情と理 -カミソリ参謀回顧録- 上 (講談社+α文庫)

  • [著]後藤田 正晴
  • [監修]御厨 貴

カテゴリ:
文庫 (439頁)
ISBN:
406281028X
発売元:
講談社 (2006/06/21)
価格:
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41,224 位
評価: 4.5
2008
04/11
Fri

政治家の思い

[No.3] posted by kensan23

ページ数多いので、読むのに抵抗あるが、
読んでみると、官僚、警察、政治家の立場がどういうものか分かり、
読み応え十分の内容であった。
後藤田さんを、何人もの首相が
懐刀とした理由が分かる気がする。
また、本書には様々な事件の内情が述べられているが、
真摯に事にあたっているように思える。
(多少、美談となっているかもしれないが)
厳しいことを、言っているのだけれど、
情を感じるのは、やはり後藤田さんの人柄なのかと感じる。
こういった、人間味があり、骨のある政治家は今の時代には、
出てくることはないのかなと、嘆いてしまうが…
お薦め本です。

2006
11/12
Sun

政治の冷静な証言者

100.0% (5 / 5)
[No.2] posted by taizo16

カミソリと恐れられた政治家 故 後藤田正晴氏のインタビュー形式による自伝だ。

このインタビュー(オーラル ヒストリーというらしい)は、数十回にわたり事前に質問事項
を後藤田氏に渡しておき、インタビュー前までに、その記憶の整理をして望んでいる。

ここから見えてくる後藤田氏は、”カミソリ”という非情なイメージではなく、中立公正に職務にあたる官僚のイメージの方が強い。
もともと、彼は自治省、警察庁の人間だ。
目的が決まれば、その遂行能力は抜群だ。
もともと主義主張はぶれることはない。
ぶれる人間を信用しないし、評価もしない人だ。
そのうえ、道理にあわないことをとても嫌う人でもある。
そのため、利益や役得で、主張を変える政治家からは嫌われる。
だから、”カミソリ”と言われたのだろう。

また、彼の人間観察力はおもしろい。
一般的な政治家のイメージとは異なる等身大の政治家の本当の姿を語ってくれる。

例えば、竹下登氏について
”言語明瞭、意味不明”と言われたが、後藤田氏は、これほど他者に反感をもらわず、
目的をいつのまにか達成する政治家はいないと評している。

官僚から引退するまでのヒストリーを語っているので、個々のエピソードの深堀がもうひとつという気がする。
が、後藤田氏の常に信念にそった発言、行動は、歴代の内閣が重用するというのが、わかる気がした。

2006
07/06
Thu

素人には分からないよ

42.9% (3 / 7)
[No.1] posted by くまくま

 後藤田正晴氏のインタビュー形式の回顧録。当時の考え方などが読み取れる、大変意義のある企画だと思うのですが、一般人向けに文庫として出版する本としては少し疑問があります。
 上巻には、戦前からよど号事件くらいまでについて触れられているわけですが、半数くらいの人は当時を知らないわけですよね。この本は、後藤田氏のインタビューを載せているだけなので、当時の時代背景にはほとんど触れられていません。本人には常識でしょうし、インタビュアーである著者も専門家ですから。できれば、もう一分冊くらい増やして、当時の時代背景を補足しながら、話を整理して欲しかった気がします。
 …これがオーラルヒストリーだ、と言われてしまえばそれまでかもしれませんが。でも、内容は面白かったです。


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