- [著]石黒 耀
- カテゴリ:
- 単行本 (520頁)
- ISBN:
- 406211366X
- 発売元:
- 講談社 (2002/09)
- 価格:
- ¥ 2,415 (税込)
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圧倒的なスケールとリアリティ
南九州を舞台とした大規模火山災害のお話です。
ただスケールが大きいだけでなく、科学的な裏打ちのある、現実味にあふれた描写に圧倒され、一気に読んでしまいます。
ただ、火山災害自体以外の描写(特に首相の言動)に関する現実味が追いついていないので、序盤からちょっとしたちぐはぐ感が散見され、最後にまるで作者の言葉のようにあふれ出てしまっているのがちょっと興ざめしてしまいました。
びっくり!!
主人公が噴火後気を失い命からがら辿り着いて井戸水を飲ませてもらった付近がおばあちゃんちです。その先の小さな神社も本当にあります。
この本に出てくる施設などは全て別の名前で実在しています。
道路もその通りです。
主人公の妻の病院は、私の実家のすぐ近くにあります。
つまり 噴火が起これば、私の家族は全員被害にあっていて生き延びれてないでしょう。
本当に地図がもっと詳しく描かれていたならもっと迫力があったであろうと思います。
霧島は活火山です。
宮崎は本当に地震も多いです。
とても他人事だとは思えませんでした。
こんなに詳しく地元のことが書かれているのに地元の人の多くはこの本を知りません。
その後どうなったのか続きが知りたいです。。
描写が正確で 火山灰の動き 火砕流の流れが辿る道筋までびっくりしました。
本当にどこに逃げようかと今も考えています。
ふうむ・・・
空想軍事モノ、北朝鮮モノよりもリアル。
災害シュミレーションの描写が怖い。
実在の固有名詞も多々出てくる。
ただ、ラストは脱力しまくり。
独善ぶりムキだしの首相の国家再建演説が延々と続く。
少なくとも350万の人間が死んだ翌日に、国際中継で「日本が蘇えるためには、これでよかったんです」みたいなことをホザく総理大臣は不要。
小泉さんだってそこまでは言わないよ。
精密な科学的知識に裏打ちされたリアルな火山噴火災害小説
面白い。その面白さは、精密な科学的知識に裏打ちされたリアルな火山噴火災害の描写にある。
日本列島は数万年に一度は破局的噴火を起こしてその当時存在していた生命体の内、食物連鎖上の上位種例えば哺乳類の何割かは死に絶えたことが科学的に推定されている。現在それが起これば地球上の高等生命体全体に及ぼす影響は甚大で、世界人口も数分の一にすらなるかもしれない。なぜなら、自分達の勝手な都合で想定した”自然”を前提にして、生命維持の根拠を人工的環境に置いているからである。
しかし、近年においては人類はこれをまじめに捉えて政策に掲げてはいないし各種社会科学者も哲学者も殆ど問題にあげてはいない。著者は小説化することでこの問題を訴えることに成功している。
ここでは破局的噴火は次のようなものであると述べられている。即ち、人間とは無関係に地球上で発生する数万年に一度の出来事であるが確実に起こることであり、それは起こらないことではなく今起こってもちっとも不思議ではないことであると捉えるべきものである、と。
そのような見方をすれば人々の生き方即ち思想は変わるのではないだろうか?。これはまさに自然哲学の変様である。西欧近代社会思想はこの点に弱みがあり、そこから生み出された科学技術も弱みを持っている。それを止揚できるのは日本列島に住む日本人の適任かもしれない(でも火山が沢山あるイタリアやトルコもその点では同じだからなんとも言えないか)。
個人的に言わしてもらうと、
実際に起こりそうな話として、つまりノンフィクション的に見れば、とても面白い。しかしながらエンターテイメントとして見る場合には、人物描写などが今一に感じる。映画ダンテズピークが面白いと思った人は読む価値あり。
今、読むべきです。
九州地方で地震が多発している今、
