- [著]鳩 かなこ
- [イラスト]今 市子
- カテゴリ:
- 文庫 (270頁)
- ISBN:
- 406286505X
- 発売元:
- 講談社 (2007/12/03)
- 価格:
- ¥ 630 (税込)
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帝都万華鏡。
帝都という響きだけで2割り増し、それに今市子さんのイラストとくれば3割り増し。
文章も「帝都」に相応しくほの暗い陰が。
展開や人物たちの言動の好きずきありますががっちり読めます。
全体の妖しい雰囲気や人物の劣情は読みとれても大事なところの詰めが甘いからどっぷりはまる前には冷静になるなあ、でもデビュー作ならこれからに期待なのか、しかしうまい人にほど点が辛くなるなあ…という読後の感想だったのですが解説を読んで何とも言えない気持ちに。
他者の批判でこの作品の特徴を持ち上げるのはいかがなものかと。 どうせならそれこそ退廃的に遠まわしな口調で批判されたらいいのに。
どんなジャンルでも海千山千当たり外れはあってそれも主観といわれればそれまでですが、かつてが全て名作ではなかったはず。 それにイラストは批判された分野でメジャーな今さんです。
懐かしの耽美ワールド
雑誌JUNEの最盛期によくあったレトロ耽美系ですが、確かな文章力と時代感が心地よく、読み応えがありました。
が、濃密すぎて途中で他の本を1冊読んで息抜きをしました(笑)
とはいえ、湿った感じではないのがいいですね。昔の文豪の小説を読むような本格的な印象で。
小物や情景をよく調べてあって、「なんちゃってレトロ」でないところが◎。
これは石川啄木の伝記を下敷きにしてるんですか?詩人の石木啄馬って…
それはともかく、啄馬の心理をもう少し掘り下げて欲しかった。
先に相手を意識したはずなのに、いつの間にか結婚してるあたり、どういう心理的葛藤があったのか不明ですし、始めの出会いを覚えてもいなかった京介が、詩を作る人、という認識を啄馬に持ってから啄馬よりよほど深く溺れていった理由など、年月が経っているところで感情的にも断裂したような。キャラが濃密な情景に融けて薄れてしまった感…。
主人公が一番、何を考えているのかわからない人になっていたかも。惜しいです。感情移入がしにくかったので。
あと、他の方も書いてらっしゃったように、栗本さんの後書きは不要なばかりか、マイナスイメージでしたね。
濃密と頽廃
栗本薫氏「秘蔵っ子」の新人さんです。濃艶な「大正浪漫」が開花!に誘われ、手にしました。とても丁寧にじっくりと、かつエロティックにストーリーが展開しています。じっくりと人物一人ひとりの思い、生き方に引き込まれました。次の頁に進みたいが、この一行の余韻をもう少し感じたい…何度悶えたことか。
昨今のBL世界に何か物足りなさを感じる方は本作品を手にしてみてはどうか。
一冊を読み上げるのに時間をかけても惜しくない作品を誕生させた著者の今後に期待が膨らむ。次回作が大変待ち遠しい。
