国家情報戦略 (講談社+α新書)

  • [著]佐藤 優
  • [著]コウ・ヨンチョル

カテゴリ:
新書 (204頁)
ISBN:
4062724456
発売元:
講談社 (2007/07/20)
価格:
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評価: 4.0
2008
09/09
Tue

世界の情勢を知れ

[No.17] posted by ヒソカ

 政治、軍事、経済において大きな力を持つ国家情報(インテリジェンス)。日韓インテリジェンスの第一人者が、友好国間のインテリジェンス協力、政治とインテリジェンスの関係、さらには核、北朝鮮、日本の未来をも論じた対談集です。

 各国の諜報機関や六カ国協議の裏の目的など、新聞を読んでいるだけではわからないことが、第一線の情報分析官の実体験に裏打ちされた思索から読み解かれています。

2008
08/07
Thu

国際面の読み方が変わる

[No.16] posted by BOB

インテリジェンスとして活躍しながらも国策捜査に巻き込まれた2人による、インテリジェンス雑談集。
雑談集ではあるが、その内容には通常知りえぬ興味深い話が多く、一気に読みきってしまった。エシュロンや偵察機、盗聴器などのインテリジェンスを支えるハードウエアの性能が想像以上に進んでいること、北朝鮮のインテリジェンスが非常に高水準であり、韓国の大統領選挙を左右するような情報操作が行われていることなど、現在進行形のニュースの裏側を垣間見ることができる。また、歴史上の大イベントについてもインテリジェンスの目線からの考察があり、2時間たっぷりと楽しませてもらった。

2008
04/12
Sat

「薄味」

0.0% (0 / 1)
[No.15] posted by くにたち蟄居日記

 他のレヴュアーの方の意見にもあったが 「濃厚な」佐藤優の著作群にあって本書は比較的薄味である。勿論 「薄味」は「薄味」なりに味わいがある。

 本書は 日本人と韓国人が お互いの国に軸足を置いた上で語り合うインテリジェンス論である。日本と韓国の関係が そもそも微妙であるわけであり その辺で お互いの話し方にもオブラートに包まれたものがあると僕は感じた。
 これは日本と韓国の間の歴史という切り口だけではなく そもそも地政学的に隣接している二つの国は それだけで微妙であるであろうという僕の理解である。
 それが「薄味」の出汁なのだと思った。

 そんな二人だけに 日本と韓国以外の国に関しては 議論に勢いが出てくる。本書の「仮想敵国」としては まずは北朝鮮ということになるかと思うが 韓国のインテリジェンスの立場で披露される「見立て」は中々勉強になった。
 また 北朝鮮を挟んで語られるロシアも興味深く読めた。特に正教会を切り口としてロシアが北朝鮮と交渉しているという説明は 神学校を卒業した佐藤ならではの視点である。僕は 佐藤の本が非常に新鮮なのは 何より彼が宗教を使って現実世界を読み解く点にあると思う。これは宗教を忘れている日本人には 中々見えてこないからだ。

 

2008
03/02
Sun

インテリジェンスの面白さと恐ろしさ

50.0% (1 / 2)
[No.14] posted by 馬場伸一

インテリジェンスは、怖い。そしてそれゆえ、恐ろしいほど魅惑的だ。
日韓における屈指のインテリジェンス・オフィサー同士の対談は、凄味のある蠱惑に満ちている。
両者ともに、切れ者であるがゆえに「国に裏切られた」情報士官であるとは、なんという巡り合わせか。

そもそも、インテリジェンスというものは「国益」という徹頭徹尾利己的なものをめぐって行われるものでがゆえに、
「お前が利己的であるということだけは信頼できる」という逆説的な公理が成り立つ。
その逆説が徹底したところが、陸軍中野学校が言う「謀略は誠なり」となるのだろう。
ワクワクするほど面白く、ドキドキするほど怖い。こんな本は、本当に久しぶりである。

2008
01/25
Fri

インテリジェンスとはこういうことなのか

[No.13] posted by 茲愉有人

インテリジェンスの最前線で活躍し国家の罠にはまった共著者二人が経験を語り、国家におけるインテリジェンスがなぜ必要か、過去の逸話や各国の現状況を例示しながら熱く語っているところに強く惹き込まれる。北朝鮮のインテリジェンス要員養成が日本陸軍「中野学校」を模倣しているとは驚きである。私にとっては国家の情報力、国家情報戦略がなぜ必要かを理解するための入門書となった。スパイには裸の大国ニッポンなのか。さらに、「核の帝国主義時代」のスタートという警鐘は世界を読み解くキーワードとなった。

