シュリーマン旅行記清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))

  • [著]H.シュリーマン

カテゴリ:
文庫 (222頁)
ISBN:
4061593250
発売元:
講談社 (1998/04)
価格:
¥ 840 (税込)
Amazonポイント:
8 pt
在庫状況:
通常24時間以内に発送
Amazon.co.jp で商品情報を見る

ユーズド商品:¥ 390 より

この商品をブログに貼り付ける

3,941 位
評価: 5.0
2008
07/17
Thu

コンキチ&ナターシャの絵本ナビ

100.0% (3 / 3)
[No.17] posted by コンキチ&ナターシャの絵本ナビ

貿易などで発掘に必要な資金を用意できると
さっさと事業をたたみ世界旅行に出かけた時の
旅行記がこの作品です。
思い込みや間違いも多いですが、独特の審美眼で
清国と日本の風俗を観察し、イザベラ・バードの
ような西洋の目線で東洋を語るのではなく道具や
生活習慣にまで食い込み描写する様はまるで自分が
その場所にいるような錯覚を覚えるほどで不思議な
感覚になり読ませます、日本の質素で合理的な家や
食器などの道具を絶賛し、風通し良い世間といえる
社会構造がこの国の最大の魅力だと言っています。

あー江戸時代のほうが今の日本よりもしかしたら
幸福だったのかもと思ってしまうほどの褒めようで
恥ずかしくなるほどです。清国の旅行がよほど
合わなかったらしいことからの落差もあるでしょう。
楽しい読書もたまにはいかがでしょうか?

ドイツ語、英語、フランス語、オランダ語
スペイン語、ポルトガル語、スウェーデン語
イタリア語、ギリシア語、ラテン語、ロシア語
アラビア語、トルコ語と文章の丸暗記により
他国語を自由に操り旺盛な好奇心と冒険心で
トロイアの遺跡も彼の功績のひとつです。

2008
06/03
Tue

幕末日本の庶民の様子を伝える貴重な見聞録

100.0% (5 / 5)
[No.16] posted by ysato

 トロイア遺跡の発見で有名なシュリーマンは,その偉業を遂げる前の数年間,世界漫遊をしていた.その際,幕末の日本も訪れており,本書はその時の見聞録.

 シュリーマンが当時の日本人に対して受けた印象は,礼儀正しい・親切・高慢不遜さがない・たいへん清潔とのことで,その前に訪れていた清国との違いに,たいへん驚いたらしい.また,西洋との文化の違い,例えば人々が家の中に家具類をほとんど置かない(持たない)ことなどについて,色々と彼なりの解釈・考察を繰り広げ,つぶさに記しているところが面白い.

 シュリーマンが見た,今から五世代ほど前の日本人が持っていた習慣,あるいは美徳と言えたかもしれない性質は,今はもう失われてしまったのだろうか?それとも,普段意識しないようなところで生きているのだろうか.私たち自身を知るうえでも,貴重な本かもしれない.

2008
04/06
Sun

本を開けば、一気に1865年の江戸の町へワープ!

100.0% (10 / 10)
[No.15] posted by 英太郎

 1865年、江戸末期の日本。当時の日本について私がおぼろげに知っていたことは、教科書に書いてある非日常的なことや、時代小説の中の想像の世界に限られていました。しかし、シュリーマンが書いたこの旅行記は、私達を生きた江戸時代へそのまま運んでくれる、まさにタイムマシンです。秀逸な和訳(原文は仏語)による所も大きいのでしょうが、細やかで読みやすい描写が当時の日本人の息づかいや体温まで生き生きと感じさせてくれます。

 日本を訪れたことのある知人達から何度もその素晴らしさについて聞かされていた著者は、日本へ行くことを永年夢見ていました。類まれな商才と語学力を生かし、やがて世界をまたにかける貿易商として成功、巨万の富を築きます。そして、その潤沢な資金を元に、43歳の時に世界漫遊の旅へ出発し、ようやく念願の日本へ。今この稀少な見聞録を手にしている私達にとって幸運だったのは、この著者が旺盛な好奇心、執拗な探究心、さらに異文化を暖かく受け入れる広い心の持ち主だったことです。

