- [著]森 絵都
- カテゴリ:
- 文庫 (366頁)
- ISBN:
- 4043791038
- 発売元:
- 角川書店 (2006/05/25)
- 価格:
- ¥ 580 (税込)
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ユーズド商品:¥ 82 より
完成度高っ!飛び込みに興味がなくても引き込まれるぜ
久しぶりに会心の長編青春小説を読んだ。夕食の後から読み始めて午前1時に上巻を読み終えた。
たいがいスポーツ小説だと、ルールをよく知らない人は「ん?」っていう部分があるが、この話ではそれがない。うざくならないようにごく自然に飛び込みというスポーツを説明してくれるので、予備知識ゼロでも、読み終われば「次のオリンピックは飛び込みもちゃんと観よう」と思う人は多いだろう。
まるで、テレビドラマを見ているように、各章の終盤にクライマックスがやってきて、「おい、次はどうなるんだよ!?」っていうのが続くのに、決してわざとらしくない。
そして僕は寝るのをやめて、すぐに下巻に手を出した。
1.4秒の背後には色んなことがある
本作は、未だにポピュラーとはいえない水泳の飛込競技を題材に、
オリンピック出場を目指して切磋琢磨しあう少年たちを描くものです。
赤字経営に苦しむミズキダイビングクラブのてこ入れのために、
アメリカ帰りの若き女性コーチが招聘される。
その目論見は、3人の個性的な少年ダイバーを鍛え上げてオリンピック出場を果たし、
クラブの経営を存続させること…。
もともと全4巻だった本作は、始めの4分の3を費やして、
トモキ・シブキ・ヨウイチという三者三様のダイバーの、
日常生活、葛藤、そしてダイブに賭ける思いをじっくりと描きます。
そして、残る4分の1で、オリンピック代表選考の模様を活写します。
十分にキャラクターが書き込まれているため、
選考会におけるわずか1.4秒の競技の連続と、
その間の登場人物たちの内面の描写が生き生きと伝わってきます。
会話や少年たちの純粋さが気恥ずかしく思えることがなきにしもあらずですが、
まっとうでまっすぐで、まるで清涼飲料水のような、
いい年した大人が失ってしまった「ミネラル」を補ってくれる青春小説です。
点けられるなら星七つ、本物の感動ここにあり!
最高のスポーツ小説でありながら、と同時に素敵な青春小説です。今までスポ根ものを読んだ事はなかったのですが、これほど熱い感動を与えてくれるとは‥!まずは、華やかな競泳の陰に隠れて見落とされがちな「飛び込み」という競技に人々の関心を向けてくれた、この著者に謝意を表したいと思います。私も全くといって良いほど、この競技の事は知らなかった一人です。傍らの競泳の喧騒の中で今まさに飛ばんとする飛び込みの選手が、どれほどの精神統一が必要とされるか。僅か1.4秒の演技のために、日頃どれほどの肉体的・精神的な鍛錬を必要とするか。私の知らなかった未知の世界が、此処にありました。
そしてまた、単に青春小説などと形容したくはない、苦しくて切なくて、爽快で、胸がキュンとなる物語でもありました。過ぎ去った青春時代を懐かしむのではなく、また、大人が大人のままわざと、子供目線で分かったふうに書いた物語でもない。本当に、あの世代の視点に立った物語なのです。(作者はお幾つなのか?)これが一番の驚きでした。大人から見れば些細にも映る若者ならではの悩みや葛藤。心の揺れ。向上心、挫折。恋愛、友情、家族との関わり‥。見事に、鮮やかに各登場人物の心情を余す所なく描ききっています。すっかりお話に引き込まれ、私も彼らと一緒に悩み、苦しみ、そして成長した気分です。持って生まれた素質に限界はあろうとも、努力で才能は伸ばす事が出来る。現状を変える事が出来る。やる気さえあれば!私にもプラットフォームの眼下に広がる、青い水面が見えました。こんなに胸が熱くなった小説は初めてです、熱い感動をありがとう。
DIVE!!
文句なしに面白い。
3人の個性的な少年たちをそれぞれ主人公に物語は展開していく。
彼らがそれぞれ凄くいい。
ひとつのものに自分のすべてをかけること。
それをするためには捨てなければならないもの・あきらめなくてはならないことが多すぎる。
その苦しみが一人ひとりの視点でかかれており、けれどそれを乗り越えていくからこそ、その姿が眩しすぎ、彼らの演技に涙が出るほどの感動を覚える。
現在開幕中のオリンピック。
いままで、まったく興味もなかった飛び込みが見たくてたまらなくなった。
オリンピックめざして少年たちは飛翔する。小説の圧倒的な面白さに脱帽!!
