- [著]笹生 陽子
- カテゴリ:
- 文庫 (170頁)
- ISBN:
- 4062750155
- 発売元:
- 講談社 (2005/02)
- 価格:
- ¥ 400 (税込)
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最☆高!!
もうこの本は最高に面白いです!!
私が初めて読んだ笹生さんの本はこれなのですが、
すっかりファンになりました。
一度図書館で借りて読み、其れからいつでも読める様にと、文庫本を買いました。
主人公が、怪我と掃除と栗田くんを通して、少しずつ大人になっていく様子が、丁寧に描かれた作品です。
また、主人公の桃井くんだけでなく、周りの人たちも好転していくのがわかりました。
そして何より、桃井くんが凄く純粋で、微笑ましいです。
最初はなんとも思っていなかった栗田くんのことを、「かっこいい」と思えたり、「夜が好きだ」と素直に言えたり…
感受性も豊かで、読後感が、非常に良い作品です。
終わり方も工夫されていて、何度読んでも飽きません!!オススメ!!
思春期前期の不安定さと矜持がまぶしい
いきなり六年生のとんがった独白から始まる、ちょっと癖を感じる文体です。正直「入りにくい」と感じましたが、同年代ならばむしろ共感できるのかもしれません。思春期前期の男の子のどこかイライラした気分がありありと伝わってきます。
主人公、ぼく=桃井と、どこかいやなやつ=栗田の目線を経糸に、彼らの学校生活、友達関係、家庭環境、関わってくる大人たちなどが横糸に織り上げられています。暗闇で割れた電球のガラスの上を歩くような不安感は人生のほろ苦さを知っているおばちゃんにはちょっと苦しい。大人の全能性を否定し、自分が役割を担っているやや青い矜持はおばちゃんにはまぶしいです。
子供が学校や友達に見せている顔は氷山のてっぺんで、その下に色々隠れている部分はずっと大きく重い。ご近所関係からは氷山の大きさも含めてブラフやデマで混乱する。そして、苦笑いとともにおずおずと勇気を振り絞って家族へのいたわりや愛をちょろちょろと見せるあたりが泣かせます。児童文学らしく少年の成長と予定調和で終わるので安心して読めるでしょう。
息子が読めそうな本にやっと出会いました。
ウン ヨカッタ
タイトルが示すとおり
決して恵まれているわけでなく
主人公はもちろん
まわりにもこれでもかのつらい境遇が
結構取り巻いているのに
それでも嫌な気持ちになることなく読めてしまうのは
やはり彼らが前向きだからなんだろうな。
この前向きというのはまっすぐということではなくて
むしろほんの少し斜に構えているけれど
それでも前は向いているという
健康な少年少女だけ?が持てる前向きさ。
あにきも栗田も好きだけど
実は栗田のお父さんも悪くなかったりして。
こういうとこが笹生作品のよさなんだろうな。
子供のよさを描くために無理に大人を汚い者として描いていない。
これは簡単なようで実はかなり難しいはず。
読後感サイコーの作
でした。
少年の日
少年を描いた話には憧れを抱きます。階段落ちゲーム、プール掃除の刑、そんな夏に知り合って分かり合っていく男の子たち。ただそれだけで、なにもかもがキラキラしているように思える。
簡潔な文章に拍子抜けする部分もありますが、わかりやすいとも言えるでしょう。
若さの清涼感がたまらないローティーンノベル
小学6年生の夏。終業式のあとにある騒動があって、通称桃井こと、「ぼく」は「40日間プールそうじ」という罰を受けてしまったんだ。もうひとりのパートナーは栗田という奴で、よく知らない奴なんだけれど、うわさにやたらと詳しいカバちゃんのハナシを聞くと、なんだか余計わからなくなっちゃう。これまた上手いこといえないけれど、ぼくは栗田の奴を嫌っていた。プールそうじの昼休憩のときも別々に弁当を食べているんだ。あいつは三日ボーズでさぼるかな、と思ったら、約束の時間に遅刻しないで毎日やって来る。変な対抗意識を持っちゃって、あいつより早くプールに行こうと、ぼくも毎日プール通いを続けているんだ。実はさ・・・。この後は読んでのお楽しみ。一夏の間にぐわんぐわん成長する少年を見ていると、思わず笑みがこぼれつつ遠い目で「あの頃」を見つめてしまう・・・そんな(どんな?)傑作小説です。
ひと夏の・・・
小学校最後の夏休み ぼくは学校でやった「階段落ち」の罰として
夏休み中 栗田と二人だけで プール掃除をする羽目になる。
のほほんと 過しているように見える 小学生たちも 家に帰れば 大なり小なり背負っているものがある。隠して生きていることもある。
簡単に言ってしまえば ひと夏を過して 成長していく少年達の物語だ。
でも読んでほしい。小学校6年の少年達にも。少し前に その時期を過した 少年少女達にも。大人にも。ほわっと 暖かい涙が出ます。
こういう本に出会えてしあわせ!
主人公桃井と栗田、ふたりの友情が育まれていくひと夏を描いた物語。決して恵まれた環境にないふたりだが、お互いを理解することで、かけがえのない存在になっていく。読後感は爽快でやさしい気持ちに浸れました。世の中にはまだまだいい本があるんだなぁ(感心)文庫化によってこういう本に巡り合えたことをしあわせに思います。