 日本に滞在した期間はほんの1ヶ月程度だったようですが、その取材力と行動力は驚嘆に値します。聞くもの見るもの全てに興味を示し、それらをなるべく克明に記録に残そうとしています(雑貨類の細かい寸法まで!)。そして何より興味が尽きないのは、そんな著者の暖かい目に映った、純粋で愛すべき私達の祖先の姿です。貧しいながらも清潔で配慮の行き届いた生活ぶり、外国人である著者に無邪気な好奇心をあらわにしつつも懇切丁寧に接する町の人々、また決して賄賂を受け取ったりしない高潔な役人たち。銭湯が全て混浴で、性に対して大変おおらかな国民性に著者が新鮮な驚きを感じるあたり、いつしか自分もこの外国人著者と同じ視点に立ち驚きを共有していることに気づかされます。

 そして読後に残る、心の痛み。それは、かつて存在したそんな日本と日本人の美徳に対する喪失感に他なりません。

2008
03/15
Sat

日常生活の細部にまで目を止めたシュリーマンの観察眼

100.0% (5 / 5)
[No.14] posted by Fumi

著者のシュリーマンはトロイア遺跡の発掘をしたことで有名な人だが、彼は考古学を勉強して遺跡の発掘をする前は、とても成功した貿易商だったらしい。そして、インド、香港、上海など現在の中国の都市、日本を廻り、さらにサンフランシスコ、ハバナ、メキシコを経てパリにしばらく滞在した。この長い旅行の間、シュリーマンはずっと旅行記を書いていて、この本はその一部ということになる。まずは清の北京と上海を訪れた時の日記があり、それから横浜、江戸の様子が描かれているが、外国人を迎える現地の人の様子なども国によって少しずつ違うのが面白い。特に当時の中国の様子と比較することで、ある出来事が当時は一般的だったのか、それとも日本に独特のものだったのかが分かるのが良かった。文章も、講談社学術文庫という硬いシリーズにもかかわらず、とても平易で読みやすく、一気に読み切ってしまった。

シュリーマンは日常の本当に些細な点にまで目を向けていて、そこが面白い。日本人の宗教観については他のレビューで触れられているので省くが(彼の観察眼には驚かされる)、市民が毎日入浴していることにも感心しつつ、それにも関わらず日本には皮膚病が多いことに気が付き、その原因を魚を生で食べていることだと推測してみたり、日本人が酸っぱい味を好むので、果物は青いうちに摘み取られ、熟した果物や野菜には関心を持たないと記述している。また、最後にはとても短いがシュリーマンの日本文明論が述べられている。封建体制の抑圧的な傾向を指摘するなど、短い滞在にも関わらず、彼は日本の中に渦巻く目に見えない雰囲気を感じ取っていたようだ。

シュリーマンが清国と日本を訪れたのは1865年5月から約4ヶ月間。日本は大政奉還の直前で欧米諸国への反発も大きく、外国人を取り巻く情勢はかなり不穏なものだったようだ。物珍しいために、みんなが寄ってくるというのもあったが、とても1人で街歩きが出来る状況ではなく、当時はアメリカ以外の国は領事館を江戸ではなく横浜に置いていたらしい(1863年には英国公使館焼き討ち事件が起きている)。何とかつてを駆使して江戸のアメリカ公使館を訪ねることに成功したシュリーマンも、常に5人の役人に付き添われている。そんな限られた自由の中で、ここまでの観察(目で見るだけでなく、様々な人に沢山質問をして色々なことを知ろうとしたのがよく分かる)が出来たことには本当に驚かされる。

最後に、この本の中にはF・ベアトの「幕末日本写真集」から大名屋敷の写真が1枚紹介されている。この本を読む前は知らなかったが、彼は当時の日本の写真を多数撮っており、写真集は現在も入手可能。この本と照らし合わせながら写真集を堪能するのも楽しいのでお勧めだ。

2007
02/24
Sat

自らで育んできた文化はどこへ・・・。

94.7% (36 / 38)
[No.13] posted by junior-san

まず何よりも日本人でもなく、過去につきあいの長かったアジア系の国の人でもなく、
ヨーロッパという全く文化の異なる国の人による江戸時代の描写というのは非常に
貴重である。さらにシュリーマンは数多くの国を訪れた経験があり、話す言語も各国の間
を行き来しやすくなり、学ぶ機会が増えた今でさえそんなに話せるのかと思うほど多言語
を話すことができ、異文化に触れることになれた人である。そのような貴重な資料が手軽に
読めることにまず感謝したい。

