- [著]福本 伸行
- カテゴリ:
- コミック
- ISBN:
- 4063366081
- 発売元:
- 講談社 (1996/09)
- 価格:
- ¥ 560 (税込)
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 1 より
心理の説得力
カイジの練りだす打開策には、至高のカタルシスと同じくらい
人間賛歌が強く感じられる。
帝愛の用意するゲームは、人間の性を知り尽くし弄んでくる。
思考停止の精神論で場に身を投じた時の自分のままでは負けて当然の空間。
だからカイジは、まず冷静さを取り戻し、自分を見つめなおす。
そこで初めて、ゲームの相手や、ゲームを作り上げた相手の心も見えてくる。
心が作り上げた構造が見えてくる。
カイジが最終的に信じる「理」は、そういった相手らへのある種の「信頼」だと思える。
利根川戦のラストゲームがそれを象徴的にまとめあげる。
「信頼」というのは、成功者が必ず持ってる「技術」なのかもしれない。
そして彼らは、それを踏みにじるような真似をしてくる輩への対処も慣れているのだろう。
これは、黙示録シリーズの最終巻で感じたことだ。
限定ジャンケンだけなら「特Aランク」の漫画。それだけにその後の失速が・・・・(涙)。
一応は「ギャンブル漫画の最高峰」でしょう。
特に前半の「希望の船」は秀逸な作り。
悪党側であるところの会長や利根川の言っていることのほうが「世の真理」を突き、しごく真っ当だという点が凄い。世の中の大多数の人間はついつい自分に甘くなり、より楽な環境に身を任せがちになることから考えても、彼らの言うことは自分に甘い人間にとっては「耳に痛い」ことだ。
ドン底にあっても相手を落としいれ喰らい、利を得ようとする「人間の浅ましさ」の描写も凄いレヴェルだ。
信頼するほうが愚かなのか、裏切りに出るほうが悪党なのか。
結局のところ人生の「いかなる場面」においても決断は自身でしなければならない!・・・っていう至極「当たり前」のことを再認識させてくれる漫画。
自分で考え、決断し、行動しなければ後に残るは正に「後悔」のみ。
自身の流した涙の海で溺死したくなければ、この作品を読んで目を覚ますべきだろう。
「鉄橋渡り」以降の後半がややパワーダウンしているのでワンランク落とした評価で。
フリーター、ニートにおすすめ
巨大掲示板などで「名作」としてよく出てくるタイトルなので、読んでみた。
借金苦に苦しむ人達が一攫千金を賭けて挑む物語。
大金獲得に一発勝負に賭ける甘さや、他力本願体質な人生に渇を入れる強烈なメッセージがこめられたストーリーは、のほほんと生きている人達に衝撃を与えることだろう。
先にライアーゲームを読んでいたが、連載開始時期を見るとこちらが本家のようで・・・。
もっと早い時期に読んでおけば良かったと、ちょっと後悔。
気持ちよく裏切られる漫画です。
良い意味で話の展開が読めません。カイジが絶対絶命のピンチに何度も追い込まれながら、
どうやってこのピンチを切り抜けるんだろうと、読みながら一緒に考えてしまいました。
そしてそのピンチの切り抜け方も、大胆でありながら、緻密に練られていて、納得させら
れてしまいます。
非現実的設定なのに、登場人物たちの心理描写が丁寧で、現実社会の縮図をリアルに描い
ています。ご都合主義の展開は最後までありません。何だかんだ言って最後にはカイジが
敵を打ち負かすんだろうという期待をもたせて……。最後の展開は見事でした。
人間の真理
この話の凄いところは、どれだけカイジに感情移入しようが、スリルを味わってようが、読者も所詮他人事に過ぎず、高見の見物をしている人間の一人に過ぎないと思わせるところ(笑)
女の子でも読むべき
最初の10巻までのものすごい面白さは、抜群。とくに1から5巻の限定ジャンケンは、逆転につぐ逆転で、驚きの連続です。
最近は、麻雀になってもうひとつわからなくなっちゃったのですが、最初のあたりは、必読です。
限定じゃんけんは素晴らしい
最近読みましたが、評判通り黙示録1〜5巻の限定じゃんけん編は素晴らしいです
結局はダメ人間のやるギャンブル、船に関わって良いことは何一つありませんでしたが
それでもカイジの選択した「長期戦」に心が震えます
一読して損はないと思います
「現実主義者になれ」ではない!
限定じゃんけんの素晴らしさは、多彩なファクターを考慮した複雑な戦略がいたってシンプルなルールの中で生み出されるところにある。
一見勧善懲悪のストーリーでありつつ、悪の方が論理的に正しいと思わせる手法はさすが。
現代社会において善悪の判断がいかに難しいものなのかを痛感させられる。
しかし福本は決して、「単なる現実主義者になれ」と説いているわけではなく、「理想主義ではだめだ」と説いているにすぎない。
「理想を持った現実主義者」という選択肢を、われわれは持っていかなければならないのだと思う。
この漫画は凄い。
1〜5巻が最初の物語。
ギャンブルを題材にした漫画だが、普通のギャンブル漫画では決してない。この漫画は人生そのものを描いている。
既存のギャンブルではないというところが面白い。ルールの曖昧さがいろんな知略を挟む余地を残している。ずる賢い人間にとっては願ったり叶ったり。現実社会も公平というのはあくまで建前で、資本主義の社会ではずる賢い人間が勝ち残っている。ある分野では、このずる賢さが「工夫」とか「努力」とか呼ばれ、もてはやされている。
勝つためには人を出し抜かなければならない。勝つためには仲間を作ることが重要。
仲間の結束力は一人では不可能なことを可能にし、戦略の可能性を広げる。しかし時には自分が助かるために仲間さえ騙すのだ。
本当に生死がかかった時、信頼というやつがいかに虚しい希望か思い知らされる。利害の一致のみが信頼に足る唯一の根拠。感謝や情なんてものは自らの生死が迫った時には最初に切り捨てられる。しかし一時の利益を優先して仲間を裏切れば最低限の信用すら得られなくなる。仲間になってくれるものはいなくなり、カモる側からカモられる側になる。
騙された者は相手を「卑怯」となじり、騙した者は「負け犬の遠吠え」と一蹴する。さっきまで「負け犬の遠吠え」と言っていた者が、立場が違えば「卑怯」と宣う(のたまう)。
騙され続けた者は、疑心暗鬼にかられ、騙すのが困難になる。更に騙すためにはより巧妙なトリックを使い、安心させてから地獄に突き落とさなければならない。
騙し合いの世界では、相手の考えをコントロールした者が勝つ。騙そうと企む者も、その騙そうという意図がバレた時点で騙される側の人間になる。未知の人物こそ一番厄介な相手。
騙し合いの世界では、情報が武器となり、軽率な行動が命取りになる。しかし死を恐れて一歩を踏み出せないものは結局は死ぬ。何度希望が失望に変わっても絶望の淵に追い込まれても一縷の望みにかける勇気が活路を見出す。
ここまでの絶望はあるかというほど主人公を徹底的に絶望の底まで追い込んで...。
この漫画は凄い。
価値観を激変させる
「金は命より重い!」
悪役が言った言葉。ふざけんなって思ったら読んでみるといい。
それでも、信念が揺らぐことがなければ、よほどの人格者だとお見受けする。
