- [著]重松 清
- カテゴリ:
- 単行本 (352頁)
- ISBN:
- 4062140020
- 発売元:
- 講談社 (2007/05/31)
- 価格:
- ¥ 1,575 (税込)
- Amazonポイント:
- 15 pt
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 272 より
ちょっときれい事過ぎるような・・・あとコテコテ過ぎ。
閉演間近の炭鉱跡地の遊園地を舞台に描かれる、
幼馴染の男女4名(プラスアルファ)の物語。
いつもながらの重松節は、破綻なく読める。
しかし・・・ちょっときれい事過ぎないか。
ドロドロの話を、美化し過ぎていないか。
また、登場人物のキャラ設定や状況描写など見ていると、
まさかドラマ化とか意識していないだろうなと、勘繰ってしまう。
最近、巷にはその手の「不純な」作品が多いので・・・。
マンネリな感じも否めない。まあ、これは作者のスタイルだろうが。
さらに、全体的にくどい。特に終わり方。
もっとさりげない方が良い。
これじゃコテコテ過ぎる。
上巻は濃い仕上がり
幼女殺人事件、しかも犯人は妻と関係を持っていた…この衝撃の事件が発端となり、多角的に物語がスタートする。さまざまな要素が絡み合い、作風に新鮮みがある。
そこに、作者おなじみのテーマ・手遅れの癌患者が詰め込まれ、上巻は魅力的に展開する。
綺麗な悲劇
約30年振りに再会した親友たち。それぞれが歩んだ時間の中にも消えることなく残っていた喜びと公開の記憶。綺麗な悲劇を描く著者が持ち味の馴染みやすい描写で読者を引き込んでいく。ただ、あまりにも悲劇の主人公が登場し過ぎるのも大作を薄味にしてしまうように感じる。
死と再生、罪と贖罪
この作者の作品を読み通したのは初めてである。評価が高い作家だが、やはり設定などは非常に上手い。印象としては小説と言うより、映像作品を観たような読後感を持った。ひとつには、「少年少女時代からの夢・友情」「主人公たちの持った罪・運命」という設定、そしてそこに合ったキャラクターを先に決めて、そこから行間を埋めていったという印象があるからであろう。
悪く言えば、ラストの贖罪・許しのカタルシスというゴールに行くために強引にストーリーが進んでいくような部分もある(上巻の最初の方は自然な感じがあるが、途中からスピードアップすると細かい部分のあらが見えてしまう)。たぶんこれがテレビドラマやコミックであれば非常に良くできた作品なのであろうが…。
とは言え、上下巻読み通してみると、よくできた娯楽作品(全体にはつらい話だが)なのは間違いない。関東の人間には北海道という場所はロマンチックな響きを持つと思うので(これで舞台が南国だと悲劇度が変わってくるだろう。寒さや雪=全てをリセットするイメージがいい)、日常を離れてフィクションの世界に浸りたい人にはおすすめ。そしてもどった時には家族や友情を再認識するかもしれない。
生きている証
中学校の倫理の先生が言っていた言葉を思い出した。
「人は日一日と、死に向かって生きる」
早いか遅いかの違いで必ず死ぬのに、それでも何かを成し遂げようとしたり、手に入れようとしたり、がんばろうとしたり、愛したり、なぜそんな風に必死になったりするのだろうか。
永遠に考えてもわからないくせに、考えても考えなくても、成し遂げても手に入れても愛しても、どうせみんな等しくいつかは死ぬのに、じゃあ明日にでもすべてを投げ出して生きることを終わらせちゃおうか、なんて多くの人は考えない。
それは「生きる」事の最後のゴールや答えや結末は、必ず直面する「死」では決してありえないのだ、ということの、それぞれの命を懸けた証明なのかもしれない。
死に向かって生きている、と言った先生の言葉は本当でも、私だって命を懸けて毎日を使って証明しよう。
自分だけの人生を、暖かな仲間とともに。
大作≠名作
私はガンの進行に伴う患者の容態・感情の変化に興味が引かれ本書を手にとった。
語り手が一章ごとに変わっていくため飽きずに読むことができ、また登場人物らの感情の変化が大変細かく描写されていて非常に興味深かった。
が、それ以上でも以下でもなかった。
上巻で予め結末の伏線が張ってあるのがその一因であろう。読者はその過程を辿るように下巻を読まざるを得ない。また過去にとらわれている登場人物たちが次第に未来に目を向けるという設定は良い。しかし著者はテーマ「自他を許せるか」を半ば強引に登場人物全員のそれにしてしまったため、無理矢理感は否めなかった。
そのような理由で☆3つ。
これは恋愛小説ですね。
一年の約半分は雪のせいで予定が狂いっぱなし。
隣の町までは何キロもあって、交流の機会はほとんどない。
幼稚園から高校までまわりのメンバーは同じ。
友達のお父さんが担任の先生だし、その奥さんは音楽の先生だったり。
これがごく普通の北海道の田舎町です。
ここから東京へ出ていくこと自体、大変なことです。
それが20年前であれば尚更ですし、
広い東京で偶然であった幼なじみと肩を寄せ合ってしまうのは、
自然の成り行きです。
北海道で生まれ育った人間には理解できることです。
重松さんはよく調べていらっしゃると思いました。
この予備知識がないと、ストーリーが飲み込みづらいと思います。
わたしは美智子の立場でこの本を読みました。
旦那様は尊敬しているし、いままで幸せに暮らしてきたけれども、
忘れられない人がいる。
手に入らなかったものは、何年経ってもキラキラしているのです。
この小説が受け入れられるのは、主人公たちと同世代か、
それ以上の人たちにでしょうね。
つらい
読み始めはなんて重い話だろうと思い読み進むのが辛かったが途中からいっきに下巻のラストまで読んでしまった。最後は涙が止まらなかった。良かったとは思うが、多分読み返しは2度としないと思う。個人的には「流星ワゴン」の方が好きだ。
素晴らしい!
いいですよ、簡単な内容は他のレビューを見ていただければわかるかと思います。
テレビドラマ向きな感じがしますね、少年/少女時代−学生時代−40歳 と心の動きを重松さんらしく上手に表現して、読者のこころに触れ合います。
許されること、許すこと…、人間は生きていくうえで皆色々なものを背負って、そして死んでいくんだな。
ちょつと厳しいかもしれませんが
小学4年生の俊介と敏彦と雄司と美智子は、流星を見ようとカシオペアの丘に集まり、大人になったらこの丘に遊園地を作ろうと約束する。
故郷を出て行った俊介は40歳を目前にして悪性のガン宣告を受けた、その日に、今は遊園地になったカシオペアの丘をテレビで見て、ある運命を感じる。
根底にあるテーマは、「許し」だと思うのですが、死をもって償われるような形になってしまっているのが、もどかしいし、他にもストーリーの運び方は、あったように思え、引っかかりが最後まで残りました。
故郷、死、友達、親子、重松さんの専門分野?が、凝縮されて面白いはずなのに、話も人物も広げ過ぎた為に、バランスが、悪くなっているように感じます。
