- [著]城山 三郎
- [著]高山 文彦
- カテゴリ:
- 単行本 (206頁)
- ISBN:
- 4062141973
- 発売元:
- 講談社 (2007/07/13)
- 定価:
¥ 1,575 (税込)- 在庫状況:
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書名に惑わされて
絶妙のタイミングで「日本人への遺言」とあり「by 城山三郎」を「城山三郎著」と早とちりして買いました。
数十年前に読んだ「粗にして野だが卑ではない」を読み返していた時に、立て続けに城山三郎の本が出版されて(亡くなった為に)この本も買いました。
文面も殆どが高山文彦氏の喋りで、城山氏は相槌を打っているので同意しているのでしょうが、城山氏の文章の味は全くない。
「嬉しうて、そして・・」と「そうか、もう君はいないのか」の方が「遺言」のような気がします。
あの反論の理由と、、、
私が彼の存在を知ったのは、新聞に出ていた記事から。それも本人が体調を崩している、という記事で。。
晩年に個人情報保護法案への反論を続けていた、その姿勢とその背景、
また、戦中・戦後にかけて何が変わっていったのか?、対談という形式を取りつつも、実にリアルに描かれています。
読後の感想は、私が知りたかったのは、こういう話だ、、、の一言に尽きます。
一頃流行(?)した、白州に関連する本を読んだ時と同質の読後感。
また、モノ書きとしてここまで真摯な人が居たのか、ということが嬉しい一冊です。
気骨と反骨に生きた作家の遺言
本書は、ノンフィクション作家の高山文彦が城山三郎に戦争、作家の原点などについてインタビューしたものをまとめている。
晩年、城山三郎は、当時の小泉政権が成立させようとしていた個人情報保護法案について、これは戦時下の言論弾圧と同じだと反対し、
まさに老骨に鞭打って、発言を続けた。それまで政治的な問題にはほとんど発言しなかった城山三郎が、命がけのように戦ったのはなぜだったのか。
私は城山三郎のファンだったが、あのときは驚いたし、その悲壮さに感動さえ覚えた。
その頃城山三郎は、
「まいったね、ゆっくり晩年を過ごそうと思ったら……」と語り、知り合いの編集者から、
「作家は幸福になってはいけないんですよ」と冗談っぽく切りかえされると、
「僕は自分が幸福になろうとはおもわないけど、人が不幸になるのは見ていられないんだよね」
と言ったという。
本当の「気骨」とはどういうものか、ぐいぐいと伝わってくる本だ。
なおこのインタビュー集は、城山三郎が亡くなったから急きょ、アリ物をまとめたものではない。
インタビューが行なわれたのは2002年だそうだ。「遺言」というタイトルも、
亡くなったからつけたものではないという。できれば生前に読みたかった本である。
