- [著]井上 雄彦
- カテゴリ:
- コミック
- ISBN:
- 4063289702
- 発売元:
- 講談社 (2004/07/23)
- 価格:
- ¥ 550 (税込)
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「アー!アッアッウアー」「お前も改善されたか!!」(本編より)
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の架空小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画、第20弾。
1巻〜13巻までが武蔵編、以降14巻からを小次郎編とした場合の、
この巻は小次郎編の最終巻となる。
激しい戦闘が終わった関ヶ原。百姓や東軍による、敗北した西軍の残党狩り。
ともに追われる側でありながら、山頂で出会ってしまった小次郎と定伊一行。
この話では山頂に於いて定伊の仇討ちを試みる、巨雲・市三と小次郎の戦いを描いている。
直截的に言えば「作者の頭の中だけでストーリーが進行している巻」とも言える。
仲間を無事先に行かせたにも関わらず、無意味に小次郎に斬りかかって自滅し、満足な顔で死ぬ定伊。
逆上して小次郎に斬りかかるも、しまいにはニタニタ笑って相手の成長を激賞しつつ斬殺される巨雲。
勝手に参戦して脳内で色々な雑事を考えながらも、結局剣も振らないまま首を斬られ死亡した市三。
一切口では言葉を語らず、遊ぶように剣を振り、次々に人を殺していく小次郎。
正直、誰一人として感情移入できるキャラが無く、
彼らの飛躍し過ぎた思考や唐突な行動に一切ついていけない。
(著者の脳内では破綻なく話が繋がり、キャラクタの行動も総て自然で
合理的なものに見えているのかも知れないが)
読者を完全に垣根の外に放置したまま、どうでもいいポッと出のキャラの過去回想、
延々と続くモノローグ、決意などが語られ、最後には虚無的ですらある結末を迎える。
この結末により作者は真剣で戦うという行為の虚しさ、
剣客の罪業の深さを描こうとしているのかも知れないが、
そもそも前巻から続く定伊一行との戦いが全く必然性も何も無いものであり、
大真面目に天然に描いているだけに総てがちぐはぐで滑稽ですらある。
むしろこのような尻窄みな形で小次郎編が終わってしまった事により、
越後を旅立つ前に感じた面白さ、今後の展開への期待感が
総て吹き飛んでしまったような印象すら覚える。
「アー!アッアッウアー」「お前も改善されたか!!」
などというやりとりを描いてる暇があったら作者こそ是非、
もっとストーリーの改善に勤しんで貰いたいものである。
小次郎、友を斬る。
武蔵が主人公と思いきや、主人公は二人いた。これから読む人はまず14巻〜20巻を読んでから1巻に戻ると面白い。そうすれば、その人にとっては佐々木小次郎が主人公になる。
定伊(さだこれ)を心配して引き返して来た巨雲(こうん)。親代わりだった定伊の死を目の当たりにして、
「自分のどこが一番好きかと問われれば、巨雲という名と答える。定伊さんにつけてもらった名だ」
と叫ぶ。巨雲、いざ小次郎との決闘に入る。
巨雲との斬り合いの中で喜びを感じる小次郎。小次郎・巨雲ともに殺し合いの中で剣の技術が上達していく。二人は剣を通じて語り合っていた。二人は会ったばかりだが、確実に友だった。伊藤一刀斎が「自分の命を脅かす者は最愛の友に等しい」と言うように。二人は友だった。小次郎は友・巨雲を斬り、勝利の喜びと共に一抹の悲しみを覚える。
最愛の友
農民から執拗な落ち武者狩りにあい心神耗弱していく中で
小次郎は虎の本能を勝ちえていきます。
小次郎編一部終結とでも言えるこの巻では最大の難敵
巨雲(こうん)と相対します。魔剣、豪剣と言われる
巨雲の剣は燃え盛る炎、対する小次郎は完全なる静寂
が生み出す巨大な波。
赤子にして海に投げ出され音を失ってしまったが、
そのことで純粋に剣のためだけに生まれたよう
な男に育った小次郎。巨雲の師匠が小次郎と立ち会った
際に口にした一言「そなたはすべての剣に愛される男だ」
天分の才を持つ男がギリギリの命のやりとりをして
最愛の友を得ますが、その強さゆえ、悲しい結末が待って
います。武蔵最大のライバル小次郎の激闘をご覧あれ・・・
主人公休憩は井上漫画ならでは。
バガボンド・・・原作吉川英治『宮本武蔵』
吉川英治の『宮本武蔵』は以前読みました。
そうした観点から漫画を読むと、最近の巻では井上さんの個性が表面化していることが分かります。
以前からずっとその傾向があったのですが、小次郎の話になってからそれが最も顕著になりました。
なぜなら、吉川版・宮本武蔵には小次郎の詳細はこれほどまで描写されいないからです。さらに、バガボンドではずっと武蔵が出てこないところも原作とは少々違います。
*(井上さんは以前連載されていたスラムダンクで主人公の桜木花道をしばらく登場させなかったということもありました。こういうことは、普通の漫画ではやらないですよね)
そしてついに小次郎も20巻で同軸上、時間軸上、武蔵の進行具合に戻ってきました。もちろん内容の詳細も書きたいとこですが、この漫画は『絵』で語っているので言葉で説明しづらいんです。ですから是非買って自分の目で確かめる。バガボンドはそんな漫画だと思います。
モーニングの連載が止まっていたので21巻の発売がずれ込んでいますがこれからの井上ワールドに期待してます。
小次郎編ついに完結!!!
