- [著]出口 汪
- カテゴリ:
- 単行本 (271頁)
- ISBN:
- 405302417X
- 発売元:
- 学研 (2006/11)
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- ¥ 998 (税込)
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掲載語数と例文選定の甘さが気になる。
受験生時代に使ったが、あまりお勧めできない。
第一に、掲載語数が少ない。上位を目指すなら漢字集のほかに用語集も仕上げる必要があるが、例えば『頻出現代文重要語700(桐原書店)』では用語だけで700語も扱っている。この本だけでは絶対的に足りないのがわかるだろう。また、この本は1467語といっているが、重要な漢字・用語は読み、書き両方で一つずつ載せているのでその分だけさらに扱える漢字数が少なくなってしまっている(延べ1467字ということ)。
例えば、「人口に膾炙する」を難読漢字の章と読解キーワードの章で2回載せている。また、ひどいことにその両方で同じ例文を使いまわしているところもあった。
第二に、例文をよく考えて選んでない。
例えば「弁証法」の例文が「人類の発展は歴史と自然との弁証法的関係を包含していることに異論はない・・」
となっているが、用語が間違って使われている文章をもとにしてしまっている。
引用元の文章は「歴史と自然との弁証法的関係をもたらしているといって差し支えない・・・」
であり、改訂前ではこの文をそのまま引用していた。なお、弁証法とは対立する概念をより高次元でまとめる思考法のことだが、この例文の引用元の入試問題(91'早稲田(教)、武満徹『風土と音楽』より)を解いていたとき誤用だと予備校で指摘された。
以上の理由から、漢字を勉強するならもっと厳選された例文が載っている河合塾の『入試漢字マスター1800+』(一つの漢字について、関連する語や訓読みしたときの漢字も載せている)などをやったほうがいいと思う。
ただ、長所をあげるとすれば同音異義語が載っているのは良い。また、現代文を読む上で必要な知識を適宜入れているのも良い。それらはいいのだが「漢字集」として漢字を仕上げようとしたときには掲載語数の少なさや例文選定の甘さが気になるのである。
