出現する未来 (講談社BIZ)

  • [著]P. センゲ
  • [著]O. シャーマー
  • [著]J. ジャウォースキー
  • [著]野中 郁次郎
  • [著]高遠 裕子

カテゴリ:
単行本 (318頁)
ISBN:
4062820196
発売元:
講談社 (2006/05/30)
価格:
¥ 1,995 (税込)
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2,928 位
評価: 4.0
2009
01/03
Sat

哲学書に近い経営学書

[No.11] posted by um2645

「最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か」で有名な教授の本。不思議な読後感がある本であり、帯だけ見るとトンデモ本に見えなくも無いが、主張には納得できるなかなか面白い本である。

だが、実際にU理論のコンセプトをどうやって企業などの場で使っていくのかなどのの記述はなく、まだ構想段階の研究という印象であった。

内容からもU理論が非常に具体化・フレームワーク化しにくいコンセプトというのはわかるが、やはり成果として発表するからには体系化されたコンセプトの記述やもしくは実証研究に基づく偶然とは思えないデータの提示などが欲しかった。

次作への期待も込めて星4つ。

2008
07/26
Sat

思い込みと隔たりの解消

[No.10] posted by gomame

思考様式や組織文化の変革が必要な場面において、自他の固定観念を打ち破り、当事者意識を持って問題解決に挑めるようになるにはどうすればいいか。そうした実践的な課題に対して、著者達は東洋的な禅の発想法に解決の糸口を探ろうとしています。ただし、決して西洋的な科学的・分析的アプローチの全てを否定するものではなく、むしろそれらを有効に活用するための「解脱」と、組織や社会における「心的インフラ」とでも言うべきものの構築を試みていると読むべきかもしれません。

習慣的な思考や因習に埋没することはある意味楽だが、それではひとたび深刻な問題が発生すると、それを解決する発想は生まれてこない。のみならず、まるで人ごとのように、自分ではない他者の非難ばかりに終始してしまう。しかし、自然との生々しい交わりや禅問答を通じることで、そうした習慣的な思考や因習の呪縛から解き放たれると、目の前の問題の背後にある物事の関係性が浮かび上がり、さらには自分自身もその関係性の網目の中で、問題の生成に関わっていることに気がつく。そうすると、誰に指図されたわけでも自分で意図したわけでもないコミットメントが自然と沸き起こり、絶え間ない試行錯誤と軌道修正を重ねながら、進むべき未来を創り出していける――

頭でっかちな今の私の理解ではこの程度の知見しか得ることができませんでしたが、度し難い現状を前にして斜めに構えがちな自分自身の姿勢を反省するのには十分なものでした。現代においては科学も組織も社会も極度に分断されすぎており、さらに個人単位では、それに呼応するかたちで知・情・意の偏りが見受けられます。この本は、それらのよりを戻す統合と実践の知を構築する営みと言えるでしょう。

2008
01/04
Fri

日本人には共感を得やすい内容かも

0.0% (0 / 1)
[No.9] posted by やくも

ちょっと変わった本ですね。
まるで外国人落語家が日本人より日本のことを知っているかの如く、精神!?心理!?世界の描写が東洋人っぽい。西洋と東洋思想の融合が感じられ、未来人の匂いを感じさせる。

ピーター・センゲらは、何を感じ、どのような思いで、現社会における最強の組織の作り方を説いたのか、何となくこの本と以下の本を読んで解かった気がしました。

実践 アクションラーニング入門―問題解決と組織学習がリーダーを育てる

最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か

2007
02/15
Thu

「未来から学ぶ」ということの枠組みを理解できる

100.0% (12 / 12)
[No.8] posted by 実践家

不確実性が高まり、過去から学ぶことが難しくなった現在、我々の持つポテンシャルを解放させ、未来を生成していく方法である「未来から学ぶ」ということがどういうことなのかを、対話を通して理解させてくれる書籍です。
オットー・シャーマーとピーター・センゲらは、このUプロセスのコンセプトを10年近く前から探求しており、モデルの前進となるものを海外のカンファレンスで6年ほど前にシャーマーから聞く機会があったが、それからのモデルの進化は素晴らしく、注意深くこの本を読めば、新しい世界観をだれもが獲得できるものと思われます。
企業や組織のマネジメントボードメンバー、戦略や企画スタッフ、R&D、マーケティング、そして人材開発や組織開発に携わる人は必ずお読みになり、これまでの自分の認知枠とのずれを再確認してはいかがでしょうか。

2007
01/13
Sat

壮大な知の冒険。

100.0% (10 / 10)
[No.7] posted by Scott

驚愕の一冊、と言っていいはず。センゲ氏が提唱したLearning Organization(学習する組織)の要諦はシステム・シンキングにありますが、本書では、仏教や大自然での神秘体験など宇宙的な広がりのなかで、知と精神、科学と意識の融合を思索していきます。

発端となる問題意識は「レクイエム・シナリオ」、すなわち自然環境や生態系の破壊等とも密接に絡んだ全人類的な危機をいかに脱却するかにあります。そのシナリオに向かう現在の状況をいかにして変化させるか。「結局のところ、変化のために重要な点はただひとつ。人の心を変えることだ」。――ここから壮大な知の冒険が始まります。

