- [著]高田 崇史
- カテゴリ:
- 単行本 (345頁)
- ISBN:
- 4062705672
- 発売元:
- 講談社 (2004/01/31)
- 価格:
- ¥ 2,100 (税込)
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テーマはいい
純正和風ファンタジーな感じ。鬼の話を通して歴史を色々な角度から見るきっかけをくれます。
……などというのは他の方がいわれている通り。
一種の啓発本としては良いのですが小説としてみたときはちょっと…というシーンがちらほら。
時代考証が微妙なもの。
平安時代の人間が発するには奇異な会話。
ご都合主義すぎるストーリー展開。
細かいことですが児童文学とはいえもう少しキッチリやっても良かったかと。年齢低めにとっつきやすくというのも解るのですが、「なぜ鬼は退治されるのか」というテーマに流されすぎている感じもします。
テーマに対して未消化なのも残念。
自分で調べるとうのを促す目的はあってもある程度の模範解答が有っても良かったかと。例えば豆まきについてのさわりとか。
特にあの最後はちょっとなぁ、でした。
鬼にまつわる歴史ファンタジーとして楽しめた一冊
講談社の「ミステリーランド」シリーズを読むのは、本書が初めて。
手にして装幀を見て頁をぱらぱらめくってみる…と、とても読みやすい、
気さくな雰囲気を感じた。
話は、京都の中学に転校してきた天童純が、鬼を退治しに平安時代に
タイムスリップするところから始まる。ミステリの謎解きの面白さも
ちょっとあるけど、むしろ歴史ファンタジーとして楽しむことができた。
また、作品の中に、若い読者に向けた次のような著者のメッセージが
こめられていたように思う。
「歴史上の記録や、年中行事の風習なんかがあるよね。それについて、
どうしてなんだろう? と疑問を持つこと。問いかけてみること。自分
で色々調べてみて、その裏側に秘められていることを発見してみること。
それって楽しいことだよ。新鮮な驚きが、そこにはあるよ。この本が
そのきっかけになったら、嬉しい」。
著者のメッセージといえば、色刷りの巻末・著者のあとがきにも暗号
文として隠されている。これを解読するのも楽しかった。
夢枕 獏さんの「陰陽師」シリーズのファンとしては、村上 豊さんの
挿絵も見ていて楽しめた。ふわりとした感触、のどかな絵の雰囲気が
なかなか良い味わいだった。
調べてみよう!
オロチ、四天王、海神、小野篁などなど名前だけでわくわくするキャラクターがたくさん登場してにぎやかな物語でした。最初は鬼退治の話と思いきや、意外な方向に。「神の巻」はどのように展開されるのか楽しみです。
「どうして節分には鬼に豆をぶつけるのか?どうして河童はキュウリばかりを食べているのか?…これらは重要な問題で、調べるとわかるはずだから、きちんと調べてほしい」と主人公は現代に戻る前に宿題をもらうのですが、読者も調べてその答えを得ることで作者がいいたいことを理解できるのかなと思いました。
あとがきには暗号が仕組まれていて解読するお楽しみがありますよ。
