- [著]福井 晴敏
- カテゴリ:
- 単行本(ソフトカバー) (226頁)
- ISBN:
- 4047150037
- 発売元:
- 角川書店 (2007/12)
- 価格:
- ¥ 672 (税込)
- Amazonポイント:
- 6 pt
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 300 より
芥川賞作家辺見庸氏に通じる思想
ガンダム小説(エンターテイメント)として楽しめる一方、その裏に福井氏の思想が織り込まれている点で深みのある一流の(思想)小説だと思います。
第2巻の「内なる可能性を持って、人の人たる力とやさしさを世界に示す」というビスト財団当主の理念に続き、主人公バナージが戦争に巻き込まれ、そこに携わる大人達の言動から「どこにも悪意はない。この律儀な人達が織り成すしがらみこそが、世界の重みか」と実感する場面から、福井氏の思想は辺見庸氏のそれに感化されている。少なくとも辺見氏の著作を読み込んでいると感じました。
福井氏はその著「亡国のイージス」で、私が知る限り三島由紀夫以来、初めて文芸の世界で、「日本という国は亡国である=戦後、国としての主体性を失ってしまった。そして、我々日本(人)は今のような国防に対して無責任で主体性のない思想のまま自衛隊という形式を続けるべきなのか」という戦後のとても重要な問題を我々に投げかけましたが、
本書では、辺見氏の言うところの「無恥なる罪=行き過ぎた資本主義社会に取り込まれた我々が無自覚に生み出している多大なる罪」という問題について、ガンダムという世界観を利用して、我々に伝えよう・考えさせようと意図しているのを強く感じました。
このレビューを見る人で辺見氏を知る人は余りいないと思いますが、最終話までガンダムUCを読んだ後、辺見氏の近著を読むと福井氏の思想がより浮き彫りに感じられると思います。
亡国の姫君
前作からわずか半日後を描くシリーズ第3巻。今だ明かされない『ラブラスの箱』の謎。そして『箱』を巡る攻防についに姿を表した赤い影。ファーストシリーズを彷佛とさせる展開と、シリーズ全体でもその存在が忘れ去られていた『亡国の姫君』の登場等一見ファンならずとも納得させる作品に仕上がっている。今後の展開に期待したい。
残念。
「シャアの再来」と言われる、フル・フロンタルの描写、セリフがあからさまにシャアのまんま過ぎて、一気に冷めてしまいました。
ここまでシャアのまんまで、マスク外したらシャアだった…なんてオチだったら呆れます。
原作者である富野監督自ら、映画『逆襲のシャア』で「シャアは死んだと思ってもらって構わない」と言ってますから、あからさまにシャアのような言動のフル・フロンタルは受け入れ難いです。
ビスト家やラプラスの箱の謎、ユニコーンのNT-Dシステムなど面白い部分が多いだけに、フル・フロンタルは非常に残念です。
また、全体に映像を文字におこしただけのような文章が多く、小説としては物足りないです。
盛り上がってきました!
シャアの再来、フル・フロンタルの登場でいやがおうにも盛り上がる展開になってきました!
たしかに「3倍のスピードで・・・」「当たらなければどうということはない」
などのシャアの名シーン、名セリフを連発するあたり、
少々(というよりかなり)わざとらしい。
しかし読んでいると盛り上がってしまう自分に気付きました(笑)。
これが少年時代にシャアの登場に盛り上がった世代の性なんですかね・・・
フル・フロンタルの今後のエピソードが我々ガンダム世代への受け狙いになってしまうのか、
それとも新たな仕掛けが出てくるのか、この辺りに興味が尽きません。
少々あざとい
久々の正統派ガンダム。外伝ではなく、本道に据えられるであろうガンダムで期待値は大きい。
福井晴敏氏の作風、妙に「漢」が多いのが個人的には少々うっとうしいが、
他の外伝的小説に比べれば、真っ当なガンダム世界が構築されている。安彦良和の挿絵も非常に嬉しい。
ただ、本作で登場する「シャアの再来」たるフル・フロンタルの言動はやりすぎだと思う。
赤いMSとか、ノーマルスーツ着ないとか、交渉の会話とかで充分シャアらしさは出せているのに
「3倍の速度で〜」「見せてもらおうか。〜」「当たらなければ、どうということはない!」等
言わなくて良いことまで言わせている。
作者の自己満足かサービスか。他の方にはウケが良いようだが、個人的には「あざとい」と感じる。
「シャアへのリスペクト」だなんて思えない。
次巻以降の修正に期待。
赤い彗星、再び
「赤い彗星」の再来、フル・フロンタル。
主人公のライバルとなるべき人物がこの巻で初登場します。
その出で立ち、喋り方、どれをとってもあのシャア・アズナブル本人としか思えない伏線の張り方がされています。
この物語の三年前、アムロとの戦いによって行方不明となったはずのシャア・アズナブル。
彼の再登場ともなれば旧来のファンからは賛否両論分かれるところでしょう。
僕の個人的な感想で言えば、フル・フロンタルはシャアであってほしくないな…、と。
やはり彼の最後の戦いは、アムロとの戦いであって欲しかった。
しかも、仮に彼が生きていたとすれば、36歳になっているはずです。
36歳にして長髪に仮面のこの格好はないな…と笑
しかし、ここまであからさまにシャアであることを匂わせすぎるとかえって裏があるのではないかと、僕は勘ぐっています。
どちらにしろ、今後の展開に目が離せなくなったのは事実ですね。
ファーストのオマージュとは、こうやるのだよ!
