神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫)

  • [著]山本 弘

カテゴリ:
文庫 (461頁)
ISBN:
4044601135
発売元:
角川書店 (2006/11)
価格:
¥ 700 (税込)
在庫状況:
通常24時間以内に発送
Amazon.co.jp で商品情報を見る

ユーズド商品:¥ 20 より

この商品をブログに貼り付ける

32,926 位
評価: 3.5
2008
08/14
Thu

大作ではある。が…。

0.0% (0 / 3)
[No.9] posted by ニッチ趣味人

私は山本弘のファンです。
SF、ファンタジー、ノンフィクションと、いろいろ読んできましたし、どれも好きです。
(つまんないな、と思ったのは「シ喰い魚」くらいか)
 
しかし、この作品はあまり面白くなかったです。
 
なんというか、「山本弘総集編」とでも言うべき作品でしたが…。
多くの総集編がそうであるように、「作品」として価値があるか、というと、なんとも。
 
私は山本弘のファンです。
 
なので、まだ山本弘のファンでない人には、まずこれ以外の作品を読むことをお勧めしたいです。
 
(以下、ややネタばれも含みます)
 
まず冗長。
 
山本氏の昔の作品「サイバーナイト2」で、地球連邦のフォレスト提督が、科学者に
「ロケットの推進剤を回収すれば云々」
って主張するエピソードがあります。
フォレストの無知ぶりを強調するためとはいえ、本筋と関係ないエピソードが入るのは冗長だな、と思ったのですが。
 
本作は、そういう冗長エピソードが4割くらい(主観)です。
世界各地で起こる、事実・架空取り混ぜた異常現象の詳細な描写(その大部分は本筋とはほとんど無関係)が、大量に語られています。
と学会会長でもある山本氏ならでは、とも言えますが、同じ超常現象の話でも、実際報告のあった事例なら読んで面白くても、架空の話となると…。
それをまったくカットしたらこの作品は成り立ちませんが、それにしても冗長すぎると思います。
 
「神」の正体も、やや拍子抜けでした。
 
「フェッセンデンの宇宙(エドモンド・ ハミルトン)」以来、何度も繰り返されてきたテーマです。(スターオーシャン3だってそうだ)
「何のために神は人間を作ったのか」に、「大した意味はない」というのは、山本氏の昔からのテーマでした(主にクトゥルフ神話関係で)し。
「科学研究のため」というのは、アシモフなんかも書いてますし…。(「人間培養中」「笑えぬ話」など)
 
グローバルブレイン云々というのは、作中でも言われるとおり、現代だからこそできる解釈でしょうが、「現代は特別な時代なんだ」というのはむしろ荒唐無稽に思えます。
「ウェッブの網目」が本当に観測されたならともかく、世界が整合性を持っているように見える私たちには、あまりピンとこない話です。
(「パイオニア減速問題」は実在の問題ですが)
それに、情報通信が発達したところへ入力信号が大きくなったら、個々の人間にかかる情報の負荷が大きくなりすぎて、ミームがちゃんと進化できないような。
環境が頻繁に激変する「ダーウィンズ・ガーデン」みたいなものかと。
 
南京大虐殺関係で批判する人もいるようですが、それは瑣末な部分にこだわりすぎかと思います。
(「加古沢は頭がいい」ってことを示すだけのエピソードで、「サイバーナイト2」のロケット推進剤と同じ位置づけ)
また、加古沢が「虐殺はあった」という立場で関心を持っていることも、別に人権とかではなく、むしろ悪趣味な理由であることが判明しますし。
(物書きを悪役にしたのは、さすが山本氏だと思います。筒井康隆とか、物書きはストーリー上の特権階級だものなあ(「朝のガスパール」とか「虚構船団」とか))
 
ラストも、これだけ大きな舞台を用意し、驚くべき世界の真実を暴いておきながら、最後は「友情と家族愛」に収束するというオチに肩透かしを食わされた気分です。
「時の果てのフェブラリー」以来変わらないテーマでした。
 