必要なのは、木だけでなく森を見ること、システム全体を見ること、そうして捉えた全体性を部分が体現すること。では、全体性への気づきはいかにして得られるか。センゲ氏らは、これまで近現代の世界で常識とされてきた合理主義や主体と客体の二元論を超えて、道教や禅の思想にも通じる人間と自然の合一、全体性の追究へ向かいます。今後のさらなる広がりを予感させる、知的刺激に満ちた瞠目の一冊です。

2006
10/24
Tue

クソもミソも一緒だが・・・

40.0% (4 / 10)
[No.6] posted by がっかり太郎

仏教もキリスト神秘主義も道教も老子も仏陀もキリストも何もかもが「同じ」ではない。のだけども・・・・しかし例えば「部分は全体を現す、全体そのもの」というような部分は「一念三千、諸法実相」という仏教の奥義とは相反しない。結局、「依報・正報、皆、妙経を宣ぶ」一切の事象というのは、必ず一つの真理を指し示している。真は一つだから、それを指し示しているものは全て正しいか?というとそうではない。ということで、確かにこの本に書かれている「U理論」の通りに。まずは現実に埋没しひたすら観察して、次にその現実を離れ内省し、深く事象について掘り下げると。結果的に一念の変革にいたり、その一念からさまざまな事象がリアライズする。ではなぜそれは起こるか?という事が解るか?・・・という事ではないかと思います。結句、組織も自分そのもの。人生は自分そのものということ。心に現れること、現実に現れている事は現れ方の違いであって、全ては自身の一念そのもの。組織論の本としては、トコトンつきつめた人は面白いが。今からリーダーシップを取ろうという人にはチンプンカンプンです。結局つきつめると一つの事にいきあたるのです。

2006
10/15
Sun

未来を感じたような気がしました

42.9% (3 / 7)
[No.5] posted by pun59375

この頃、自分の周りにいろいろな周波数の営みが行われているように感じるようになってきた。職場では、お客様の周波数、上司の周波数、部下の周波数、家では家族の周波数、その他出合う人それぞれ異なる周波数で生活しているよう。静かに周波数を合わせてみると相手のことが理解でき、相手に合った話しもできるし、何をやると将来のためになるか見えてくる。この本を読みながら、静かに思いをめぐらせると未来を感じたような気がしました。

2006
08/15
Tue

新た学習プロセスの教本と出会えたことに感謝

71.4% (5 / 7)
[No.4] posted by アキラ

 今までの物理主義、実証主義、評価プロセスとは根本的に異なる新しいパラダイムだと思います。 未来から学び、未来実現のために出来ることを流れに乗って自然に行動する。そこにはエゴを越えた大きな目的、使命、そしてシンクロニシティーの出現があるのです。 教育プロセスを刷新した「学習する組織」を提言しているピーター・センゲさんが、危機的状態の現代社会に贈る大切な教本だと感じました。 東洋に生まれた私たちが、率先して「U理論」を実証していくことに使命のようなものを感じます。

2006
07/24
Mon

20世紀に欠けていたもの

83.3% (10 / 12)
[No.3] posted by 佐倉ごるふ

それは「経済、技術、生態系、社会、物質・・あらゆることを総合する
文化的思想である」と本文でも出てくるように、本書は、
技術や人類の進歩、と思っている現在と未来、それを
コントロールする人類の叡智の間に横たわる、「溝」を
「叡智」で埋めるための、叡智を獲得するための、知的探求の書です。

予備知識のない、私のような読者には、かなりちんぷんかんぷんな
箇所もたくさんありましたが、西洋と東洋の叡智の融合、部分と全体、
個別と統合など、近代以降、碩学が探求を重ねてきたテーマを、
現在、あらためて再定義する話は、知的好奇心を刺激してくれて
たいそうおもしろいです。

エピローグで紹介される、日本人江本勝氏の水の結晶の写真と実験
の話は、大変、興味深いです。

本書では、結論を出したり、結論を読者に押しつけたりはしていません
が、著者たちなりに到達した、U理論の説明と、西洋、東洋の碩学の
叡智を関連づけて、合理性科学のさらに先にあるものを、見ようと
しています。

世界がフラット化し、脱工業化する諸国において、ITが解決できなく、
また、BRICs諸国にも移行できなく、これからの国際競争力となる、
付加価値とは、意外と、本書のような世界にあるのかもしれません。

2006
07/13
Thu

あまりに不遜である

56.7% (17 / 30)
[No.2] posted by sting50

大先生が東洋思想を取り入れようと努力されている様はよく分かりますが自分の考えは西洋思想のまま東洋の美味しい所だけ欲しがるその姿勢に残念な印象を受けました。ご自身が気付いておられる通り東洋思想は自己を鍛錬して行く事でその見識を深めるのです。それを自分が行わずに他人から知識だけを吸収しても東洋思想は分からないと思います。分かるというより東洋思想は自分で経験する事が大事です、経験により言葉に無いモノを獲得していくのです。その非言語こそが日本の強みである事は監訳の野中先生もおっしゃっていたハズ。東洋思想が少しでも実感出来たのであれば、こんなに言葉で振り回すような不遜な書き方はしなかったと思います。こんな話であれば普通のお寺の住職さんの方が為になる話をしてくれます。これを東洋人に読ませる事に少しの戸惑いもなかったのでしょうか。ただただ残念です。


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