シュリーマンは奇異に感じたことはばっさりと批判しているが、だからといって中国の文化を
すべて否定するわけではなく、劇場での劇のすばらしさ長城から見た景色の雄大さは世界でも
一番だとしている。文化に体当たりで触れてみて素直に自分の育ってきた文化との違いや感情
を表現している点が、彼の視点からのありのままのアジア文化を表現していておもしろい。

日本はその清潔さもあり批判的、否定的な記述はほとんどなくべた褒めされているような気分に
なり少し嬉しかった・・・が何とも皮肉なことに褒められた当時の文化は今の押しつけられた
文化ではなく、自分たちで長年育んできたありのままの日本だということがいかに現在の日本が
文化的に廃れてしまったか、とうことを認識させた。

それに関連して西洋文化を結婚までも”モノ”に支配されていると批判している点は非常に
興味深い。日本があまりの家財道具や土地等のいわゆる”モノ”を必要とせず、かといって
芝居や工芸品はよいものがあり、人々が豊かに生活していることに強い衝撃を受けたのだろう。


シュリーマンは不正確なものもあるが数字を使い身の回りのものを記述している。
それは自らの記憶を鮮明にしたかったのか、考古学的にも数字で記述しておいた方が後生の役に
たつと考えたのか、どちらにせよそれにより現実味をおびている。

2007
02/09
Fri

読んでいてちょっと嬉しくなった

88.2% (15 / 17)
[No.12] posted by くにたち蟄居日記

 家の近くの古本屋で見つけて購入した。

 トロイの遺跡で有名なシュリーマンが日本に来ていたとは不勉強で知らなかった。江戸時代の終わりに 中国を経て 日本に来ていたのだ。

 シュリーマンは日本を非常に好意的に書き出している。それは その前によってきた中国(上海)と比較してもはっきりしている。シュリーマンが書き出す日本は 清潔で勤勉な国である。そんな日本人の末裔としては いささかうれしくなったものだ。この本が日本で翻訳され 読まれるとしたら 日本人として読んでいてうれしくなるからではないか。

 そんなふうに思った。

2006
07/12
Wed

観察のポイントが独特で面白い

92.3% (24 / 26)
[No.11] posted by no name

シュリーマンは語学の天才で、トロイア&ミケナイを発掘した偉人として知られる人物。彼が清国と幕末日本の様子を、なんとフランス語で書いたのがこの本だ。

当時の馬がわらじを履いていたという衝撃の記述も楽しいが、最も面白かったのは、やたらに数字が沢山出て来るところだ。

商品の値段が何フランだったか、何時間・合計何マイル歩いてどこに到達したか、役人や足軽が何人か、城壁の高さは何メートルか、石の重さはいくらか、境内の広さ、船の竹竿の間隔、畳の大きさなど、どうやって知ったのか不思議だが、細かく数字で記述されていて、観察のポイントが、他の”幕末外国人訪問記”とは異なっており、独特で面白い。

正直、細かすぎる位なのだが、逆にこれほど正確に観察しメモを取るような人物だからこそ、後に古代文明を発掘できたのだなぁと思った。

2006
06/18
Sun

江戸時代馬はわらじを履いていたらしい。70へー

92.3% (24 / 26)
[No.10] posted by free_se

シュリーマンは、私にとって高校時代からのあこがれの存在で
ありました。シュリーマンは、けして恵まれた環境に育ったわけでは
ありませんが、驚異の語学力の才能を発揮し、ある国の言葉を
話したり、書いたりするのに6週間あれば十分で、語学力を
商売に生かし41歳で事業を引退するまでに遺跡発掘の資金
をため、少年のころの夢であるトロイア発掘を成功させた人
物でした。
私が、シュリーマンを知ったのは、『古代への熱情』を読んで
ですが、まさか、シュリーマンが幕末の日本に来ていたとは
知りませんでした。
シュリーマンの日本滞在は、1865年6月1日よりおよそ
1ヶ月の短いものですが、幕末の江戸の文化を知る上で
すぐれた資料となっています。そして、シュリーマンの卓越した
感性が伝えてくれた内容は、日本が明治維新にどうして成功
できたのかを窺わせるものでした。
シュリーマンは、日本滞在前に、清国へも旅行していますが、
日本に対しては、好意的で、蒸気機関の文明以前
としては、最高水準のもの、清潔な住まい、アジアの国々では
女達が完全に無知なのに対して日本の女達は『かな』や漢字で
読み書きができる。などと評価しています。
その後、世界旅行で英気を蓄えたシュリーマンは、考古学の
勉強をしてトロイア発掘を成功させるのです。
【シュリーマンが日本滞在で行った場所】
手工芸の町八王子
江戸の町
浅草浅草寺
王子の茶屋
等々
チョット気になったのは
この時代の馬はわらじを履いていたらしい。70へーかな
(時代劇の馬がわらじを履いていたためしはないが?)