いや、その変わらない山本節が私は好きなんですが、2巻も使ってこれはあんまりだ、という気もします。

2008
01/03
Thu

山本弘の集大成、そして「アイの物語」の原点

42.9% (3 / 7)
[No.8] posted by TiTo

本書は「と学会(超常現象)」や妖魔夜行「戦慄のミレニアム」といった作者がこれまで関わってきたテーマをまとめて詰め込んだ宝箱のような作品です。多くの超常現象の発生、そこから導き出される「神」の正体とは!?知的好奇心が刺激される数多くのテーマを扱いながら、かつ物語としても面白かったです。ページ数が非常に多かったにも関わらず、私は一気に読破しました。

おそらく作中に書かれている政策や議論、科学への見解で同意できない箇所があるかもしれません。しかし、経済書やビジネス書として本書を読むのではなく、物語として本書を楽しめば特にその点は問題ないと思います。作品の根底にあるテーマは「アイの物語」や他の山本弘作品に共通したものなので、私は本書をフィクションとして十分に楽しむことができました。また、ヒロインの優歌のキャラクターについても変にデフォルメされることなく、現実の私と近い考え方の持ち主でしたので、彼女に感情移入をしながら読むことができました。

否定的な感想が多かったので最初は読むのをためらっていました。でも、本書を読み終えた後には大作を読みきったという達成感と共に爽やかな感動があり、私はこの本を読むことが出来て良かったと思います。否定的なレビューを見て、本書を読もうかどうかを迷っている人には私は本書を読むことをお勧めします。

追記
物語の結末で優歌が辿り着いた信仰はとても素敵な信仰だと思います。

2007
12/28
Fri

下巻は、、、もういいや。

20.0% (3 / 15)
[No.7] posted by 日本

小説というより報告書という感じ。
情報量は驚くけどストーリーは読んでも読んでも全く進行せず、ウンザリしてきます。
南京を数行で肯定しだしたあたりから(ダメダコリャ)
宇宙船を調べるくらいの熱意でもう少し南京も調べて欲しい。
数行とばして、数ページとばし読みして、もうラストがどうなろうと気にしないや。
下巻はイラネ。

2007
11/15
Thu

SFの真骨頂!!

33.3% (1 / 3)
[No.6] posted by ゆうたろ

楽しく読ませていただきました。

なぜ、神という概念ができたか?
よく耳にする宇宙人や超能力、果ては、死後の世界はあるのか?など、
さまざまな疑問が投げかけられ、それについて解き明かされています。
少し前から現在、未来の日本が舞台で、ありそうな未来を想像できて、
とても興奮しました。
普段あまりSF小説を読みませんが、なるほどなぁって素直に関心してしまいました。

2007
10/06
Sat

ゲームの中に神がいる? ^^

33.3% (2 / 6)
[No.5] posted by aki

ゲーム理論から発する神へのアプローチ。
信仰するとはどういうことか。
信じたい気持ちに神は答えるのか・・・

新しい世代の信仰とは・・

SFとして、いろいろな要素をふんだんに盛り込んだ内容で、非常に多くの情報を盛り込んでいる。

現象や状況を客観的に捉えて、一つの考え方にまとめていくアプローチはとても面白いと思った。

けど、信じる人の発想には立っていない気がした。
作者は、”信じること”について本当のところ理解していないような気がしたのは、わたしだけでしょうか。

話題性のある提言としては、面白い一冊

2007
10/03
Wed

参考文献をメインコンテンツとして読んだ場合…

50.0% (3 / 6)
[No.4] posted by 弐之宮瓶

自分は正直SFに疎いのでメインストーリーの内容の賛否に対する言及は敢えて避けてみますが、膨大な量の知識を含んだ薀蓄小説として非常に楽しめました。
と学会会長である山元氏の得意分野と思われます、UFOや超能力などのメジャー所からファフロッキーズ現象などのマイナーなハイ・ストレンジネスに至るまで超常現象、オカルトについて幅広く触れられていて、また、それに留まらず宗教、サイ科学、GA、AI、模倣子仮説、中国語の部屋、ハトの迷信、報道倫理、オッカムの剃刀等までバラエティに富んだ大量のトリビア的情報が盛り込まれています。
また、それ故に参考文献リストに挙げられる書籍もあらゆる分野の良書が厳選されリストアップされていて、そこから派生する形で別の本を読むという楽しみ方ができます。(個人的には認知や知覚、意識に関した書籍、人工生命や人工知能を取り扱ったもの、進化論や進化に関して扱ったもので良い出会いがありました)
参考文献として挙げられているもの以外にも作中で触れた事に関する著書を探すと言った、強いて言ってしまえば「と学会本」的な優良ブックガイドとして読む事ができます。
ただ、それら薀蓄が大量すぎてしまったのが原因か少し首を捻ってしまうような箇所があり一つ星を減らしてみました。

