- [著]殊能 将之
- カテゴリ:
- 文庫 (511頁)
- ISBN:
- 4062735229
- 発売元:
- 講談社 (2002/08)
- 価格:
- ¥ 770 (税込)
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サイコサスペンスの傑作
主人公「ハサミ男」は、連続少女殺害事件を犯しながら、
一方では自殺願望を抱き何度も失敗を繰り返すという"異常者"。
そんなハサミ男が次なる事件を起こそうとした矢先、
自分のやり方を真似た何者かに先にターゲットを殺されてしまう。
こういうサイコサスペンスの要素がある作品は個人的に好きなので、非常に楽しく読めた。
一体、何がハサミ男に犯罪を駆り立てているのか?どうしてハサミ男はそうなってしまったのか?
なぜ?なぜ?と考えさせられると、もう作者の術中。
「ハサミ男」の犯罪はその名前から想像するほど生々しくは描かれておらず、文章もとても読みやすいので、
ミステリーに馴染みのない方にこそ是非読んでいただき、
そしてこういうのをきっかけに推理小説の面白さを知っていただけたら、と思う1冊。
読み始めたら止まりませんでした
奇をてらった軽妙な小説かと思って読み始めたのですが、きっちり書かれた緻密な作品でした。
オチがあると言われていたので、気をつけて読んでいたのに、見事にひっかかってしまいました。いつもながら、自分が単純なのを再確認です(^^ゞ もちろん、ほとんどの人がひっかるから、小説の評価も高いのでしょうが。
ドライとか硬質とかいうのではないけれど、簡潔な文体で、おそろしい事態が淡々とつづられて行きます。サイコキラーの内面を、こんなふうに描けるのかと驚きました。
読むならまっさらで
事前に叙述ものと知っていて読んだことで、どんでん返しを驚けなかったことが失敗だったなぁと思いました
ハサミ男本人が模倣殺人の現場に遭遇したことや、ラスト図らずも現場に踏み込まれたタイミングがドンピシャだったことなどがただの偶然であるなど、ねぇ〜よ!と思うところが多すぎて自分には合いませんでした
まっさらで読んだら多少印象が違ったかもしれず、残念です
評判通り面白さ
非常に古典的などんでん返しですが、こういう読みやすくてぐいぐい惹きこまれる作品に騙されるのがミステリー読みの醍醐味だと思います。
一部レビューにあるように、最初から勘繰りまくって読めば、当然あちこちに伏線がありますから先が読めるかもしれません。でもそんな読み方をするなら最初からこの本は読まない方がいいです。
ネタバレしてしまうので詳しくは書けませんが、ちょっとしたおかしな表現や伏線を何気なくやりすごしつつ、ラストのどんでん返しで前の伏線に戻って読み返す。素直にそんな読み方を楽しめる名作だと思います。
何しろ冒頭から犯人が出てくる訳ですから面白くないハズありません。
世界は意外と狭い
全く赤の他人だと思っていた人が、実は意外な所で自分と接点を持っていた――と言う事は以外に多い気がする。
正直この話を未だ読んだ事が無い人は、レビューを見ない方がいいと思う。
その方が読んでいて楽しいし、読み終わった後の気分もだいぶ違ってくるはずだ。
先入観を捨てて読んでみてください。
犯罪者が主人公の物語に感情移入できるはずなし、
と思いながら読みはじめました。
読後それは間違いだったとわかります。
良く計算された物語です。
すっかり騙されてしまいました。
是非みなさんもこの悔しさを味わってください。
騙された!
叙述形式のストーリーだとわかりながら読んだにもかかわらず
まったくもって予想できない結末でした。
途中で医師が誰か、ってことには気付いたけれど後半100ページはまさに「???」状態。
状況が飲み込めるまでかなりの時間を要したくらい。
それにしても、この「ハサミ男」
やることはとっても残酷なんだけれどなかなかどうして憎めないキャラ。
何度も何度も繰り返す自殺未遂のその方法が面白い。
よくもまぁそんな方法を思いつくなぁ…と(笑)
あと刑事達のキャラもなんだか人間臭くて面白い。
ただ、全般的な印象としてはちょっとダラダラ感も否めず。
一気に読破ってほどのスピードは得られなかった。
あと終わり方も「え?これで終り?」みたいなちょっと中途半端な感じ。
「ハサミ男」がどうして「ハサミ男」になったかだとかそのへんも描いてほしかったな。
ところでこの作品が映画化されてたらしいけどいったいどんな映像になってたのやらw
こういう叙述系を映像化するって何を表現したかったのかなぁ…?
素朴な疑問(笑)
だまされた!・・・・が・・・
叙述トリックものということをすっかり忘れて読み始めたので
完全にだまされました。
いや、忘れてなくてもだまされたかもしれない。
ただひとついえるのは、手品を見るときに
「トリックを暴いてやろう!暴いてやろう!」と意気込んで見る人には
向いていない小説でしょう…
まっさらな気持ちでどうぞ。
ただひとつ不満といえば、主人公や被害者の女の子が
どうしてああも自分を傷つける行為を繰り返すのか
いまいちはっきりしない。
読者が自分で考えて補填しろ、ってことなのだろうか。
伏線はりまくりで投げっぱなし感がしてそこが−★ってことで☆4つです。
おもしろいが疑問点もある
なるほど、読む前から引っ掛けだったのか。あとになって伏線やヒントがいっぱいだった
ことに気付くが、読んでる途中は全然わからなかった。オチもまったく読めず見事に
やられた。ストーリーも面白く、特にマスコミのバカ報道に対する軽蔑感には私も共感した。
あえて物語性にこだわらず、心理描写もメカニックにすることでリズミカルな読感を得る
ことに成功している。いい小説を描くのに必ずしも文章力は必要ないことがわかる。
でも細かいところで疑問はある。ハサミ男が死体を発見してしまうのに何か深い理由が
あるのではないかと思ったらホントに偶然だったことや、彼が本当にデブだったのか
はっきりしないところなど、細かい矛盾点を探せばもっと見つかると思う。私が一番気に
なったのは、せっかく物語性を捨象しているのだから、もっと情緒性をバッサリ切り捨てた
ほうがよかったのではないかと思うことだ。いっそのこと登場人物をみんなサイコパスに
してしまったほうがずっと面白かったかもしれない。作者もそれを狙っているフシは
見られるがやや中途半端になっている。まあ、判りやすいし、しっかり緻密にできている
ので傑作であることには変わりはない。
ところで、ハイパープリズム、オフランド、アルカナって、エドガー・ヴァレーズの
楽曲名なんだけど、これも何かの伏線なんだろうか?
残念
『わたしが彼を殺した』という小説を読んでいたため、数ページでオチを連想してしまった。
オチが分かっている本は読むのがツラく、小説を読むタイミング・運ってのはあるもんだと感じた。
まっさらな状態で読んだらきっと面白いと思う。
