- [著]夢野 久作
- カテゴリ:
- 文庫 (324頁)
- ISBN:
- 4041366038
- 発売元:
- 角川書店 (1976/10)
- 価格:
- ¥ 540 (税込)
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夢野久作がみた夢がベースになっている作品??
レビューというより、感じることがあったので少しだけ感想を。
内容は確かに奇怪だと感じました。
何も前知識なしに読むと、とても推理小説だとは思えない内容。
ただ、専門的にではないとしてもユングやフロイトをかじった事がある人は、
そんなに異常で理解不能な内容でもないと感じるはず。
何がいいたいかと言いますと、
夢野久作さんは「自分が見た夢の内容」をベースに小説を書いているのではないか?ということを言いたい訳です。
多分、1つの夢ではなく、複数の夢をメモしておいて、そのメモをベースに推理小説の技法をミックスさせたのかな・・と思いました。
というのは、
・精神病院などの世間から隔離された(隔離した)閉鎖空間
・壁を挟んでいる少女
・少女は語りかけてくるが頑なに無視する主人公(男)
・思考力があるが何か大切なことを忘れている主人公(男)
・・・、などは夢でよく出やすい設定だと思います。
ちなみに、夢をみた本人の性別が女性なら、上の男女の設定は逆になると思います。
で、このような設定は、「自分の感情を殺した」人の夢・・・に出やすいのかな??
つまり、自分が何を欲しているか?何を感じているのか?が分からなくなってしまった人の夢。
実際、作中のモヨ子は自分自身について「一度、殺されたが、生き返って戻ってきた」旨のこと言っている。多分、モヨ子は、昔、作者が押し殺した感情自身ではないだろうか?
壁はその感情と向き合えていない証拠だろうし、話かけるのが怖いのは、自分の感情と向き合う怖さからだろう。
ただ、上のは推論に過ぎないですが、少なくても、体験的にいえることは1つありまして、
私は昔、いじめられた事が切欠で自分の感情を殺して生きた時期があるのですが、
ドグラ・マグラと似た設定の夢を見たことがあります。
設定は全く同じじゃないですけどね。
以上、簡単な感想です。
ちなみに、「夢を元に作品を作っているのかな?」と何故思ったのか?と言いますと、作者の名前が「夢野 久作」だったからです・・・、勝手な連想ですけど。
思考させられる本
ずいぶんと前に読んだ小説ではありますが、大変印象深く残る本でした。
読んだ当時、理解すると精神に異常をきたすと豪語するなら理解できるまで読んでやろうと、喧嘩腰に挑み、話の区切り区切りでよくよく考えながらとても時間をかけて読んでいました。すっかり理解できたころには自分がドグラマグラにかかっていた、なんてことはありませんでしたが、やはり自分の内包された知識や現状というのが大変影響する本だと実感させられました。
自分がどう解釈するかという振り幅は広いです。しかし、読みにくい文体はともかくとして問いはとてもシンプルだと思いました。シンプルだからこそ読後に更なる思考を求め、日常にある、ある種ドグラマグラ的なものの追求へとシフトするのでしょうか。もちろん、本だけで終わる人もいれば、それ以外のことに当てはめて考える人もいる。それは当然のことですべての人に当てはまることではないです。
ドグマ
物語を貫く独特の文章がある種異様な雰囲気を醸し出している。
読んでワクワクしたり、最新の知識が得られる本ではないが、このジメジメとした陰鬱な世界は他でそう味わえるものではない。
読んだからといって精神に異常をきたすことはないだろうが、作者のこの作品にかけた思いが伝わってきて読んでいて圧迫感を感じ暗い気持ちになること受け合いだ。
ここに書かれている全てのレビューはあてになりません。
まず、完璧に理解出来てる人がいないからというのが一つの理由です。
理解という言葉の解釈でさえ怪しくなってくる、そんな作品だと思います。
映画もそうですが、小説は特に、読み手によって捕らえ方が異なるもの。
この作品はその捕らえ方の違いがかなり強烈にわかれる作品だと思います。
100人居たら200人捕らえ方が異なってくる。
自分一人でさえ、読み返せば読み返すだけ捕らえ方が変わってくる。
なので、レビューがあてにならないのです。
そういう自分も、もう一度読み返せば、今書いているこのレビューは間違っていると感じるはずです。
言うまでもありませんが、このレビューもあてになりません。
ただ、簡単に人にオススメ出来ない本という事だけは、間違いありません。
それから、下巻の後半からは一気に読まざる終えなくなる魔力が潜んでいます。
では何を頼りにこの本を買えばいいのか。
とりあえず、この表紙の不気味さが魅力的に感じたり、かっこよさを感じたり、美しさを感じたりした人は、買ってみるのが良いと思います。
それ以外の人は、あてにならないレビューを参考にして買わなければ良いと思います。
最後に、ここに書いた事、文、全てに対して、責任を放棄します。
誰も褒めも責めもしないでください。
懐かしい!