2008
01/06
Sun

北朝鮮のインテリジェンス能力は高かった

100.0% (2 / 2)
[No.12] posted by A-san

 外務省の元主任分析官の佐藤優氏と韓国の元海軍少佐にして国防省の海外情報部に勤務していた高ヨンチョル氏の対談が本になったもの。両者ともインテリジェンスの専門家として時の政権により逮捕・投獄された経験を持つ。テーマは日本・韓国・北朝鮮に関わるインテリジェンス(諜報活動)についてであり、主に高氏の経験が語られている。
 「現在、アメリカは、国家安全保障局(NSA)が主導する『エシュロン』と呼ばれる通信傍受システムを通じて、全世界を盗聴監視しています。」「NSAはCIAの三倍以上の予算が投入され、…人材面でも、NSAは修士以上の学歴を持った三万八〇〇〇人以上の要員」がいるアメリカ最大規模の情報機関だという。高氏は、NSAから「SI」すなわち「特別情報官」という韓国国防省情報本部にもつねに数人しかいない特殊な身分を得ていたようだ。
 北朝鮮によるスパイ事件に対し、韓国のカウンター・インテリジェンスはどのような状況なのですかとの質問に対し、高氏は「そうとう苦戦しています。なぜなら、北朝鮮のインテリジェンス能力は、世界でも一線級にあるからです。」と答えている。「とりわけ、スパイ工作活動は、冷戦時代に外国の政府を転覆させたCIAの水準に匹敵する高いレベルにあると見るべきです。」とも答えている。
 高氏は「あとがきに代えて」で、「日本人は昔からインテリジェンス感覚に優れたDNAを備えています。…全世界を舞台に国際ビジネスを展開している日本の総合商社のグローバル・ネットワークは、アメリカのCIAを上回る情報組織といえます。」こう述べた上で、日本が本格的なインテリジェンス機関を立ち上げれば、CIAを凌駕する世界第一の情報機関に飛躍する可能性が大きく、これが最良の選択肢だと言っている。

2007
11/26
Mon

国益という文脈の中で

50.0% (1 / 2)
[No.11] posted by dream4ever

国際情勢を読み取る上で避けて通れない諜報活動。
日本側の佐藤さんと韓国側の高さんのお二人が解説する。
お二人は所謂国策捜査で犯罪者の烙印を押されながら著作活動を行なうという点で共通項を有している。
もちろん本書が国家という概念構造が有する諜報活動を全て網羅しているとは思えないし、当然お二人の守秘義務が今も歴然とある訳ですから外交活動上知得た秘密は暴露していないのでしょう。
それにも関わらず、いかに我々小市民は知らない事が多いかを痛感する。
陸軍中野学校の教えが諜報活動のあたかもグローバルスタンダードの様に思えるし、国家のために死ぬ事をいとわない人々がこれまでの外交の裏舞台で活躍していたことを指摘する。

国益という文脈では諜報活動はやはり不可欠なのだろうか?通信衛星を使った盗聴、盗撮、なんでもありの世界が今後どんな展開をするのか?
小市民は知らない方がよいですね。

2007
11/23
Fri

陸軍中野学校の凄さを再確認しました

100.0% (1 / 1)
[No.10] posted by 東南西北

平和ボケした日本に警鐘をならす良い対談でした。日本も早く国家情報戦略を築く必要があると痛感しました。また、陸軍中野学校は誠のある素晴らしい諜報機関だったと再確認しました。

2007
11/17
Sat

北朝鮮の見方が変わる本

100.0% (1 / 1)
[No.9] posted by 親カッパ

インテリジェンスについて,日本の元外務省局員と韓国の元軍人の対談でまとめた本.

章だてはあるものの本編は全部対話で占めているため,話の流れが
体系立ってはいない.しかし,2人の経験から来ていると思われる
内容だけに迫ってくるものがあった。

いろいろな内容が書かれていたが,特に印象に残ったのは
北朝鮮の話であった.エリートは各国に留学して
対外政策をアドバイスしているため,とても外交レベルが
高いそうである.それに対して日本はスパイ天国お間抜けな国と
この本でも書かれている.
拉致するほうが悪いのは確かだが,拉致を防止できない
国家である日本もかなり間抜けに感じ,考えさせられる本でした.

2007
08/16
Thu

平和ぼけの頭には丁度いいハンマー

100.0% (13 / 13)
[No.8] posted by ヽ( ゜ゝ゜)ノ

北朝鮮の行動指針は陸軍中野学校での情報戦略そのままだから、敵を知りたくば、まず陸軍中野学校の教科書を探れという提案には驚かされる。
スーパーKなどと言われて有名になった北朝鮮の精巧な偽札製造も、陸軍中野学校がかつて行った偽札戦略と全く同じ手口だという。
他に金大中拉致事件の真相、日本の核武装の可能性についてなど、どれも淡々と、しかし大変な迫力とリアリティをもって書かれている。
他の佐藤氏の著作と比べると内容が薄いなどと言われているようだが、佐藤優入門書として充分おすすめできると思う。


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