今の日本の経済下。
私は鹿児島に住んでいる者ですが、恐ろしくなりました。
高校生でも充分に読めます。
火山学者でもないのに・・・
よくここまで書けたなと言うのが正直な感想です。
大規模カルデラ噴火が本当に起きたら、きっとこうなると思います。
問題は、それを受けた政府の対応。
日本の現実はこんなにかっこよくないと・・・。
最近の災害に対する政府の対応を見ていて思います。
ネタは最高
ディザスター小説としてのネタ・アイディアは超弩級!面白い!100点。
小説としては、緊迫感に欠けたり、登場人物が冗舌というか説明っぽい発言が多すぎたりして、もう少し頑張って書いてねっていう感じ。
このネタで、篠原節子や真保祐一、麻生幾あたりが書いたらどんな小説になるか読んでみたい気もする。
なんだかんだと注文はあるけど、スケール爆裂!面白く読めますよ。
リアルです。ものすごくリアルです。読んでおけば生き延びられるかも。
日本民族はどうすれば生き延びられる?この本は小説なんかじゃありません。現実に日本に起こりつつある自然現象をどう乗り越えるかという『サバイバル・バイブル』です。
誕生から46億年たっても『地球のくしゃみ』=『火山の噴火』は止まりません。地球にとっては当たり前の『噴火や地震』、繰り返し何百回も何千回も火を噴き上げ地表を揺らしながら現在の日本列島ができました。恐竜の絶滅もアトランティスの伝説も「なるほどそういうことだったのか」と、大きくうなずきながら納得させてもらえます。火山が噴火すると地形が変わるのです。地球が火山灰に覆われると環境も大きく変わるのです。その瞬間その場所に生きた生物は、命からがら生き延びてきたのです。
地表で繰り返し起こる『巨大な噴火』、しかし悲しいかな人間の記憶ははかないもので、数百年も経てばその経験は『伝説』の中で語られる程度、まさか自分の身に起こる問題とは想像すらできません。たかだか数百年の薄っぺらい現代文明が、地球にとってみればいかに「たわいもない」ことだったのかを痛烈にリアルに実感できます。
現実に東海地震が迫る中で、現実に予想震域で運転を続ける『浜岡原発』。自然現象の圧倒的パワーをリアルに感じることができれば、日本人ももう少し生き延びられるかも知れません。もうすぐ出されるという次回作『東海地震戦記(仮称)』にも期待しています!
読めば世界観が変わる!かも
この本では、歴史上何度となく繰り返されて来た「じょうご型カルデラ火山の破局的噴火」が現代に於いて発生したら、どういう事が起こるか?が小説の姿で描かれている。「じょうご型カルデラ火山の破局的噴火」とは何か?南九州で阿蘇山や鬼界カルデラと云った形で周期的に発生して来た噴火である。本書では、このシミュレーションを科学的に納得出来る形で描いてみせる。が、その結果たるや、まさに度肝を抜いた姿なのだ。
南九州のほとんど全ては火砕流で噴火当日に埋め尽くされ、何百万人がなす術もなく亡くなる。かろうじて生き延びても雨が降れば土石流にやられ、九州全域は死と隣合わせの状態。翌日以降は、本州全域の半分以上の地域が火山灰と雨による土石流や家屋の損壊で経済活動不能となる。人間に何が出来るのか?と云ったところ。
この本から処世訓を引き出す事など出来やしない。が、あなたの物の見方を変えてくれる事は間違いない様に思う。ちょうど、恐竜が隕石の消滅で滅亡した、と聞いても明日の生き方に何の影響もないが、隕石に対する見方が180度変わる様に。
本書の主人公は、どんなシリアスな場面でもギャグが言える、アラブ流のユーモアを備えた人物として描かれる。この状況を生き延びる為には、それ位の人物設定が必要なのだろう。少なくともジュラシックパークのレベルの人物描写は出来ている(状況設定も似ているが)。
何の不足があろうか?日本人たる者、読んでおいて損はない。
日本人の源流の一つである南からの文化を縄文時代に滅ぼしたと云われる、鬼界カルデラの破局的!噴火の状況も理解出来るし、実際の発生時には、余計な解説がなくとも状況が理解出来る。
