- [著]田中 啓文
- カテゴリ:
- 文庫 (602頁)
- ISBN:
- 4043465017
- 発売元:
- 角川書店 (1998/12)
- 価格:
- ¥ 1,000 (税込)
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怖い水
著者は、駄洒落、ホラー、民俗学を混ぜ合わせたような作品を得意とする作家。
本書はしかし、駄洒落の部分が抜け落ちてしまっている。そこがちょっと残念だった。とはいえ、ホラー小説としては申し分ない。なにより、アイデアが突飛で、全編に漂う不気味な雰囲気も物語を盛り上げている。グロテスクな描写も多いが、なぜか田中氏のは生理的嫌悪感をそそるものではないので、安心して読むことが出来た。
主人公の不甲斐なさ・一貫性のなさに怒りを覚える人も多いようだが、この人物造形がなければ、ストーリーとして破綻してしまう。良く考えられていると思う。
分厚い本だが、ストーリーもしっかりしているので、一気に読むことが出来た。
田中氏はオチの弱さが欠点としてある人だが、本書では、まあまあしっかりしている。
面白かったが主役は最低の奴だ!
長かったが、強引に一日で読んでしまった。筋は面白く、水霊の正体もインパクトあるものだったが、主人公の男が最低の優柔不断男で、読んでいていらいらした。彼女が可哀想過ぎる・・・
「水」が汚染された時の怖さ
無理な理屈付けがあろうと、これだけ読ませる力作であれば十分でしょう。
何よりも楽しかったのは、古代史のしかも古事記、日本書紀と言った伝説の時代をモチーフに、伊邪那美が復活すると言う話で、これに蛇神伝説(信仰)が絡み、様々な断片的な知識が結び付けられて、納得させられてしまいます。その結果として、「水」に現代社会の弱点を指摘してゆくと言う形を取っています。「水」が汚染された時の怖さをつくづく感じさせられました。
それにしても、600ページを超える長編なのに、一気に読んでしまいました。このあたりは、この作者の筆力なのでしょう。
面白い!
中身はグログロでして、日本神話をモチーフにした伝奇ホラー?
最初のほうの中学生の描写からびっくりでした。
勃発する怪現象を古代の書物から解明していこうという手法もスリリングでよいし、オチというか、とにかく「水」の正体が素晴らしかった。
よくこんな胸糞悪くなるような設定を思いついたなーと感心です。
どうにかして人物描写
~扱ってる題材の面白味は確かにあるのですが
何しろ人物描写がムチャクチャです。
まず主人公の行動が変!
災害にあって自分が連れて来た女の子がいなくなってたら
先に帰ったのかな?と簡単に考えてさっさと家に戻るか?普通
恋人も、主人公にベタベタするタイプの女なのに最期はいきなり
・・そうなるか?おいって感じです。
その他の人達も(水を飲~~んで性格が変になった人達は置いておいても)
相当変!です。
でも、シッカリ最後まで読んでしまいました。
いや、面白いんですよ、変でも。~
脱力系作家、満を持した力作!
何と言ったら良いんでしょう? 普段、オチャラケているばかりで、ロクに勉強もしてなそうな学生が、卒研レポートになったら、予想に反して真面目に素晴らしいものを書いてしまった……そんな感じです。(私の知っている限り)著者唯一の非脱力系力作!『ホラー・ガイド・ブック』でも「彼の作品にしては珍しくダジャレのない…」と評しています。著者としては、*生まれて初めて*九州まで取材旅行というものを決行したそうで、それが随所に生きています。さり気な~く、書かれている文1行1行が実に内容が濃いです。私は、徹夜までして、三日間で読み切ってしまいました! 読後、良~く考えて見ると、彼らしい無理矢理のこじつけ(設定等に…)もあるのですが、読んでいる間は、それを感じさせないのは、著者の筆力でしょう。全体としては、本格的社会派伝記ホラーなんですが、所々に、田中啓文らしい脱力的コミック・レリーフも散見され、それらがまた、実に効果的です。普段のダジャレ・ファンタジーも大好きですが、この作品は、田中さん一世一代の傑作と言えるでしょう。
あつい
はっきり言って分厚いです。
そして、内容の方も盛りだくさん。
全編この人独特の悪趣味(賛辞)で描かれています。
文句なしのおすすめです。
おもしろい!
田中啓文作品を読むのは三作目だが、他の二作(題名は内緒)より面白い。この人の本は長編がお勧め。日本古来からある神話をベースに、どこまでが本当の話でどこからが作者の創造なのか区別がつかない!うまい!
神話と現実。
読んでみて、まず、神話の興味が沸きました。 神話や呪いなどふまえながらも、 最終的には、サイエンスホラーではないでしょうか? いい意味で裏切られたと思いました。
