすればいつか解り合える日がくる、それまでボクは待っている−を今度こそは忘れないとの約束を受け止めての言葉でもあると思う。もう1つの望み、それはごんが最愛の友達に抱かれて旅立ったということである。ごんが他の村人によって最後を迎えたらこの物語は成り立たなかった。この物語全体を通じて流れている言葉を1つで表すならば“かけがえのないモノ(英訳するならONLY ONE若しくはREMENBERING)”が適切であろう。その背景には“人間を信じ、赦すことの大切さ”が語られている。今もこの作品が読み継がれている背景には今の私達が暮らすこの時代が“人間など信じるな”との風潮も強く、人間の心だってお金で買うことが出来ると嘘ぶいた人間すら生み出してしまった(彼は公判中である)、考えてみればゾッとする時代でもあり、多くの人は本能的にその危惧と後悔を感じているのかもしれない。黒井健の絵が柔らかな暖かみを醸しだし、作品の言葉に豊かな表情を与えている。同じ作者による『手ぶくろを買いに』、スーザン・バークレイの手になる『わすれられないおくりもの』などと共に、読み聞かせの場で何度でも採り上げたい作品である。
挿絵に一目惚れして購入
新美南吉のふるさとでもあり、“彼岸花”でも有名になっている『愛知県半田市』に視察に行きました。予備知識のためにバスの車内で観た市の紹介のビデオにこの黒井健氏の絵の『ごんぎつね』の中のワンシーンである“彼岸花”が咲いている風景の中で、兵十の母親の葬儀の列を『ごん』が眺めているシーンの挿絵が映りました。その瞬間、そのなんとも言えない温かい柔らかい絵に釘付けになりました。小学生の頃、教科書で読んだ最後のシーンの『青い煙が、まだ筒口から細く出ていました』という文は、30年近く経って今も記憶に残っているくらいでしたが、この本の挿絵によって、あまりにも切なく悲しく、悔しいやるせない気持ちで涙が止まらなくなります。ちょうど『南吉記念館』で研修があったので早速この黒井健氏の挿絵である『ごんぎつね』と『手ぶくろを買いに』を購入しました。友人にも贈りたい逸本です。
大人になって
子供の頃、一度は文庫で買ってもらったものの
(生意気盛りには絵本なんて子供っぽくて嫌だったのです)、
この絵本の絵がとても素敵で、どうしても欲しくて、無理をいって買ってもらった
思い出のある本です。(手袋を買いに、も同様)。
今見ても素敵な絵だなあと思います。
友人達の子供も皆本を読む歳になったので、プレゼントにしたりもしています。
(すでに持っていたので候補で終わった事も2度あったけど。)
粗筋は改めて説明するまでもないでしょう。あのごんぎつねですから。
でも子供の頃は「手袋を買いに」は素直によい話だと思っていたのに対し、
ごんぎつねの方は、
「なんて理不尽な話なんだ。ごんぎつねが可哀相」と泣きながら怒っていた気がします。
怒りつつも繰り返し読み、ごんが死なずに和解する話に作り替えたりもしました。
良いことをすれば、必ず報われる。人は分かり合える。
物語はそうでなきゃ、と信じていた、多分に傲慢な時代のお話です。
さて、改めて大人になって、本の整理をして読み返して…やっぱり泣きました。
ごんぎつねの孤独の深さ(でなければ、人間の兵十の痛みには気付かなかったろう)と、
分かり合えていたはずの理解者を自らの手で永遠に失ってしまった兵十という男に。
(「泣いた赤鬼」も似たような話だったけれど、それでも青鬼は生きているし、
彼自身納得ずく。それに比べると、こちらの結末は本当に痛烈。)
沢山の物語を読んできた今読んで、改めてこの話の凄さを感じました。
とてもよい文章だという事にも、今更気付かされてびっくりもしました。
そしてそんな痛みを伴う話を、子供に向けて書いた
新美南吉という人に改めて興味が出てきました。
「教科書で読まさせられたなあ」で終わらせずに、
もう一度手にとってみる価値のある作品だと思います。
ごんぎつねの美しさ
教科書で出会った方が大半ではないでしょうか。
子供達のみずみずしい感性でごんぎつねの悲しく美しい文章を味わってほしい。
文学というのが文字の羅列ではなく、このように良い作品に出会うと感性に訴えてくるんだと身体で感じて欲しい。
涙がぽろり
気持ちのやさしいごんぎつねのおはなし。
そして、やさしいあたたかい挿絵。
どちらもよすぎます。
最期にごんぎつねの誤解がとけたから本当によかった。
この絵がなんとも、泣かすのです・・・。
わかりやすいし、こどもも、おとなも感動する絵本です。
淡い思慕を感じさせる名作
ごんぎつねは私が大好きなお話の一つです(新美南吉さんのお話はとても好きです)。
このお話は彼が19歳の頃に書いたものであることを知って驚きました。
お母さんと早く別れてしまった彼の思慕の思いが、この物語にある切ないような温かさとなって
現れているように感じます。命あるものを愛する気持ちや、動物との触れ合いの心を育んでくれる
日本を代表する童話のひとつだと思います。
新美南吉の代表作にして最高傑作。
20世紀の日本文学の中で、新美南吉と宮沢賢治は児童文学で知られながら最も人間関係の軋みを表現することに長けた作家だと思う。この美しく繊細でありながら悲しい「ごんぎつね」は、人間と狐と言う違いはありながら、お互いに似通った境遇を持ち共感し接触しようとするも、分かり合えず時には傷つけてしまう人間の性を最も鋭く描いた作品である。この作品を書いた時に新美南吉はまだ18歳だったというが、その鋭利な感性にも脱帽。黒井氏の柔らかい挿絵も、この物語に合っていて物語のイメージを鮮明にしてくれる。
何度読んでも・・・
何度読んでも感動します。
今や小学生の教科書にも載るくらいの名作ですね。
どうして気付いてあげられなかったのか、もっと別の出会い方は無かったのか、と。
悲しくなってしまいます。
やるせない終り方
誰しもが知っているでしょう、ごんぎつねです。
まず目を引くのは美麗な挿絵。
美しい色彩に彩られる儚くもやるせないごんぎつねの物語。
小さな悪戯をし、次第にキツネはその埋め合わせをします。
それが逆効果になろうとは、キツネは思ってもいないでしょう。やるせない終わり方、だけど心に余韻が残ります。
大人にこそ読んでほしい作品です。
幼い頃に一番好きなお話でした
主人公は、子ぎつねです。
ひとりぼっちの子ぎつね『ごん』。
絵柄がふんわりとしていて、引き込まれやすいです。
大人が見ても感動できます。
また、内容を知っている方も、もう一度読んでもらいたい名作だと思います。
