- [著]真山 仁
- カテゴリ:
- 文庫 (426頁)
- ISBN:
- 4062753537
- 発売元:
- 講談社 (2006/03/15)
- 価格:
- ¥ 770 (税込)
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ドラマと違って鷲津に感情移入できませんでした
先日テレビドラマの再放送を見た後、本作を読みましたが、
あまりにも設定が違いすぎるので、衝撃を受けました。
ドラマでは以前、三葉銀行に勤めていたときに 「 事件 」 が起きたという
鷲津の過去があるため、彼に感情移入できましたが、
本作の鷲津には、特に感じるものがありませんでした。
また、貴子という女性の父親が娘が退陣しろと言っても承服しないのに、
彼が敬服している元首相の前だと舞い上がってしまうというのは、
このような親子関係など、読んでいて鬱になるものでした。
この世界に生きている人たちの仕事に対する思いというのが私には全く理解できないので、
作品世界に入っていきにくかったです。
元々、本作のような世界にあまり関心がないという理由もありますが
( 実在の人物が出てくる 「 小説 東急王国 」 や 「 小説 小林一三 」 は大変面白かったのですが ) 、
個人的には、それほどの引きは感じませんでした。
企業再生という題材は 「 お勉強 」 にはなりますが、
あまりにもドラマチックな作りだったドラマと比べると、 「 普通 」 の作品という認識しか持てませんでしたね。
続編を前提にして書いているのではないか
企業再生ファンドを基にした経済小説
解りやすい文書で一気に引きずり込まれるように読みました.
下巻は,上巻よりも金融の知識が少なくなり経済小説を楽しむというよりも
経済を基にしたミステリーという色合いが濃くなっています.
評価が5でないのは経済の色合いが薄れたためであり,感情などの
小説的な内容を楽しむ人にはとても楽しい本ではないかと考えます.
元々が新聞記者であった作者の性格か,丹念に調査し
調査からのイメージを基に作品を作っているところが随所に
感じられ,とてもすばらしいと思います.
脇を固める登場人物も丹念に書かれている本作品を映像に
するのは中々難しい,それほど良い作品だと思います.
上下一気によめます。
メガバンクの不良債権問題も複雑に絡まってる問題で、
これまで現実では分かりにくい事も多かったが、
実は単なるお金の戦いだけでなく、人対人である部分も多く、
またどこと手を組むかで結果が大きく変わる。
大半が現実社会で起きていることだけに恐ろしい感じもした。
「ファンド」は、何を目指し、どういう役割を果たしているのか
実際に日本で起こっている企業の「再生」「合併」「買収」など、きれい事ではすまないドライな経済競争・経済戦争が、自分のような素人にもピリピリしたせめぎ合いを実感できるほどに、丁寧に描かれています。
特に、現実社会でも「ハゲタカ」として忌み嫌われている感のある「ファンド」が、何を目指し、どういう役割を果たしているのかが分かります。
それを象徴する鷲津という存在が、下巻の途中以降、さまざまな思いや背景が明らかになる中で、浮き彫りになってくる課程が、読者の「ファンド」に対する理解と重なるのは当然でしょう。
下巻も当然ドラマと別物!
下巻もドラマと全く別物の展開で、またびっくり。NHKさん…これだけテンポの良い
原作をあんなに重苦しいドラマに変えてしまうなんて…。フジテレビor日本テレビ
あたりで改めて原作重視のドラマを作って欲しいくらいです。
下巻も上巻同様に面白い。この巻は東ハトをモデルにしたとおぼしき太陽製菓買収の
話と上巻の続きでミカドホテルの話…そして上巻の冒頭に大蔵省で切腹した人物と
鷲津の意外な関係までが描かれている。
テンポ良く話が進んでいく上に、最後の大どんでん返しに息を呑む。もちろん下巻も
上巻同様の臨場感が「ハゲタカ」の身上。そして続いていくバイアウト(ハゲタカ2)
にも大いに期待です。
鷲津がかっこいい。
上巻を読んでいる時は鷲津が悪役にしかみえなかったが、下巻の後半では人間味のある部分もみえてきたり、過去のヒミツが明らかになったりと少しずつ受ける印象が変わっていった。最後は魅力的にも感じた。ちょっと嫌味というか切れ者なので侮れないという感じも強いが、仲間につけたら百人力だろうなと思う。あいまいな日本文化の中で正義感の強い切れ者が鷲津のように正しいことを正しいと言ってほしいです。
ハゲタカ2を先に読みました
ドラマを見て、ハゲタカ2を読み、
その後、ハゲタカを読みました。
ハゲタカ2を読んだとき、上巻のはじめのほうは
???という内容だったのですが、
ハゲタカを読んで納得です。
きちんとつながりました。
ファンドが日本再生に果たした役割が
ファンドの本を読むよりもよくわかります。
いまどきは
ニューヨーク 日本という設定は古い感がしないでもない。
アラブとか北極海との恋のゆらめきなんてのもでてきそうな昨今。だが
案外素直によめる。
女と男とは永遠にまとまりがつかないのか、なんていったら
作者から文句をいわれそうだが、なかなかの読み応えである。
ニューヨークもにおいのしてくるシーンが
多々あり一読推薦。
エキサイティングな一冊!企業の再建で救いはあるのか?
どこまでがフィクションでどこまでが事実をベースにして書かれたのか判別が出来ないくらいに迫真の筋書きが続くこの下巻。上巻以上にエキサイティングな続きである。
本書を読んでいて思った。数年前に日本の長信銀や地銀が破綻後に外資系買収ファンドに買収されたが、何ゆえ破綻銀行は彼らのターゲットになったのか?また、ごく最近、外資系投資銀行や政府系機関が地方の温泉旅館を立て直しているが、現実の背後にある経済論理はなんなのか?こういったものがこの下巻では多く描かれている。私にとっては目から鱗だった。
さらにこの下巻では、主人公達の心理の奥底まで迫っていく。潰れかかった企業を再生させるといことがどういうことなのか、企業経営をするとはどういうことなのか、当事者達の心理の綾を交えながら語っている。
この過酷な物語に救いはあるのか?!最後はご自身の目で確認して欲しい。
鷲津の今後・・・
バブルに湧いた日本があの時期に侵食されていったことが今のバブル景気を呼んでいることを痛感した。
バブル崩壊で、きっともう二度と同じ轍は踏むまいと思っていたのに、また同じことをしている日本。
あの時代を知らない人間が跋扈し、あるいは当時蜜を吸い上げた同じ人間がその味を忘れられなくて再び蠢いている。
踊らされるのは一般庶民で、庶民も愚民と言われても仕方が無い無気力さに陥っている。
本当に懲りない繰り返しだとつくづく残念でならない。
愚かな日本をバイアウトしてしまえ、という言葉には反発の気持ちと、そう叫ばずにはいられない鷲津の深淵に共感をも覚えるのはそうしたやりきれなさからである。
仕掛けだらけの日本で、仕掛けに踊らされずに生きようとするのは至難の技である。
が、よく目を見開いていれば仕掛けにひっかからずに騙されずに人生を全うすることが出来る。
日本を台無しにしていくのが誰なのか、それをそろそろ感じるためにもこの本を読んでみるといい。
