- [著]灰谷 健次郎
- カテゴリ:
- 文庫 (430頁)
- ISBN:
- 4043520107
- 発売元:
- 角川書店 (1998/06)
- 価格:
- ¥ 680 (税込)
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著者の経歴を知っていますかね
この人は教員を志し、せっかく先生になったのに、現場を、つまり子どもたちをさっさと放り出して自分は南の楽園へ行き、そこで理想の世界を描きつづけたんだよね。そのあたりに引っかかりを覚えるのは、どうやら私だけらしい。
まあそのことは置いといて、本書は戦争で心に傷を負った父親を持つ少女の話だが、これを精神を病んだ父親(当時は精神病と認められず、ただ単に「怠け者」で通っていた父だが)を持つ小学生の私に送りつけてきた親戚がいた。正直、腹が立ったね。こういうふうにお父さんを理解して、健気に明るく生きろってか?冗談じゃねえぜ。くれぐれもそういう子どもに勧めないよう願いたい。
そういう諸事情を差っ引いても、灰谷氏の描く世界の「独善」は小学生の私の目にも明らかだったのに、感動しちゃう方が大勢いるんですな。日本がおかしくなるはずだ。
語りたくないけれど大事な過去
悲惨な経験をしてきた大人たちが決して語りたくない・・・でも、とても大事な過去。
主人公のふうちゃんを通じて明らかになっていく悲惨な過去。
その重いひとつひとつの過去にけなげに耐えていく主人公のふうちゃん。
大変感動しました。
よい作品とめぐり合えてよかったです。
読みやすいです。元気なふうちゃんが良い!
文章が読みやすくてすらすら読めました。
暗い悲惨なテーマを扱っているわりには、主人公の女の子が元気なので、
絶望せずに楽しく読める。
沖縄から神戸に出てきて、本当は良い奴なのに不良になっている少年の描き方が
秀逸。暗い過去を背負っていながら、頑張って努力して生きていく沖縄の人たちに
良い共感を持てる。
人生を絶対的に肯定した、{子どもの生命力を背景とした}灰谷さんの
人間生命への讃美の詩のように思われました。
大人こそ読んでほしい
何度読み返しても、ボクなんか、心が震えてきます。
教育基本法に「愛国心」と言う「うさん臭い」言葉を入れるよりも、強制的に日の丸を仰いで起立して「君が代」を歌うよりも、教師も生徒も、いやそれより役人や政治家と言った大人こそ、この作品を読むべきです。
この作品を読んで心が震えたなら、そんな自分に正直に生きるべきです。
戦争を知らない
わたくしは戦争というのをしらない。
特に「沖縄と戦争」
どうゆう話なのかしりたかった。
灰谷さんの本は随分と読みました。そして、いつもどうして
人間は戦争をしてしまうのかと、疑問ばかりがうかびます。
今もこれからも多くの人が灰谷さんの作品を読み悲しみや
小さな庶民の生活までも失ってしまう、この「戦争」を
考えてみてほしい。
世界中からなくなる日はくるのであろうかと、こころが
くもってしまいます。
悲しみを知っている人の優しさ
灰谷さんの作品に出て来る人たちの多くは、悲しい過去を持っている。そして、底抜けに優しい。灰谷さんも、多くの心の傷を抱えているのだろう。
この作品には、悲しいことが一杯出てくるけれども、優しい人々たちの存在で、読んでいるうちに、元気が湧いてくる。
若くて、悩み苦しみが少なかったときには、灰谷さんの良さがわかっていなかったように思う。今は、一言一言に、慰めを受け、励ましを受けている。
こころのやさしさ
『兎の眼』を読み、灰谷さんの他の作品も読みたいと思って、この作品に
辿り着きました、素晴らしい作品でした。多くの人に読んでもらいたいと
思いました。
こころの病気、戦争、沖縄、こころのやさしさなどについて考える機会と
なり、また心から感動しました。「痛み,辛さを知った人こそ、真のこころ
のやさしさを育むことができる」、ふうちゃんが苦しみ、悲しみながらも
成長してゆく姿に胸打たれ、これまでの自分を恥じました。日本人として
知っておかなければならない過去の事実を学び、また相手の気持ちをより
一層考えられるひととなれるよう努力したいです。
はっきり言って、必読。
こんなに読みやすくて深くて感動する本のことを、なんで今まで誰も教えてくれなかったのだろう。読み終わって一番最初にそう思った。
読み進めるにつれ著者の人間愛の強さを感じざるを得なかった。特に登場人物の心の細かい動きの描写のところなどは見事。人間に対する愛情が深いからこそ、戦争というものに向き合うことの大切さを伝えようとする意図も強く感じた。
この本は小中学生までの必読図書にすべき。いつまでも心に残るだろう内容。
まなざし
最初はなんとなく読み始めた作品。
話のテンポもよく大阪弁もおもしろい。
少し読み始めるとドキッとするような展開になる。
そのドキッは自分の心の弱いところを誰かに見られたような感じである。
そしてもう読み終えるまで一気に最後まで読んでしまう。
最初はなんとなく読み始めた作品が最後は背筋を伸ばしてきちんと一文字一文字読んでいる自分に気がつく。
ドキッがドキドキになっている自分に気がつく。
登場人物のやさしい言葉が読者の心を裸にする。
作者のやさしいまなざしが読者をせめる。
最初に読み終えてショックを受ける。
二度目に読み終えて大事なものを受け取ったような気分になる。
そんな作品がこれ。
暖かい
戦争の悲しみを主人公のふうちゃんの眼を通してなまなましく書き出していくことに成功。非常に上手いし、こうゆう戦争の書き方ができるんだ、と感心できる。
ラストのほうのろくさんのセリフは本当に重く感動的。戦争を知らない世代、子供こそが真に読むべき。
