- [著]野村 雅道
- カテゴリ:
- 新書 (187頁)
- ISBN:
- 4062725339
- 発売元:
- 講談社 (2008/10/21)
- 価格:
- ¥ 880 (税込)
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実践指南本との帯に疑問
元外銀のチーフディーラーであったという野村雅道さんが書かれた短期トレード向けの新書です。プロ野球の野村監督よろしく「ID為替」と題していましたので、データに裏打ちされたトレーディング・テクニックを期待したのですが、内容は入門者向けの「読み物」という感じで少し期待はずれでした。著者のいう「ID為替」とは「過去の需給動向と値動きなどのデータをきちんと分析したうえで、確実性の高いポジションを張る」ことだそうですが、本書に関しては具体性に乏しい内容でした。
東京、ロンドン、ニューヨークの各市場や特に東京時間における実需筋による傾向や各参加者を解説するなど、一見実務的な感じがするのですが、いずれも大まかな説明との印象を拭えません。その後もローソク足や移動平均線(とても重要なツールですが)などのテクニカル分析の入門的な解説、そして、税金や業者選びといった多くの読者にはいまさら感がある話で結ばれています。
短期トレードの指南書を謳っているのですが、具体的な仕掛けの実例がなく (第3章では移動平均線とP&Fの仮想売買の表がありますが、日足ベースでのドテンシステムを簡単に検証したという程度ですし、「月曜日」や「ゴトウビ」にシドニーで売られているようなら東京が開く前に買いにいくというのも実例というにはひどく曖昧です)、著者が短期トレードに対して想定されている時間軸や収益幅がよくわかりませんでした。著者ご自身のポジションは「豪ドル、NZドル、ランドなど」の高金利通貨でのキャリーを目的とした「長期投資7」に対して「短期トレード3」で、長期投資の「レバレッジは3倍程度」だそうですから、今回の一連の円高局面においてどのようにポジションを管理されたか大変興味があります。
為替を始めたいという方で、かつ、読み物として少し実務的なフレーバーのものがいい、という方には良いかもしれませんが、短期トレードを志向されている経験者にはあまりお勧めできない、というのが正直なところです。本書はあくまでも新書価格の内容といったところなのでしょうか。
長期と短期の投資手法の違いがわかる本
最高である。前著の「働かずに1000万儲ける」は金利狙いの長期投資の本、今回はデイトレ短期変動狙いの本のようだ。両著合わせ読めば為替投資というものが良く理解できる。
長期は持ち続けること、短期は頻繁に売買することげベストということを教えていただいた。この2冊があれば鬼に金棒である。
まさしくタイムリーな内容
高金利通貨に高いレバレッジをかけて投資すれば、ど素人でも儲けられた時代が2007年までに終わっていたことはFXをやる人の常識。偏ったポジションが解消され、当たり前の為替変動時代に戻った今、市場との対話力を磨くために、一般人にはなかなか体感できないマーケットを動かす力学とその背後の関係者の動きを学ぶことができ、たいへん参考になる一冊だ。ただし、自分自身で「儲ける力」を磨きたいという意欲ある投資家向け、といえるだろう。
