カラ売り屋 (講談社BIZ)

  • [著]黒木 亮

カテゴリ:
単行本 (374頁)
ISBN:
4062820374
発売元:
講談社 (2007/02/21)
価格:
¥ 1,680 (税込)
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139,557 位
評価: 3.5
2008
01/20
Sun

短編で、読み応えが少し落ちる

[No.8] posted by ぽるじはど

 著者と言えば、『国際金融物』だが、本編は4作中2作が国内、しかも田舎が舞台だ。
 題名ともなっている『カラ売り屋』は、本来の味が出て、『ハゲタカ』(真山 仁)同様の味わいで楽しく読んだが、後の3篇については、期待を上回る面白さではなかった。

 『村おこしや』については、殺人事件と絡めて、松本清張っぽくすれば、もっと楽しめたかも知れぬ。 後の2編も、手に汗握るような緊迫感や、主人公に感情移入して一緒に悔しがったり嬉しがったりすることができず、残念だった。
 読後、長編で口直ししたくなった。

2008
01/11
Fri

特殊な職業に生きる男達の生き様

[No.7] posted by yoxx


特殊な職業でプロとして生きる男達を描いた短編集だ。

タイトルの「カラ売り屋」の主人公はタイトル通りカラ売り専門の小規模の投資会社に勤務している。このような投資会社があるとは知らなかったが、カラ売りの手法は業績悪化など問題を隠している会社を探し出して、カラ売りを仕掛けた上で自らその会社の問題を暴いたレポートを発表して株価が下がるのを待つというやり方だ。今回のターゲットは大赤字の海外案件を抱える中堅土木工事会社で、カラ売りに対して反撃を仕掛ける会社との市場における攻防や赤字案件を暴き出す過程が迫力たっぷりに描かれており面白かった。

残りの3篇は「村おこし屋」「エマージング屋」「再生屋」とタイトルだけでは何をやっているのかわからないが、何れも通常とは異なるマニアックな世界で生きるプロフェッショナルの生き様が描かれており興味深くかつ面白かった。特に「エマージング屋」については、著者の実体験が含まれているのかも知れないが日系大手銀行の海外支店で勤務していた主人公の新興国宛への融資業務や現地採用行員との軋轢が生々しく描かれており、とても興味深いと同時に、同じ金融マンとしてはこのように自力で案件を発掘する主人公の実力に頭が下がる思いがした。

2007
06/02
Sat

4つの角度から”投資”を取り巻く物語が描かれています

100.0% (6 / 6)
[No.6] posted by Pt

『投資銀行』が面白かったので同著者の最新刊を求めて手に取りました。
この本は独立した四つの物語で構成されています。
どの物語もショートですがうまくまとまっていると感じました。
・1.カラ売り屋:
 この章が本のタイトルになっているので著者お勧めなのでしょう。
 空売り屋の実態が書かれています。(証券業界の別の本でも読みましたが)
 パフォーマンスが良いファンドのマネジャー(この本では兼リサーチャー)は
 狙いを定めた企業の実態を徹底的に調べ、そのFactに基づいて投資先を
 決めていることがよく分かります。よく名前の出る外資証券(GS、CS)など
 はターゲットプライスを根拠レスに上下させますが、その手の会社はプロ
 はこの物語では敵として出てきます。
・2.村おこし屋
 政策を立案する人は是非読んで欲しい。
 立法側は抜け穴もよく理解しないとザル法によって国自体が滅びかねませんね。
 弱者保護(中小企業や地方保護)という大儀名分は果たされることなく、
 よからぬ輩に搾取されてしまっています。この本の中で取り上げられているのは
 『特別保証制度』、『ふるさと基金』、『過疎債』、『合併特例債』など。
 もし、このようなおかしな財政投融資を繰り返すのなら政府自体を小さくして
 この手の方法自体を無くすしかなくなりますね。
 また米国のように行政の刑事責任を問えるようにして欲しいですね
・3.エマージング屋・4.再生屋については字数制限の為、省略します。

2007
05/19
Sat

面白経済本

100.0% (3 / 3)
[No.5] posted by ニャンゴロ

経済小説であるため、経済知識があったほうが楽しめる小説ではあるが、専門用語などできる限り解説を加えているので、十二分に楽しめる。実経済などの知識などあったほうがより楽しめることに違いはない。

ただ数字のみのビジネス本というよりも、経済界に生きる人間を描いている。
そこが面白い。

2007
04/21
Sat

内容はよいが、問題あり

0.0% (0 / 8)
[No.4] posted by orca3

黒木氏は長編がオニのようにうまいので、短編が相対的に劣ってみえるが、これ単独でみればとてもよく書けている。いろいろな分野を取材して、臨場感を持てている点も優れている。本来は五つ星でよい。問題は、堀江貴文をモデルにしていることが明らかな「村おこし屋」で、主人公が窃盗を常習としていたとか麻薬をやっているとか書いていることである(根拠があるならば評価を撤回する)。これはいくらなんでもやってはいけないことではないだろうか。フィクションといえば何でも通るなら名誉毀損などありえない。この点、星1で、平均して星3。

2007
04/09
Mon

長編に期待

50.0% (2 / 4)
[No.3] posted by 1031

この作者はとにかく『巨大投資銀行』の内容の濃さがとてつもなく凄い。
と思って読んでみたら、短編と言うだけあって内容的に薄いものを感じた。
中学生が読んで、世間にはこういう仕事(問題?犯罪方法?)があるんだな、等と表と裏を知る上では良いと思うが、大人がしっかりした内容を読みたいと思うとちょっと。。。
なので、作者には申し訳ないが2点にしました。

2007
03/10
Sat

短編4話

16.7% (1 / 6)
[No.2] posted by 4&5

巨大投資銀行、アジアの隼、トップレフトなどがおもしろかったので、期待していたが、今までの長編ではなく、短編4話でどれも平凡な気がした。
少し残念だったが、つまらないわけでもなく最後まですぐに読み切った。何となく中途半端な余韻が残った。

2007
03/07
Wed

初の短編集です

100.0% (11 / 11)
[No.1] posted by てとり

カラ売り屋、村おこし屋、エマージング屋、再建屋の4つの短編が記載
されています。
カラ売り屋は、業績の傾いた、コーポレートガバナンスなど完全に無視した
日本の土木会社の株をカラ売りしようとするファンドの人間が主人公の話です。
村おこし屋は、村おこしのために用意されている公的資金をいかに食い物にす
るか、それに励んでいる人間達の顛末。ちなみにこの話は実話を基にしているそ
うです。(他の話もそうかもしれませんが、この話については著者が日経のHP
で実際に起こった事を取材して書いた旨、言っていました)。
エマージング屋は、邦銀で新興諸国の債権などの取引を行っていた人について
の話です。
最後の再建屋は、経営の傾いた温泉ホテルの再建に関わる弁護士の視点から見
た再建話です。

それぞれ、短編という事もあって、どっぷりと作品世界につかりきる感じは
得られませんが、この著者の小説の特徴は出ていて、この著者の本が好きな
方は読んで損の無い内容だと思います。


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