- [著]枡野 浩一
- カテゴリ:
- 文庫 (327頁)
- ISBN:
- 4087460975
- 発売元:
- 集英社 (2006/11)
- 価格:
- ¥ 550 (税込)
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 1 より
最近の短歌事情はこういう感じなのですか・・・
短歌といえば、石川啄木ぐらいしか読んだことがなかったのですが、
最近の短歌事情に興味を持ち、本書を読みました。
携帯小説ということで、ひとつひとつの章がとても短く読みやすいです。
ところどころに短歌がちりばめてあるのですが、枡野さん以外の歌人の歌も使われているので、現代の短歌の有り様がよくわかります。
昔の短歌を含む文学は普遍性の追求に重きが置かれていたと思うのですが、最近は
視点のユニークさが重視されているのかな、というのが感想です。
全体の感想としては、青春小説として良く出来ているし、短歌界や歌人を取り巻く状況も丹念に描かれていて興味深く読めました。
チェリーボーイとプレイボーイの対比も面白く、楽しめました。
あと、カフェがたくさん出てくるのもなんだかおしゃれ感があり、タウン誌を読んでいるみたいでもありました。
巻末のクドカンの短歌も面白かったです。
余談ですが、この本を読み短歌をより知りたくなり、枡野氏の歌集『ハッピーロンリーウォーリーソング』を購入しました。こちらもおすすめです。
新鮮でした。短歌&青春!
一人は強気なプレーボーイ、もう一人は弱気なチェリーボーイ。
この対照的な主人公二人がとても魅力的。物語の舞台も吉祥寺など知っている土地で
繰り広げられているところに好感が持てました。
二転三転し、予想外のエピソードが飛び出すこの本は、川島誠さんの「800」にも似た
衝撃でした。「800」が好きな方はこの本も好きになるんじゃないかと思います。
短歌に触れたことがなかた僕ですが、この本を読んでいくうちにだんだんと短歌に
興味が出てきて、予想外の収穫でした。
内容に関してはあまり書きませんが、主人公たちが苦しんだり、
成長(とまで言えないかもしれませんが)していく様子がただ、嬉しい。
「短歌だからちょっと買うのやめておこう」と思っている方、全然そんなこと
ありませんでしたよ。
短歌と青春、決して堅苦しくないさっぱりとした物語だと思います。
ショート。
初の小説ということで読んでみた。
小説を読んでいるという気はあまりしなく、むしろドラマを見ているようだった。
一編一遍が短いからかもしれない。
さらっと読める小説だった。
個人的には言葉が凝縮された短歌のほうが好き。
カフェごはんのような一冊
ネットで発表されていたストーリーの文庫本化作品。
よりたくさんの方々に手軽に楽しんでいただきたいとのことで、
最初から文庫本での発売です。嬉しいです。
随所に著者のキャラクターが垣間見える生真面目で漫画チックなストーリー。
コミカルなテンポの良さに、ページを繰るのももどかしくひき込まれてしまいます。
ふだん未知の部分でもある短歌結社や歌会について、
短歌賞や歌集出版についても触れていて、
フィクションとしてでも興味深いテーマになっています。憎いです。
ストーリーの中にカフェごはんのように混ぜ込まれているユニークな短歌の数々は、
マスノ教教祖とも呼ばれる著者のもとからプロ歌人となった方々の作品はもちろん、
ブログへの一般投稿作からも多数引用されています。
いまどき感の風情が微笑ましくて、こちらがまた楽しみのひとつ。
それにつけても、カフェがたくさん登場します。
吉祥寺界隈に実在するお店がほとんどだそうで、吉祥寺カフェ・ハンドブックともなりそう。
宮藤官九郎の解説短歌までも生まれてしまう、
魅力的に描かれた吉祥寺に出掛けたくなってうずうずしてきます。
出掛けたつもりでこの本を読むというのも手かも。
身近な『ショートソング』として短歌が融け込んでくる親しみやすさ、
わかりやすさは、ライター出身の著者ならではのバランス感覚からなのかもしれません。
小説的には軽めですが、How to本のようになるほどと参考になる部分も多く、
得した気分になれる一冊。
登場人物たちすべてにエールを送りたくなります。
今どきの歌人
「短歌」と聞くと、学校で習うもの、年寄りくさいなどと連想してしまいます。
ところが、この本では、イケメンのプレイボーイや大学のマドンナが歌を創作しています。
言葉遣いは口語体、題材も日常生活です。
「短歌」だからと気負わなくても、気軽に創作を楽しめるのだと感じました。
短歌って、面白い。
タイトルの直訳である「短歌」を通して、二人の対称的な男が出会い、心の葛藤や失恋を乗り越え、互いに影響し合っていく、青春小説。
内気で優しい美少年・克夫君と、サドでプレイボーイなメガネ青年・伊賀さんという、少女マンガに出てきそうな、カッコイイ二人の男性が主人公。
この二人の心情を交互に描きながら、物語は進んでいく。
この本の魅力は、強い個性を持つ登場人物たちと、実際の歌人たちから引用された、文中の短歌。
ストーリーと人物たちの心情、そして、短歌が非常によくマッチしていて、「実際に登場人物が本の中から出てきて、短歌を詠んでるんじゃない?」と思うくらい、自然に仕上がっている。
そして、何より、心から笑える文章が面白くて好き!
若い頃に戻りたいと思っている人、挫折して、どうしていいのか分からない人には、是非、読んで欲しい。
読んだ日から、「悩むより、短歌を作ろう!!」ときっと思うはず。