タイトルのような気概が伝わってきます。
作品を通して、初代ガンダムのパロディが度々登場するのですが、苦笑いと腹立ちしか湧いてこなかったあの作品のオマージュと比べて全然洗練されていて好印象です。
企画の方向性もあるし、結局宇宙世紀ガンダムに乗っかった作品ではありますが、正直SEEDのようなモノより、こちらを映像化して欲しかった。
ガンダムってまだまだ面白いものが作れるんだな、と感じました。
「3」
第3巻にして
いろんなことが出揃いだしました
3倍のスピードってゆー描写が鳥肌ものでした(笑)
謎が出りだします…
でも予備知識として
ダブルゼータあたりのことは知っておかないと
解説はされててもちょっとわからないこともあるので
「逆襲のシャア」や「ダブルゼータ」をもういちどチェックしておくのもよいと
思います
ここまできて
初代ガンダムを想起させる状況が少しあります
本当に楽しみな作品です☆
若き日の「赤い彗星」へ捧ぐ
レビューを始める前につくづく思うのは、このような
まともなガンダムが帰ってきてくれて嬉しいということだ。
私は「機動戦士ガンダム」原理主義者なので敢えて辛辣に書くが、
SEEDとかOOとかわけのわからないガンダムは本当にうんざり。
わざわざ「ガンダム」と名付けなくても良いでしょうに…。
それら旧来のファンには複雑な思いがする作品群が「ガンダム」
の名を語るのは心底やめてほしいと思う。
平成生まれの方たちにはこういった感情は理解しがたいのでしょうけど
いずれまた違ったことで、わかるようになる年齢になります。
「ガンダム」の名をこれ以上汚すのはやめてくれ…。
と、前置きが長くなりましたが、レビューにいきましょう。
福井さんのガンダムは上記のことを浄化してくれるガンダムです。
現時点で、フル=フロンタルがシャアであるという確証はないものの、
「赤い色」の機体、通常のMSの三倍の速さで接近してくるなど、
形式番号もNが入った以外はあのジオンのザクと同じ。
フル=フロンタルの駆るシナンジュ(形式番号MSN-06S)は
外観も肩のスパイクアーマー?などザクを髣髴とさせる。
(動力パイプもあるじゃないですか!)
またフル=フロンタルは出撃時にノーマルスーツを着ない。
これはまるで、シャアそのものではないですか…。
「エアーは出撃直前まで抜くな」という親衛隊の台詞も良いじゃないですか。
そして出撃しても生きて還ってくるのがモットーなところなどなど、
往年の「本物!」のガンダム世代へのサービス精神旺盛な内容になっています。
(幾分やり過ぎとは確かに思いますけどね…親衛隊という僚機がいるのに
何もたった一機で攻めなくとも良いのに…これはシャア特有の自己愛なのか…)
「見せてもらおうか。《新しい》ガンダムの性能とやらを」
「当たらなければ、どうということはない」
今回も聞ける懐かしいこの台詞。痺れるではありませんか!
シャアが私たちの前に衝撃と共に登場し、鮮烈なデビューを飾った、
あの衝撃の名場面が甦ります。
そして赤いMSによって腹部を蹴られるガンダム…
「機動戦士ガンダム」へのリスペクト溢れる巻になっています。
まさか、あの人も・・・?
いよいよ3巻が登場ですが、今回は主役機ガンダムと、シャアの再来と呼ばれる
あの方が駆るMSが、初めての対決をするシーンが目玉でしょう。
はっきり言って物凄い迫力で、息が詰まりそうなくらい。
読んでいてここまで緊張感が沸いてくるのは、やはりさすが福井先生。
読者を掴んで話さない迫力って、やっぱり凄いですね。
また、1,2巻のプロローグで読者に色んな謎かけをしていましたが、
そのいくつかに答えが出てきます。
(あの子やあの方の正体などなど)
また、レウルーラが出てきたり、ブライトさんも名前だけ出てきたりして、
この辺はガンダムファンならきっとワクワクしてきます。
まさか、シャアの反乱で行方不明になったもう一人の英雄が今後、出てきたりして?
いやいや、それはやりすぎか(笑)でもほんの少しだけ期待しちゃいます。
それにしてもシャアの再来と呼ばれるあの方。もうやる事も、考える事も、
セリフまで!見事なまでの再来っぷりで、嬉しすぎて笑ってしまいました。
これはガンダムを、ストーリーだけでなくキャラクターまで理解しつくした
人でないと出来ない芸当でしょうね。
ストーリーは様々な人が絡み合いながら、今後どうなるのか全く見当もつきませんが、
登場人物が皆、魅力的に描かれているので、どう転んでも面白くなるはずです。
主人公であるバナージとお姫様は、アムロとララァのような悲劇的な関係に
なってしまうのでしょうか?
いよいよ次の巻ではラプラスの箱の謎が明かされそうな?
はたまた出世したブライトさんはどんな風に描かれるのか?
囚われのお姫様はいかに?
そして、いよいよバナージがあの方に会います!
ホントに目が離せません。
