- [著]阿刀田 高
- カテゴリ:
- 文庫 (293頁)
- ISBN:
- 4041576237
- 発売元:
- 角川書店 (2003/06)
- 価格:
- ¥ 580 (税込)
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ユーズド商品:¥ 203 より
さすがに上手。
さすがに阿刀田高さんだけあって、原文では読みにくい古事記を枝葉をはらい平易な言葉でおもしろく語っている。
特に前半の神話的な部分は、多くの話はすでに知っていたものの、改めて読んでみると「日本人は本来こんなにも生き生きとした人間味豊かな人たちだったのか」と感じ、本居宣長の大和ごころの主張がわかるような気さえした。
また、阿刀田さんが各地の古事記ゆかりの土地へ旅した記述も織り込まれており、紀行的な要素でも楽しめる。
ただ、あえて難を言えば、私にとっては、後半の歴代天皇の事跡の部分は同じような話が続き、少したいくつに感じた。
阿刀田ワールド
以前古事記を読もうとして断念した人、さわりだけでも知りたい人、興味はあるけど読みきれなそうな人、この本ならそんなあなたでも愉快に楽しく読めます。
日本の神さまは女好きで大酒のみ
イザナギ・イザナミの国造り、アマテラスの岩戸隠れ、八俣の大蛇。伝説の主役たちが、嫉妬に狂い、わがままを言い、ご機嫌をとる。神々と歴代の天皇が織りなす武勇伝や色恋の数々は、壮大にして奇抜、そとて破天荒。日本の神さまはとっても人間的だった。
欽明天皇は子だくさんで、治世も長かった。男女合わせて25人の子があり、4人が天皇となった。第30代敏達天皇、第31代用明天皇、第32代崇峻天皇、そして第33代推古天皇、わが国最初の女帝である。古事記はここで下巻を終え、全体も閉じている。日本書紀の方は、この先第41代持統天皇まで扱っているが、この天皇も女帝である。(それがどういう意味かの言及はない)
大ざっぱに言えば、古事記の方が物語性が強く、話として読みやすく、生き生きとしている。日本書紀は歴史性が濃く、体裁も中国の歴史書に模して整え、漢文で記してある。日本の神話を楽しむには、古事記の方が適している。
例えば、「成り成りて、成り合わぬところ」に「成りなりて、成り余れるところ」を刺し塞いで国生みをしようと、素朴に暢達に書いているのに対して、日本書紀では「陰のはじめ」に「陽のはじめ」を合わせて、であり、陰陽の二気によって世界が成ったという思想を明確に打ち出している。このエッセイでは古事記を中心に散策を楽しんでいる。著者は、ざっくばらんに、古事記に関連する土地へ取材に行った時の自分のことまで書き綴っている。親しみが持てるとも言えるし、よけいな感じもしないでもない(雅)
古事記の楽しさ、日本のルーツを手軽に再発見
「楽しい古事記」とありますが、日本の聖書ともいえる「古事記」は確かに「楽しい」。日本神話の話はどこかで聞いたことがありますが、改めて読むと、登場する神々は、欠点が多くとても人間的です。
阿刀田氏は、古事記の記述を実はこういうことだったんだろうと推理しますが、これもかなり読みやすくしています。
戦後教育の影響かもしれませんが、日本神話の世界を大人になって読んだことのある人は多くないかもしれません。本書は、古事記の楽しさ、日本のルーツを手軽に再発見できるいい本だと思います。
古事記入門書として。
古事記といえば、神々や天皇について書いてある本。日本のことだし興味はあるけど近寄り難い、そんな私のイメージを砕いてくれた本です。
面白おかしく書いてあり、1300年も昔に書かれたとは思えないほど、あちこち共感出来て一気に読めちゃいます。
共感出来たり失笑してしまうところがあるのに、日本の神々は本当に人間に近いんだなぁと改めて感じました。
意地っ張りだったり情けなかったり、恋愛にしてもご機嫌をとったり嫉妬したり。そこがまた魅力的なのでしょうが。
面白く読めて、よく聞く神々や伝説上の人物について詳しくなって、お得な気分になれる本です。内容的には、専門書としてより初心者の入門書という感じです。
古事記は難しそうだからと敬遠していた人には、是非オススメしたい本です。
電車の中の読み物などに最適
日本で一番古い書物のサワリだけを“易しく、面白く”紹介してくれる、時間のない現代人にはとてもありがたい本! 通勤時間に肩肘はらずによめました。
ゲーム好きなわたしとしては、よくRPGなどに登場する「草薙の剣」などの神器の由来やら、色々な神様の名前の由来がわかって、とても楽しめました。
また、筆者が古事記に縁のある土地を旅した際のメモもあり、いつか余裕が出来たら旅行に行きたいなぁという気持ちになりました。
肩肘張らずに楽しみましょう
この本は、かなり良いです。正当派の本にはない、あそびが随所に差し込まれていて面白いです。普通の本では書かれていない、わからない部分を小説家ならではのイマジネーションを駆使して補足し、登場人物(神物)がいきいきと描がいていて親しみがわいてきます。
オススメは神々の時代の話です。天皇誕生以降の話は古事記自体が事務的な内容なので読んでいてもあまり面白くありません。
仁徳天皇の奥さんが仁徳天皇の浮気相手(一夫多妻制なので正しくない?)を追い返した件は面白かったけど…。
全編を通して感じることは、いくら難しい言葉で書かれていようが今も昔もやっていることは変わんないんだなぁってことです。
なお、著者も仰っていますが、この本は古事記に関するエッセイ本です。
学術的に正しい云々をいうのは筋違いです。
とりあえずどういう内容か知りたい、古事記をエンタテイメントとして楽しみたい。
という方にはオススメです。
歴史の教科書に!
今の小中学校の授業では素通りになる部分ではないでしょうか?
「古事記」「日本書紀」って名前は知っていても中身は知らない。
これはとってももったいないことに思います。
さらに、受験対策や難しい勉強用しかつかわないのももったいない。
阿刀田さんの本は、わかりやすく、面白く、
雑学的な要素、紀行エッセイめいたものと、
盛りだくさんに組み込まれています。
「ゆとり教育」とか「興味を持たせる授業」と提言するのなら、
これくらいの本を教科書にしてみろって政治家や役人に言いたい!
古事記を再認識!
中学生の頃に、古事記に関する本を読んだ記憶があります(タイトルは忘れてしまいました)。この本を読んで、イザナギ・イザナミの話、岩戸の舞、スサノオの八俣の大蛇退治と因幡の白兎、海彦山彦は以前に読んだことあるなぁ と思い出しました。
日本人の多くは、何らかの形で、古事記に関する逸話のいくつかを自然と耳にしているが、詳しいことはほんど知らない人が多いのでは(自分も含めて)。古事記が上中下の3巻ものだったということも初めてこの本で知りました。
多少、古事記に関する何がしかの記憶がある人(多くの人が知らぬ間に、多少なりとも身につけていると思います)が、古事記ってどんなものだろうとあらためて振り返るのに良い本ではと思います。
古事記とは何かをまず知ろう
古事記・日本書紀、学校では数行程度の解説しか習いませんでした。この本は日本書紀よりも古事記中心に書かれていますが、そもそも古事記とは何か、何のために書かれたものなのか、というところから学び、日本昔話、現存する神社の由来などまで、さらりとわかる一冊です。他の国の神話も魅力的ですが、ぜひ日本古来の神様の話も読んでみてください。