清国では、『街中がぞっとするほど不潔で..全裸同然の屑やを
よく見かける。...ぞっとする光景だが、飢えた犬の群れが
糞集めの人夫の目を盗んで、自分の糞や馬糞をむさぼり食って
いる』と言う記述にも興味を引かれた。

2006
06/09
Fri

文句なしに面白い!

94.4% (17 / 18)
[No.9] posted by ウユリーゼ

江戸時代末期の日本の様子が実に生々しく描写されている。
まるでこちらも居合わせたかのような錯覚に陥る臨場感である。
そして色々なものを観察されている中で驚くのは、記述に数字
(支払った金額や、建物や道具の大きさなど)が
こと細かく記されており、ものの材質や文化的な背景、言語などが几帳面に記録されている
ことである。(オハイオ、テンポー、サイナラ、ノリモンなど。)
読むだけでタイムスリップ、日本人のルーツを辿ることができます。
最後に、面白かった表現を。
人足→苦力
下駄→親指でしっかり固定された木のサンダル
草鞋→藁のサンダル
蓑→藁のマント
足袋→手袋の形をした布製の靴下


2006
05/08
Mon

好奇心の塊

92.3% (24 / 26)
[No.8] posted by 宿

ひたすらに遺跡の発掘を目指したシュリーマンは
人一倍好奇心が旺盛であったのだろうと思う。
今までシュリーマンという人物について、トロイの遺跡を発掘したという話の他
ファーストネームさえも知らずにいたのだが、本書を読み終わってそういう印象
を強く受けた。

本書での彼の視点は驚くほど中立的である。
中立的というより、民族学的かもしれない。

本書を手に取る方は日本の日記を目当てに買うのだろうが、その際
是非とも清国の日記部分を飛ばさずに読んで欲しい。
すでに他の方も書いているが、当時の清国の情勢があっただろうとは言え
読んでいるこちらが苦笑するほど
清国の衛生状態の酷さについて繰り返し述べている。
それが何故なのか、彼が非常に細かく説明しているため、清国を知らない人にも
理解が容易い。民俗に触れた箇所も非常に興味深い。

清国の説明がわかりやすいものであったのと同様に、日本の描写も細かく詳しい。
文化に対して一辺倒な驚きを示すだけではなく、何故そのような文化が育まれたのか
遡って調べようとする考えが見受けられる。
船頭に船、銭湯に馬に大名行列に触れている部分も面白い。
特に船頭と馬については、考えもしたことがなかったので意外なことしきりだった。
厩舎の向きなんて、あれが普通だと考えていた…。

日本人として日本を再発見するのも良いし、シュリーマンという人物が
トロイの遺跡を見つけられた、その理由を感じるのも良い。
少なくとも私は、シュリーマンという人物そのものに興味が湧いた。
当時の日本の民俗を知る上で興味深い資料であることは間違いないだろう。

最後に。
彼はマルチリンガルのイギリス人を褒めているが、自身がマルチリンガルである
事実は触れもしないのはどういうわけか。彼の褒めるイギリス人は一体どれだけ
言語に秀でているのか、謎に思う。


CD・DVD・楽器 | インテリア・寝具・収納 | おもちゃ・ホビー・ゲーム | キッズ・ベビー・マタニティ | キッチン・日用品雑貨・文具 | ジュエリー・腕時計 | スポーツ・アウトドア | ダイエット・健康 | 水・ソフトドリンク | パソコン・周辺機器 | バッグ・小物・ブランド雑貨 | レディースファッション・靴 | 花・ガーデン・DIY | ペット・ペットグッズ | 家電・AV・カメラ | 車・バイク | 食品 | 美容・コスメ・香水 | 本・雑誌・コミック | 旅行・出張・チケット | 不動産・住まい | 学び・サービス・保険 | 百貨店・総合通販・ギフト | デジタルコンテンツ | 車用品・バイク用品 | インナー・下着・ナイトウエア | 日本酒・焼酎 | ビール・洋酒 | スイーツ | 医薬品・コンタクト・介護 | メンズファッション・靴