- [著]小若 順一
- [著]食品と暮らしの安全基金
- カテゴリ:
- 単行本 (253頁)
- ISBN:
- 4062140810
- 発売元:
- 講談社 (2007/06/28)
- 価格:
- ¥ 1,470 (税込)
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事実が知りたいだけなんだよな
興味持っているエコロジーについて、反対方面の意見を知りたくて本書を取ってみたのだが、本書のほうが論理的で合点のいく事ばかり書いてあるではないか。本当に正しい事は何なのか、一度頭をリセットするきっかけとなった。我々は知った気にならないでもっと勉強しないといけない。
カテゴリごとの専門家にインタビュしている書き方なので読み進めるのに楽である。ただそういう構成ゆえに前半と後半で意見の齟齬がある。そんなところがこの本の誠実さを表しているように思う。
常識について考えさせられる本
本書冒頭の槌田敦氏のインタビューによると、地球は人間の排出する二酸化炭素のせいで
温暖化しているというよりも、温暖化によって二酸化炭素が増えている可能性があるそうで、
温暖化対策としての二酸化炭素削減は意味がないとか。
えー!
初っぱなからエコの出発点とも言える地球温暖化の問題が宙に浮いてしまいます。
そしていわゆる温暖化防止策については、原発はウランを濃縮するために石油が必要だし
トウモロコシ主食の人たちを飢えさせてまでバイオエタノールを使うのもおかしい。ハイブ
リットカーや燃料電池カーは製造にたくさん石油を使う上に値段が高すぎる。
太陽光発電は火力発電に比べて発電コスト10倍、風力3倍、原子力2倍、所詮は石油が
ないと成り立たない「間接火力発電」だと言い切ります。
ペットボトルをリサイクルするために石油を使うくらいなら燃料として燃やした方がいい
とか、牛乳パックラはミネートをはがす手間と石油消費を考えたら燃やして発電した方がま
しとか、資源やエネルギーを余計に使ってしまうようなリサイクルならやらない方がいいと
いうごもっともな意見です。
後半は食品や耐性菌の問題なども含めて実生活の中の環境問題を取り扱っていてかなり興
味深い内容でした。マスコミがとりあげることが常に正しいわけではないという当たり前の
ことを思い出させてくれる本です。教科書は絶対正しい的な教育がやばいというのがよくわ
かります。
タイトルと中身にずれがあるが、読む価値はある
題名とは異なり、リサイクルに関する話題は最初の4分の1で、後は耐性菌や食品など、生活の中の危険についての幅広い話題となっている。
専門でない部分に関しては、それぞれの分野の専門家や経験者から聞く形で話は進む。
リサイクルに関しての項目では、リサイクルは環境に優しいという考えの誤りを明快に説明している。また、これもまた巷で信奉されている「地球温暖化の原因が人間によるCO2の排出量増加だ」という説は明らかな間違いで、太陽活動の活発化に加えて大気汚染と砂漠化が主な原因である、とする説は非常に論理的で説得力がある。
耐性菌の項目では、耐性菌の急増は家畜を病気から守るために大量に投入している抗生物質が原因である、というショッキングな事実が書かれている。
食品に関する中では、野菜には食品添加物で規制されている量以上の硝酸塩が含まれていること、など、恐ろしいが知らなければならない情報が満載されている。
前半の勢いに比べ、後半は食品や化学物質の危険性についての雑多な話であり、少し散漫な印象を受けるが、読む価値は十分にある本である。
