- [著]畑村 洋太郎
- カテゴリ:
- 単行本 (279頁)
- ISBN:
- 4062135299
- 発売元:
- 講談社 (2006/07/26)
- 価格:
- ¥ 1,470 (税込)
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実験を行ったことは評価に値するけども
「ドアプロジェクト」の名のもと、ありとあらゆるドアには目に見えない危険が潜んでいる、というのは分かった。で、結局何がいいたいのかというと、「このようなドアを作ったメーカー側にも非はあるが、どのようなものにも危険は潜んでいるのだから、個々人がもっと危険に対する意識をもって物事にあたってほしい」というたったそれだけ。それを言いたいがために、このプロジェクトはどういうもので、誰が参加して、誰の支援を受けて、どのような実験を行った、というのが冗長すぎる。
実務に根付いた学問分野であることの必要性
失敗学も様々な事故や失敗事例を基に、成熟度がより増してきている。
しかし、学問として体系化が進み、抽象的な学問として発展してしまっては駄目である。
この分野に携わっている研究者の人達は、実務に根付いて取り組んでいるようなので、
現場での仕事に携わる私としても色々と参考にさせて頂いている。
この本は、ドアプロジェクトでの活動を中心としてお堅い内容にせず、かなり読みやすい
文章でかかれており、危険学(失敗学)に対する取り組みのプロセスを知ることができる。
何よりも、これだけ横の連携がしっかりとしたプロジェクトは、日本では画期的だと思う。
失敗はとかく隠したがるのが心情であり、これだけの貴重な情報を書物として読むことが
できるのは嬉しい限りである。
不謹慎な言い方かもしれないが、失敗は実体験がなによりも大事ではある。でも、誰もが
大事故などを経験する訳ではないので、シミュレーションとして読む価値は十分にある。
この本をきっかけとして、類書を読んだり、実務に積極的に取り入れたりするのもよいだ
ろう。
ドアプロジェクトのすごさ!
NHKで放映されていた内容と同じだったので非常に読みやすく、一気に読了しました。
過去に畑村先生の「失敗学のすすめ」では概念的な部分が多く、途中で挫折しましたが
本書は実際にドアプロジェクトにより検証したことが記述されており、本当に参考になりました。
そういう意味で前半が面白いです。
後半はやや、成果の強調の繰り返しの感あり。
でも、技術者には是非読んで欲しい本ですね。
生活する国民全員が読むべき本
子どもの誘拐,いまは流水プールでの事故,この本の冒頭にあるエレベータの事故。世の中には危険が潜んでいるが,いったん死亡事故が起こると,その原因を掘り下げて,「再発しないように」という根本対策ではなくスケープゴートを見つけて「誰かを処分する」ことで対処した体裁を取り繕うことしか行われていない。
それは,「事故調査委員会」がいかに原因を究明しようとしても,その報告が刑事訴追の資料とされる法制度の仕組みである以上仕方が無い。それを何とかしようとして「勝手連事故調」である「ドアプロジェクト」の成果と,その意義と,そしてこの方法であるがゆえにできた成果の生かされ方に非常に感銘をうける。
「自動回転ドア」での死亡事故をきっかけにしているが「ドア」という視点に広げた点など,コンピュータや,通信や,会社の事務処理手続きなど「ミス」が発生する原因調査全般の分析方法にも応用できる教科書です。
