- [著]奈須 きのこ
- カテゴリ:
- 新書 (473頁)
- ISBN:
- 4061823620
- 発売元:
- 講談社 (2004/06/08)
- 価格:
- ¥ 1,260 (税込)
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修復できない世界
2004年に講談社ノベルスとして出たもの。
2007-08年には3巻に分冊したうえで文庫化されている。
物語としては、上巻よりも混沌を深めていく。色々な事件がからみあってきて、現実世界からも大きく遊離していく。魔術が使われ、人間の能力を越えた戦闘シーンも繰り返し描かれる。
それでも、どこかしら現実性を失わない物語である点が面白い。向こう側の世界のものたちが活躍しているけれども、あくまで視点は現実なのだ。悪くない方向性だと思う。
やたらと蘊蓄に走ったりしない点も良い。
構成、メッセージには分かりにくい点が。もう少し書き慣れると、良い作家になるのではないか。
その言葉を言って欲しかった少女と温かかったクラスメイト。
『空の境界』の下巻。
いよいよクライマックス。今回は、前回の「矛盾螺旋」のつづき、鮮花の学校の怪異を解決のため式が潜入する「忘却録音」、そして最後を飾るのは「殺人考察(後)」。
最後は泣いちゃいました。
今巻は式と黒桐の心情面がとてもよく表れてます。
自分は異常で普通の人間じゃないと自覚する式。そんな彼女でも幸せになれると気づかせてくれたのは温かかったクラスメイト・黒桐。自分は殺人鬼であると主張する式を頑に否定して最後まで信じてくれたのが彼だった。
「殺人考察(後)」でモノローグで語られる式の言葉と吐露される本当の思いが、その文体もあいまって胸にくるとても切ない気持ちにさせてくれます。
式と黒桐がどうなったのか、それはあなたの眼で確かめて欲しいです。
おもしろく、そして切ない空の境界。
こんな素敵な作品を創った奈須きのこの才能はスゴい。
一つの文学作品として読めるくらいの魅力をもった作品です。
究極の恋愛譚
とても面白かったです。文章が読みづらいという指摘がありますが、確かにそうですね。少しくどすぎたかな、と。でもそれがほとんど気にならないくらい奈須さんの文章は読者を引き込む力がありますし。なにより話が良かった。純愛ですね。
自らの内に殺人を嗜好する人格を持つ主人公兼ヒロインの両儀式、彼女はそれ故に普通に生きるという希望すら持たず、孤絶されたまま生きていこうとしていたんですが、黒桐幹也という純粋な少年と出会うことで持ってしまったんですね、幻想(ユメ)を。幹也と一緒に居たい、普通に暮らしたいと。そんな彼女の心の様々な葛藤がまた切ないですね。
極論としては殺人考察(前) 殺人考察(後)以外はおまけといってもいいかもしれません。
まぁ、とにかくこの本は想像力豊かに読みましょう。確かに文章がひどい箇所があるかもしれませんがそこはスルーで、お話を楽しみましょう。
読解力の問題では?
文章が下手だなんてとんでもない。ライトノベルやゲームに慣れきっている人が読めば、期待しているものと違って戸惑うのかもしれないが、文芸的にはむしろ上質。
設定の説明が長いというが、あれは必要なもの。あれが長くて苦痛と言うなら京極堂はただの本屋になるしかない。
また逆に心理描写などが足りないという声もあるが、そうは感じなかった。登場人物同士のからみもきちんとあり、人となりは十分伝わる。読者の想像力に委ねる部分のない作品などむしろ稚拙に感じられそうだが。
ファンタジーノベル大賞などでデビューしていれば、少数でも質の高い読者に恵まれたのかもしれない。もし文学的評価を望むのであれば、著者の出自はこれからもずっと正当な評価を妨げるネックになってゆくのかもしれない。もっともそんなものは望まないのかもしれないが。
賛否両論
この作者は、異質な存在の人なんだと思う。
だから、好きな人は好きだし、嫌いな人は嫌い、そんな作品だと思う。
私的には、この人の感性が非常に衝撃的で、興味深い作品でした。
否定される理由はわかる、作者が未完成だから。
でも悪い所と良い所、そのバランスが自分にとってはとても好きな要因となった訳で。
人による
私にはこの本は合わなかったです。
帯をみて面白そうだな…と思って買ってみたらハズレだった作品。
上巻と下巻両方読みましたがつまらなくて何度か挫折をしそうになったりしました…。
失礼かもしれませんが読んでいて退屈な作品、といってもいいかもしれません。
やはり、読み手を選ぶ作品なのかもしれないです。
最初から最後まで読んで初めて、よさがわかる作品
正直言って、読み終わったあと感動しました。
レビューでは様々な意見が飛び交っていますが、読んで損をするような作品では決してないと思います。途中途中、抽象的な表現や硬質な文章に疲れてしまうこともあるかもしれませんが、投げ出さずに、ぜひ最初から最後までしっかりと読んでもらいたいです。
そうしなければ、この作品の本当のよさはわかりません!
また、最後の笠井潔さんによる解説も必読です。
月姫をやったことがある人向けの本
月姫をやったことがある人は読んでも良いかと思います。
「直死の魔眼」の設定や蒼崎橙子の存在は、「ネタ」としては楽しめます。
また、会話の中身の無さ、無意味に長い解説、作品の終わらせの酷さ等を指摘している方も多くいらっしゃいますが、月姫やfateで耐性がついていれば「まあ、いつもこんな感じだよな」で済みます。
ちなみに、この本は全く「熱く」ないので、「熱さ」を期待している人にはお勧めしません。
(私の評価が星一つなのはこの理由からです。。きのこさんにはそれ以外求めていません)
一方で、月姫をやったことがなく、「小説として楽しもう」と思っている人にはお勧めできません。
小説を読み慣れている人は拙い文章と中身のなさに呆れるでしょうし、
小説を読み慣れていない人には「これが小説というものか」と思われて欲しくないのが理由です。
「長くて、意味のなかった問答は終わった」
これも作中「忘却録音」の一文である。
まさにこの台詞に尽きる。
上巻レビューでも書いたが、作者はいい加減自覚はあるのだろう。
緊迫した場面でいきなり饒舌に上下2段二ページ近く話し出すキャラクター。
徹底的に不足した情景・人物描写。
きのこ節とでもいうのだろうか、作者は蘊蓄もどきを本にしたいようにすら思えてくる。
そしてまた最後の無意味に長い笠井潔の解説。
意地で読み終えた。何の感慨も残っていない。
読了後に、何も残らない。
しいて言うなら、「ようやく読み終わった・・・」という疲労と安堵か。手を出してしまった以上、とりあえず読まないと気がすまないタイプの人で、きのこ節が合わない人には苦行以外の何物でもないだろう。
結論。合わない人にはとことん合わない。そんな本だと痛感した。
いくら話題になったとしても、どんなものでも万人に受けるものなどないとよくわかる好例だと思う。
最後が…
非常に良かったです
これをきっかけに月姫やFateもやってみようと思います
しかし個人的に残念なのは
最後の都合の良いハッピーエンド
あそこは正直無い方が良かったかなと思いました