少しだけメインストーリーに言及いたしますと、帯の推薦文で乙一氏が「ミステリ」と書かれていたように「神はなぜ人間を作ったか?」という問題提起に対し言わば推理小説的な謎解きが展開されるのが非常にユニークで面白いと思いました。(言うなればメタミステリでしょうか)
後は作中登場する量子コンピュータに関する解説のほとんどが、「主人公には理解できなかった」という理由で省略されていたのが少し残念です。

2007
06/17
Sun

確かな知識に裏打ちされた物語

20.0% (1 / 5)
[No.3] posted by ドクトルg

 一つのネタで引っ張りすぎだが、論考は堅実。豊富な資料に基づく知識が楽しかった。ウェブの穴という大嘘が秀逸だ。
 結局人間は「バカの壁」にはばまれて、自分の気に入った情報しか採用しない。これは揺るぎない真実だ。教育学ではガルシア効果という。それらしい因果関係は、ネズミにも定着しやすいのだ。事実上の因果関係でないのにも関わらず…。
 小説の完成度としては少々物足りないが、山本SFのアイデアが凝縮されている。

2007
05/11
Fri

SF?

50.0% (4 / 8)
[No.2] posted by 名探偵キボン

とんでも本シリーズで有名な、山本 弘氏の入魂の作品。
この世がバーチャルな世界で、宇宙・生命創造の主は他にいるのでは?というテーマは過去にもある(「ループ」とか)。しかし、この作品はこの世に起こる様々な超常現象はそれら「神」の仕業というテーマを一人の女性の人生と被せて深く掘り下げたもの。

文庫で上下巻に分かれているが、一巻で充分だと思う。
世界の仕組みは「神」と呼ばれるグローバル・ブレインによる地球をたかどった「人口頭脳」の製造だなんて、カットんで中々面白い。人類は脳を形成する細胞に過ぎない云々は、思わず引き込まれてしまうが、確信に迫るまでが非常に回りくどく、下手すると読む事に疲労を感じてしまう。
もっと構成を単純にしたほうがいかも。

2007
02/10
Sat

長所も欠点も突出している

54.5% (6 / 11)
[No.1] posted by れっつらー

「(八百万でなく)全知全能の神が存在するとした場合、その意味はなにか。そこで人間はどう生きるべきか」という、哲学的・倫理的な問題を問う作品です。この作品の答え方は下手だと思いますし、その他、ネットで指摘される欠点の多くは妥当な指摘です。それでもなお、この作品には読むべき価値があります。

誰か冷静な構成ができる人と共著していれば、傑作となって、より広く読まれていたかもしれないと考えると、非常に惜しい作品です。


CD・DVD・楽器 | インテリア・寝具・収納 | おもちゃ・ホビー・ゲーム | キッズ・ベビー・マタニティ | キッチン・日用品雑貨・文具 | ジュエリー・腕時計 | スポーツ・アウトドア | ダイエット・健康 | 水・ソフトドリンク | パソコン・周辺機器 | バッグ・小物・ブランド雑貨 | レディースファッション・靴 | 花・ガーデン・DIY | ペット・ペットグッズ | 家電・AV・カメラ | 車・バイク | 食品 | 美容・コスメ・香水 | 本・雑誌・コミック | 旅行・出張・チケット | 不動産・住まい | 学び・サービス・保険 | 百貨店・総合通販・ギフト | デジタルコンテンツ | 車用品・バイク用品 | インナー・下着・ナイトウエア | 日本酒・焼酎 | ビール・洋酒 | スイーツ | 医薬品・コンタクト・介護 | メンズファッション・靴