音をしらない小次郎、言葉をもたない小次郎、普通の人間よりも劣っている小次郎。しかし、だからこそ剣と話した時間は誰よりも長い、剣とともに生きてきた小次郎にとって剣とは呼吸のようなものだろう。
その小次郎の前に最強の敵、巨雲が現れる!
巨匠井上先生が描く剣と剣の死闘は圧巻!!!
そしてこの巻で小次郎編は完結。次巻からは武蔵対小次郎の最終決戦に向けて物語が動きだします!
小次郎編ついに完結!!!
言葉をもたない、耳の聞こえない小次郎、普通の人間よりも劣っている小次郎、だが耳が聞こえないからこそいつも剣とともに、いつも剣だけを見て、剣と話し生きてきた。その小次郎の前に現れた最強の敵、巨雲!井上先生が描く剣と剣の命を懸けた死闘は圧巻!!!
小次郎編完結!
前巻まで、落ち武者狩りと農民を相手にといった展開で、敵キャラの凄みが描かれてなかったけど、今回は熱いです!小次郎編になってから絵のタッチが荒々しくなりましたが、それも戦場の極限状態を表現するための変化のように思います。そして完結編となる今巻は筆舌に尽くしがたいですね。剣と剣で語り合う小次郎と巨雲の剣劇は見応えがあります。久々に侍魂、武士道の描かれた硬派な巻になりました。この巻で小次郎の株は急上昇です。武蔵のライバルとして申し分ない存在になりました。前巻までの小次郎編でだれていた人も必見です。今回は文句ナシ、星5つです。
涙が止まりませんでした
耳が聞こえず、言葉を持たず、剣でしかひとと交われない小次郎。彼にとっての”親友”とは、自分と互角の勝負が出来る人間のみ。だからこそその友情の結末は、相手に殺されるか、相手を殺して自分が生き残るか・・・。
”親友”が出来た喜びと、失う苦しみ。小次郎がここまで感情を露にし、よく喋る巻は初めてです。小次郎編、まさにクライマックス。
次巻の武蔵との邂逅が楽しみでなりません。
涙が止まりませんでした
耳が聞こえず、言葉も持たない。剣を交えることでしか人と交わることが出来ない小次郎。自分の全てを理解してくれる”親友”は、自分と互角の勝負が出来る人間のみ。だからこそ、真の”親友”にめぐり合えたとき、その結末は、相手に殺されるか、相手を殺して自分が生き残るか・・・。
”親友”が出来た喜びと、失う苦しみ。小次郎がここまで感情を露にし、よく喋る巻は初めてです。小次郎編、まさにクライマックス。
次号以降の、武蔵との邂逅が楽しみでなりません。
祝20巻♪
1巻から持っている方はぜひ読み直してください。他の方も書いてますが、画力がすごいです。小次郎編になって気づいたのですが、最初とは全然別物に感じます。
一番すごいのは、キャラクターの表情。戦いのシーンが多いせいか、セリフが少なくなっています。普通このパターンだと飽きてしまうのですが、今のバガボンドはむしろセリフが少ないほうが面白いと思います。
他にも、小次郎の視点から見た景色のリアルさ。まるで読んでいる自分が剣を持っているかのように。それとか、追って来る武士の殺される瞬間。「声にならない声」が出てるのがよくわかる。
なんか、わかりにくレビューになっちゃいましたが、要は絵に注目して見てみてくださいってことです。井上氏すげえです・・・。