これは10何年前、高校生の時に読みました。
知り合いに貸したら戻って来なくて買い直そうと思ってた所です。
なんと言うか余りに独特な世界で衝撃的ですが、ふと思い出してまた読みたくなる作品です!
私が初めて読んだ頃はバンド系の方々にも、読んでる人が多かったですね〜。
これ翻訳できるんでしょうか?すごすぎます。
この上巻を読み終えるまで相当きつかったです。というのも、本当に気がおかしくなりそうで、読むのを何度やめようかと思ったことか。。。
なんなんですかね、この本。夢野久作は狂っているか、天才かのどちらかです。
しかし、なんとか上巻を読み終えたら、びっくりするくらい下巻も制覇できます。
ミステリー小説としてもおもしろいんです。
でも、この本を全巻読み終えたときには、今までとは違う脳の構造が出来上がっているような感覚です。正直、この本を読んで以来、ちょっと頭がおかしい感じです。。。(まじです)
「胎児の夢」という考え方、妙に共感してしまいました。
夢野氏は、真理をついている気がします。
皆さん書かれてますが、80%の人は頭おかしくなるんじゃないか?というくらいの強烈作。
この本読んで、頭がおかしくならない人に会ってみたいです。
ヤバイヤバイ!まじやばいけど超オススメ!
気味の悪い妖気が全篇に横溢しております。
時系列を前後させている演出が面白いです。
ちゃんと筋が通っていて読んでわからない話ではなかったです。
「祖先の記憶が遺伝でよみがえる」現象が
「新発見の事実」という前提ですすめられていく物語になっています。
二人の教授たちの個性的な様が生き生きと描写されていて面白いです。
また,作者が出家の経験があるためかお寺の様子なども巧みに描かれています。
作者の色々な経験がたくさんもりこまれて描かれているのため臨場感があるのです。
「科学趣味、猟奇趣味、色情表現(エロチシズム)、探偵趣味、ノンセンス味、神秘趣味なぞというものが、全篇の隅々まで百パーセントに重なり合っているという極めて幻惑的な構想で、」
と若林教授が主人公に本作について解説していますが、たしかにそのとおりの作品でした。
メンデルとユング(汗)
中盤は腹をたてながら読んでました。
それは・・・あんな酔狂で書いた、実験その他なし(客観的実証)、あーんな極主観的論文、否、作文で卒業できるんならわしゃ何回卒業しとろうか!!!コラァ!!!
というかんじでムカついてました。読み進めるに連れてそうなのねぇと怒りは消えました。
むしろ自分を恥じました。
正木の称える細胞心理遺伝でしたっけ。あれは少しよくわからなかったです。
生物学者が言う「DNAに本能的経験的知識はプログラムされている」(極端的に言うと)
と
心理学者(物理学者)の集合的無意識がごっちゃになってるようなそんなかんじで。
あと「アインスタイン」と記載があったので、時間については、あれではちょっとなあ。
せめて「特殊相対性理論」だけでも頭に入れてくれるとなあ。
イクラをイラク、コンナをコナンと何度も読み間違えてしまった恥ずかしい。
一気に読んだあの頃。
なぜか、夢野久作、特にこの作品を読了したことは他人様に言えません(私の場合は)!
別に悪いことをしているわけではないのですが〜。
この作品を文学的見地から語るなども出来ませんし
(他の方々が素晴らしいレビューを載せていらっしゃるのでその余地もありません)、
そういう気持ちになれないのです。
なぜならば、この本を読んだ当時、私は精神的にかなり参っており、
にも拘らず追い討ちをかけるように自ら欲してこの作品を手に取ったのです。
するとどうでしょう・・・。
語句のすべてが把握できたわけではないのですが、馴染んでくるのですよ、この作品が。
つまり、この作品にどっぷり浸かれるチャンスは“病んでいるとき”なのです!!
そのような方で、ご興味のある方は是非一度お手にとってみられてはいかがでしょう。
心身ともに健康になった今は、読了する労力もありませんが・・・・。
精神の異常をきたさないように
日本三大奇書の一つと言われている作者の代表作。"商品説明"で明かしてはいけない事を明かしているが、そうした特殊な設定の物語。この特殊な設定の中で、当時の作者の思想・社会観が述べられている。
しかし、それがストレートな形ではなく、上記の異常な設定の中で語られるので真意が掴みづらい。"意味を求めて"物語に嵌ってしまうと、迷宮に落ち込んでしまい、読了後本当に"精神に異常をきたす"恐れがあるので、軽く読み飛ばした方が無難かもしれない。
そうは言っても、ミステリ好きの方はのめり込んでしまうであろう。不思議な魅力に溢れた作品。