正直、読み始める前は、「ダイビングかあ。野球やサッカーとかと比べて全然なじみがないし、これ、面白いかなあ」と半信半疑だったわけですが・・・・・・。全く、とんでもない思い込みでした。これはもう、実にダイナミックな小説の面白さにあふれています。そして、じんと胸に迫ってくる熱い感動があります。
中学生の坂井知季(さかい ともき)、高校生の富士谷要一(ふじたに よういち)と沖津飛沫(おきつ しぶき)の三人が、女コーチの麻木夏陽子(あさき かよこ)の指導のもと、オリンピックを目指すってのが、この上巻のあらすじ。
知季が、夏陽子の的確なコーチングの下で、ぐんぐん、その才能を開花させていく姿。天才ダイバーだった祖父、沖津白波(しらは)へのわだかまりを胸の内に抱える飛沫のジレンマ。天性のコーチ勘とでもいったものを持つ夏陽子が、若い才能をぐいぐいと伸ばしていくところ。そうした軸になる要素を、緩急をつけながら、実に巧みに話の中に生かしていく作者の筆力の並々ならぬこと。『カラフル』『宇宙のみなしご』などで、作者の実力は知ってたはずなんだけど、この作品の圧倒的な面白さには、改めて脱帽って感じ。話の序盤、麻木夏陽子が、「ケツの穴の小さい男ね」「私たちがめざすのは、オリンピックよ」と言い放つ辺りから、すでにぐいっと心を鷲掴みにされていたのでありました。
もうまもなく始まる北京オリンピックを前に、すんげぇ面白いスポーツ・青春小説と出会えたことに、感謝!
文句なし!
文句なしに、★5つ。こんな面白い小説に出会えてとてもうれしい。スポ根モノは嫌いだけど、これはそんなんじゃない。とにかく、読んでください。
スーパー・シュリンプ・スベシャル・ノースプラッシュ!の読後感です。
高飛び込み競技…わずか1.4秒その瞬間にかけ、
オリンピックを目指す少年たち…
映画も公開されるらしい。
全く予備知識のなかった飛び込み競技に、
見てもいないのにドキドキしながらページをめくってしまう。
ツボをついたシンプルな筆致とパラレルな場面展開で、
読みながら思わず夢中になったり潤っときたり…
とにかく面白かった!
森絵都さんは、人物の描き分けがホントに巧い!
登場する誰もがひとり残らず完全に意味をもって物語の中に生きてる…
こんなにバランスのとれた小説ってなかなかないんじゃないでしようか?
ひとりひとりの登場人物への作者の愛情もすこく感じます。
少年の頃…
何でもできそうに思えた頃があった。
今じゃいろんな「現実」っていうヤツに囲まれてる。
でも、物語の中で少年たちは、
わずか1.4秒の瞬間の中に、
それぞれ自分が確かに望み見た現実を創りあげていく…
コンクリートドラゴン…
だれの前にも何かしら立ちはだかってるもんだけど、
よし、こいつを登り切ってやろう…
そんな気持ちにさせられたりもします。
スーパー・シュリンプ・スペシャル・ノースプラッシュ!
の爽快な読後感…おすすめの良い本です
素直な熱気に素直に感動!
日本の飛込み人口は僅かに600人。こんなマイナー且つマイナーな競技にも、全てをかける人々と熱いドラマがありました。「ダイヤモンドの瞳」を持つ暢気少年の知季、かつて祖父が見た夢への憧憬と反発に揺れる野生児の飛沫、そして飛込み界のサラブレッドとして周囲の期待を背負いながら自分自身を見つめ返す天才高校生・要一。そんな彼らを主人公としつつ、コーチ、友人、そして家族らが熱くて優しくて切ない物語を織り成していきます。
飛込みの「ト」の字も知らない小生、こんな小説には感情移入のしようもないだろうと思っていましたが、なんというか、おかしいくらいに引き込まれてしまいました。まるで彼らの家族にでもなって、競技会に応援に行って彼らの演技を見ながらハラハラドキドキしてるような感じです。三人とコーチの素直な熱気に、素直に感動しています。
上巻は知季と飛沫の物語が中心。下巻も一気に読むべし、読むべし、読むべし!
中学の息子が読んでいた
息子が読んでいた。
それも3学期の試験が終わったらすぐに買って読んでいた。
「そんなに面白い?」と尋ねると
「お父さんも読んでみたら」との応え。
読んだらハマッタ。
自分がオリンピックに出るような、そして飛込みするような感覚が生まれてくる。
そうか、読書ってこんなに楽しかったんだ。
経営学にはないジャンルの本、「DIVE!」
中学、高校の多感な時期を忘れてしまっているお父さんにこそお奨めです。
ダイビングのお話。
夏に読みたい、少年のダイビングへの挑戦をつづった本。
ダイビングや友達との悩みなどスポーツをしている子供なら似たような経験があるのでは?と言う一見ありがちな本ですが、そこは作者の力なのか二冊と言った長編さを感じさない、一気に読める爽やかで気持ちのよいお話になっています。
また、ダイビングと言った珍しいスポーツについての描写がみずみずしくて思わず自分も飛び込んでいるかのような気持ちになれます。
