- [著]二ノ宮 知子
- カテゴリ:
- コミック (183頁)
- ISBN:
- 4063404765
- 発売元:
- 講談社 (2004/03/12)
- 価格:
- ¥ 420 (税込)
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本気を出したのだめ
ははは
愉快です
のだめが本気を出し始めました
本選まで進みました
千秋はヨーロッパにいけるようになりました
めでたいですね
道徳上問題のある作品
私は原作の方ではなく、テレビの方で見たのですが、見ていて大変心傷つきいたたまれなくなり、大変不愉快な気持ちになりました。それは暴言の数々が気になったからです。いくら才能があるからといって、ああも「へたくそ」などといったような暴言や、人を傷つけるような讒言を吐いていいものでしょうか。主人公ののだめはまだましですが、千秋真一などは、いくら才能があっても思いやりのかけらもない、冷酷な人間に見えました。もちろん千秋だけではなく他の人の讒言も目立ちました。本当の音楽界がこうも人を傷つける暴言の嵐だとすると思うと、悲しいものがあります。同じような作品である「ハチミツとクローバー」にはこの様な讒言はなく、大変見ていて心地よかったのに、この作品は13話くらいまでは我慢して見ていましたが、その讒言の多さと冷酷な行動に耐えられなくなって見るのをやめてしまいました。作者もこういう性格やものの考え方を持った人なのでしょうか。
千秋先輩の罪悪感
千秋の罪悪感の源は両親の離婚、にあると思います。離婚後、11歳の彼は父を失い、育った家を失い、なじみの薄い日本に帰ってくる途中でした。”老人を救えなかった”というのは、彼の中の子どもらしい罪悪感や喪失感の投射だと思います。サイコダイナミックスでいう、'the basic fault.'(Balint) が心の奥底にあり、'something is missing inside'という気持ちを成人しても引きずっているのかと思われます。のだめは彼の中で、「振り返ればいつもそこにある存在、明るく自由な、そして何よりも彼を必要としている存在」になってしまったのです。千秋先輩こうなると弱いですねえ。のだめがいてこそ、トラウマを乗り越え心の隙間を埋められるのですから。念のために付け足すと、これはのめりこみや依存症を起こす心理とも共通しています。ところで、のだめにとっては 千秋先輩はなんなのでしょうか。
PTSDではなく罪悪感だった
千秋の飛行機恐怖は一見PTSDに見えるが、のだめの催眠により、老人を助けられ
なかった罪悪感ゆえのものであったと判明する。そしてその当時の記憶はビンと
いうものに隠蔽されていた。
フロイトは1899年に「隠蔽記憶について」という論文で、「覚えている記憶に意
味はなく、それに関連する周囲の記憶に意味がある」としている。基本的には抑
圧であるが、その外傷体験に直面していくことは千秋にとってはとても苦しかっ
たのだろう。そして、それを抑圧し、その代わりに外傷体験と時間的に近接した
その他の事柄のみを記憶していたのである。この辺りが千秋の深い絶望感と結び
ついているのかもしれない。
精神分析ではこのような記憶を隠蔽記憶と呼び、神経症治療の一つの手がかりと
してる。そして、精神分析療法を通して、抑圧された記憶を掘り起こし、扱える
ようになっていくのである。
また、千秋は今まで様々な治療や民間療法を試してきたが、「ガードが堅い」と
いうことで、効果はなかった。しかし、今回はのだめの素人催眠術がうまく行っ
たのは転移/逆転移の文脈で理解できる。
千秋はのだめを献身的に世話をするのは、老人を助けれなかった罪悪感から来る
償いという文脈で理解できる。このような感情を現在の対象であるのだめに転移
している。さらに、のだめも千秋を何とか助けたいという強い気持ちを抱いてい
る。これはのだめの個人的感情というよりは、千秋との関係の中で増幅された逆
転移と言える。
ここに治療者−患者間にリアルに現れた転移/逆転移を見ることができ、それ
は過去の千秋の外傷体験の再演ということができ、この中で行われた催眠術は今
までの千秋が受けた治療や民間療法とは質的に違ってくる。
成功の二重奏
千秋のR☆S(ライジングスター)オーケストラの成功、そしてのだめのコンクール
本選への出場。二重の喜びの巻です。
千秋は成功して当然という雰囲気がありますが、のだめはいつも駄目でコンクールを
乗り切れるのかとひやひやさせてくれましたが、それでも執念なのか突破していきま
す。
のだめの目的はどこにあるのでしょうか。千秋と海外に行きたいから?
