- [著]竹宮 ゆゆこ
- カテゴリ:
- 文庫 (277頁)
- ISBN:
- 4048671707
- 発売元:
- アスキー・メディアワークス (2008/08/10)
- 価格:
- ¥ 578 (税込)
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修学旅行で交錯する、それぞれの想い
実乃梨に告白することすら許してもらえなかった竜児。
自分の本当の気持ちに気づきながらも、それを
押し殺し、竜児と実乃梨を結び付けようとする大河。
これまで通りの三人の関係を頑なに維持しようとする実乃梨。
そして、三人の輪の中に入れず、一人苛立ちを募らせる亜美……。
四人のすれ違う想いによってつくり出される磁場が、今回とうとう臨界に達し、
暴発した激情が相手を、そして何より自分自身を無残に傷つけていきます。
ついに、人間関係が動き出しました。
前半のノーテンキ&コメディから後半のシリアス&修羅場への転調というのは、
『とらドラ!』の基本フォーマットですが、今回はとくにその落差が激しいです。
もはや、これまで通りといった微温的解決は望めないほどにヒビが入った四人の関係。
次巻に登場するだろう大河の母が、さらに混乱を
加速させるのかどうかも含め、今後の四人に注目です。
生き残れ、虎少女
とらドラは強い女の子たちの生き様が魅力。
強さの中にある思春期少女としての弱さや脆さが読者に垣間見えるとき、読者のボディーに響く「萌え」となる。
そして今回もまた少女たちの熱い戦いが読める。
今回はついにとらドラ最後の癒し系不思議キャラ(性格にはスピンオフにでてくるあの人もいますが、ここではおいといて)、みのりんのターン。
戦うみのりんが見れます。
戦いというと生きることだったり、努力することの比喩と思われがちですが、ここでは言葉どおり「グー」で戦います。
学園恋愛から戦う少女への大転換・・・・それがとらドラのラノベとしてのry
PS.話は変わりますが、アニメ版とらドラ情報もどんどん発表されていますが、
大河の顔が妖怪みたいにされていたり、ストーリーにいろいろ手を加えられていたり
なんだか残念な結果になる悪寒がしてきたのは自分だけでしょうか・・・。
悲恋系ツンデレ
最近はツンデレって言葉も軽く死語になりつつあるというのに
大河は悲恋系ツンデレになってしまいました。
今まではツンツンはしていても、あからさまにデレ部がでることはなく
想像でデレを補完してましたけど、竜児がすきって気づいた彼女は堪らなく萌えです。
ただそこは悲恋系!!!竜児の前で普通のツンデレヒロインのようにドタバタしません。
切ないんです。つらいのです。でもどうしようもないのです。
あぁだれか大河を助けてあげて!!
といいつつ実乃梨も好きなんで、竜児と実乃梨の仲も応援してます。
面白いんだけど……
最近のとらドラ!は、結構シリアスよりに物語が進行しているせいもあって、内容に関しては引き込まれるものがあるモノの、とらドラ!らしいコメディー方面を期待していると評価は下がってしまうかもしれません。
ただ、手乗りタイガーこと、逢坂大河と竜児の関係。みのりの立ち位置。あみの真意は何処にあるのか、北村は兄貴一筋なのか等、物語が佳境に入っているのは見所。
最終巻が近いかも……と思わせる展開に、目が離せません。
せつな…ッ!
前巻でこれ以上はないってぐらいこじれきったと思ったんですが、まだ来るか…ッ!って感じです。亜美や櫛枝の真意がけっこう見えてきた部分も多かったんですが、最凶なのは今回のラスト。
それにしても仲良し9人組(えー)の全員がいい感じで巻き込まれてくれて、今後どんな余慶なお世話な展開が待ってるのかと思うとゾクゾクします。みんな切ないけど今回は櫛枝が一押しの自分も安心して読めました。前巻があれだっただけに。でも竜児にとっては前巻より非道いことしてるのかも…。
ネタバレになっちゃうので詳しくは書きませんが、恋愛一方通行失恋一直線的すれちがい模様は規模を大きくしつつ前巻よりテンション高く緊張感アップでかなり面白かったです。あと独身(30)の扱いはもうちょっと良くてもいいんじゃないかと思う…
竜虎の雄叫びは空しく響く
アニメ化も着々と進行している『とらドラ』最新刊です。
正直なところ、前巻で怒濤の展開だったが故に、これから本巻でどうまとめていくのか、アニメ化も絡んで『大人の事情』で作品自体が減速しないか、と不安がありました。
しかし、それは杞憂でした。
冒頭から最高速。
大河、亜美、実乃梨のヒロインを中心に、今までと同じやりとり。けれど、今までとは違う思い。
大河が話に夢中の余り飲食物で服を汚し、それを竜児が世話をやく。
亜美は冷ややかにそれを見て、相変わらずの厚顔、辛辣、毒舌で大河と反発。
実乃梨のオッサンぷりはもう脱帽。しかし、もう御笑いキャラとしては見られない。
御約束の展開が、これまでの経緯があるからこそ、使い回しでも重複でもない、それぞれの思いを浮きぼりにします。
今更ですが、著者『竹宮ゆゆこ』は女性です。だからこそこれが書けるのかな、と想像します。
つまり、女性は女性(自分)を神聖視、幻想を持ちません。
だから、女性同士のやりとり、嘘や喧嘩の描写に遠慮がない。口は悪いし意味が解らない。
これまで、ライトノヴェルと云う分野ゆえにテンプレ(ツンデレなど)での表現が強くありました。そして、アニメ化の流れと主演声優の人気で読者にとっては更に強調された認識があると思います。
しかし、もう、それには意味がありません。今回で8巻。
今まで読み続けてきた読者で、すでに「ツンデレだから」「某属性だから」読んでいる、と云うかたはいらっしゃらないと思います。
大河のどこまでも突き抜けた意地。
亜美のいつまでも馬鹿にした本意。
実乃梨の手のつけられない臆病さ。
そこには、人の話を聞かないで言いたい放題、余りに勝手で、余りに魅力的な女の子がいるだけです。
そして、女の子が解らずに振り回されて、知らずに振り回している男の子、竜児、北村。
次巻は10月発売予定との事ですが、もうどんな展開になっても驚きません。
どうとでもなる、と言う話ではなく、どうなっても受け入れなくちゃ、と覚悟させる、恋愛そのものだと言える物語です。
これぞラヴコメ。
ライトではない
ライトノベル。それは気軽に読める読み物。
・・・だったはずですが、この作品はどんどん重くなっている気がします。いい意味で。
文体もテンポもとっつきやすく、描写される場面も楽しい、散りばめられるネタも多く、一気に読み切ってしまえます。
それでも読んでいて胸が苦しくなるのは何故でしょう。
学生時代に似たような経験をされた方も、いまだ青春真っ只中の方にも、受け入れられるであろう、この感覚。是非味わっていただきたい。
そういえば、私が学生だった頃もいましたよ、みのりんみたいなコ。
おそらくこの作品のラスボスである彼女が本当は何を考え、求めて、どう動くのか。非常に楽しみです。