そういえば、のだめが稚拙な催眠療法を千秋に試みます。なぜ、プロでもないのだめ
の催眠術にかかってしまうのかは謎ですが、それでも飛行機に乗れた千秋にとって
は朗報なのでしょう。
でも、催眠術でカニを買わせるあたりが、のだめらしいと笑いました。
のだめ覚醒
第8巻は「のだめの覚醒」をメインに描く。
マイペースが信条であったのだめが音楽の照準をコンクールにセットした。
原因は何か?
大盛況のうちに終わったR☆Sオーケストラの影響なのか。
あるいは千秋の音楽にかける情熱にあてられたのか。
もしくは先行する千秋に追いつけ追い越せの精神でがんばっているのか。
いずれかではなく全て該当するだろう。
がんばっている人は周囲の人に良い影響を与える。
これはまさにその典型なのだ。
眠れる巨人ならぬ、眠れる森の美女を覚醒させた千秋の才能は計り知れないものがある。
同時に目覚めた姫の才能も負けず劣らず豪快かつ雄大である。
この二人が織りなす音楽のドラマの行く末が楽しみだ。
最近出番の少ない裏軒パパ&真澄ちゃんに代わり、ハリセン妻さんのがんばりが目立ちます。
こういうお笑い担当のバイプレーヤーは、この作品に欠かせない存在です。
爆発する第八巻!
堅苦しいクラシック音楽の世界を、決して貶めることなく
笑えるマンガに仕上げた手腕は、高く評価されるべきだろう。
『のだめカンタービレ』爆発する第八巻である。
本巻は『のだめカンタービレ』前半日本篇のクライマックスであり
最も心躍る巻であることは衆目の一致するところだろう。
主人公千秋真一の立ち上げた、R・S(ライジング・スター)
オーケストラの初演は大成功をおさめた。
そして再演も行われ、注目を浴びたR・Sオケには
優秀な入団希望者が詰め掛けるのであった。
一方の主人公のだめも新しい指導教授のもと、
ピアノコンクールに挑戦する。
渾身の出来。
「日本でまだやることがある」そう信じる千秋真一のR☆Sオケ
デビュー公演のメイン曲、ブラームスが非常に感動的に描かれて
います。公演を聴き、涙を流すのだめ。それだけの説得力のある
迫力が紙面から伝わってきます。
そして、のだめはシュトレーゼマンから受け取った(であろう)
懐中時計を使って、千秋のトラウマを堀り起こします。非常に
繊細で神聖な、これまでののだめに観られない美しい描写です。
それと同時に、遂にのだめが音楽に対して真剣に向かい合います。
「音楽に正面から向き合わないと音楽を心から楽しめませんよ」
というシュトレーゼマンの言葉通りに。
作者が渾身の力を込めて描いている、物語の核ともいえる巻です。
是非読んでみて下さい。
”のだめ”が
おそらく前半の山場となる巻です。ライジングスターオーケストラの初演は約50ページをかけて描かれます。できたばかりの海のものとも山のものとも知れないオケ、他の出演者に比べるとこれまた全く無名の千秋に、偉い評論家の先生やたまたま見に来ていた世界的な音楽家などが驚くシーンはこの作品ならではのカタルシスがあります。
ここはやっぱり実際に彼らが演奏した曲を聞いて、その場面を想像しながら読むのがいいでしょう。
黒木君はモーツァルトのオーボエ協奏曲をどんな風に歌いはじめた(モーツァルトの協奏曲はフィーチャーされたソロ楽器の歌い始めが聴きどころです)とか、ブラームスの交響曲一番の白眉である第四楽章、静謐なコラールからラストにかけて千秋はどう振ったのか、とか・・・。
さてさてこの巻はそれだけではありません。
“のだめ”が千秋にあることをしてあげます。このシーンは儚げで、とてもとても美しいです。
ベルリンフィルの元コンサートマスター、カイ・ドゥーンが千秋のオケの練習に参加するシーンもまた音楽に対する考え方がきちんと描かれている名シーンなのではないでしょうか(シュトレーゼマンにもこういうシーンがありましたね)。この作品が安心して読めるのはこういう部分がきちんとしているからだと思います。
そして、千秋の成功の次は、“のだめ”の番です・・・。
すばらしい!
千秋が指揮をするR☆Sオーケストラの初公演が見れるのが八巻です。
とにかく演奏の描写が素晴らしい!音が聞こえてくるようです。
漫画を読んで「ブラームス交響曲第一番」がどんな曲かを知りたくてCDを購入してしまいました。
クラシックが全く分からない人間を動かす力のあるすごい漫画です。
素晴らしすぎる芸術作品に出会ったときに、無意識のうちにぶわっと涙が流れてしまうような
(のだめが流した涙の意味を、この解釈で私はとりました。)
そんな経験がクラシックで出来たらいいのになぁって漫画を読んでて思いました。
