- [著]和田 竜
- カテゴリ:
- 単行本 (338頁)
- ISBN:
- 409386196X
- 発売元:
- 小学館 (2007/11/28)
- 定価:
¥ 1,575 (税込)- 在庫状況:
- 在庫なし
ユーズド商品:¥ 2,111 より
これも有りかな?
なかなか上手い層をターゲットにしている小説です。ティーンエイジャー向けの軽い時代小説ならもっと有名ドコが題材じゃないと売れないだろうし、装丁のしっかりした本格的な時代小説にしては短すぎ、軽すぎ。丁度その中間で、普段は時代小説など読まない層が時代モノも面白いじゃん、と思う取っ掛かりになる作品だと思います。内容は現代的な時代「劇」ですね。キャラが立ってて、とても映像的です。時代モノは仕方ないのかも知れませんが、最初のほうの状況説明的なところは冗長気味で退屈です。中盤からは引き込まれます。笑いの入れ方も上手く、読んでて何度か吹き出しました。忍城について書かれた他のものを読みたくなりました。
常識を覆す魅力的なキャラクター!
既に10万部以上売れ、直木賞候補にもなり話題も豊富であるが、確かにこれは唸るほどに
面白い。
天下統一を目指す豊臣秀吉軍が関東の北条家を攻めた際、唯一攻め落とせない「武州・
忍城(おしじょう)」。豊臣軍総大将「石田三成」と忍城の成田家総大将「成田長親」
の戦模様を史実に基づいて描いた作品である。
長親はなんと村の百姓たちからも「のぼう様」と呼ばれからかわれている。
この「のぼう」は「でくのぼう」の意であり、まさにうどの大木のように、のっそり
愚鈍で、何一つ器用にこなすことのできない男なのだ。出来の悪い子ほどかわいい・・・
戦国時代の硬派な既成概念を破壊する人物像として魅力一杯に描かれている。
この長親のすごさ、魅力、将器のほどはもちろんだが、この長親だけではなく、
あらゆる人物が、非常にコミカルで、ユーモラスで、機智に富んで、生き生きとこの
「のぼうの城」の世界を縦横無尽に駆け回っている。
読み終わった今でも、彼らの人となりが鮮明に頭の中に思い浮かぶ。
特に「自称」毘沙門天の化身、酒巻靱負がとてもかわいらしい。靱負は体も小さく戦も
経験したことがないが、あらゆる兵書を読み漁り、ある意味戦の天才ではある。ただ残念
ながらそれを発揮したことがない。
初陣で石田三成と相対したときも、三成はあまりの貧相さに、「かわいそうな子をみる
ような気分」とか「三成の憐れみは極に達した」と散々に同情される。
しかしこれは痛快な靱負の兵法、作戦でもある。あの三成を靱負があっと言わせるのは
読んでのお楽しみ・・・。
戦国時代の百姓の心意気
戦国時代の愚鈍な城代が、癖の強い武将たちを束ねるというよりは「繋いで」石田三成が率いる烏合の衆ともいえる大軍相手に戦いを挑んで一矢報いた、という史実に基づいた痛快小説。
武将よりもこの小説で大事な役割を果たすのは「百姓」である。無名な存在であっても素朴で正直な彼らの、城代や仲間に対する思いが、政治の大きな力や思惑を吹き飛ばしストーリーを読者が「そうあってほしい」と思うような方向に導いてくれるところに、この小説のどこか心を和ませるような読後感に通じるのではないだろうか。
「そこまで説明しなくても行間で分かる」と思うような感情の描写がいくつか目につき気になったが、他の著作も読んでみようかと思っている。
視点の当て方
石田三成は知っていても、成田長親なんて知らなかった。そんな二人が対等に描かれ、最後には長親のほうが人間的に大きくさえ思わせる描き振りだ。
史実は知っていても、想像力が伴わなければ、これほど生き生きとした姿を描くことはできない。
恐るべき作家がまた一人登場したのだと思う。
もうちょっと長くてもよかったか....
前半は登場人物のキャラクターの位置づけのみでストーリーは進まず少々退屈だが、籠城が決まったあたりから一気に面白くなる。どの程度史実に忠実なのかはよくわからないが娯楽性にこだわった書き味はいい。さあ次はどんな戦いを仕掛けるのか??とワクワクしていると、はや残りページわずか。何やもう終わりかいな、という食い足りなさは感じた。
面白い話は短ければ物足りない。
長くすればスピード感が失われてダレる。
こういう想いは読者のわがままと言われればそれまでだ。しかし作者がいつかこのわがままをかなえてくれるような大作を書いてくれるような予感がする。今後の作品に大いに期待したい。
エンターテイメントとしての時代小説
だから戦術や歴史的な考えとかは
取っ払って読んだほうがいい。
のぼうの城は歴史小説って読んでみたいけど難しそうだし…という
初心者向けなんだと思う。
個人的に北条家が好きで読んだんだけど
北条全然出てこないのねwwwでも全然腹が立たない。
とても素敵な本だと思う。
痛快! 歴史小説
歴史小説家の新鋭
和田竜。
なかなかではないですか!
なにやらサラリーマンとの兼業らしい。
経歴は・・・早稲田大学政治経済学部卒。
2003年に、本作と同内容の「忍ぶの城」で、脚本界の大きな新人賞である「第29回城戸賞」を受賞。
小説は本作がデビュー作とのことであります。
司馬遼太郎ほどではないにしても、古本屋で資料をあさり、
関連資料を集めまくって、書いているとか。
司馬遼太郎はジャーナリスティックなにおいがぷんぷんの文章ですが、
(もともと記者だからネ)
この人は、エンターテイメント性が高いのが特徴でしょうか。
もちろん、純粋に歴史ものとしても申し分なく楽しめます。
よく資料も調べてますからね。
内容は・・
天下統一ちょい手前の秀吉の時代に、秀吉の臣下、石田三成が忍城(おすじょう)を攻めるお話。その忍城の城代が、この小説の主役、「のぼう様」(本名:成田長親)。のぼうとは、お察しのとおり「でくのぼう」の略。しか〜し、この、のぼう様には妙な人徳あり。なんの特技もなく、不器用で、一見「うつけ」なのですが、みなから好かれてしまうのです。この、のぼう様を中心に、痛快な戦が幕を開ける・・・。
『成田記』に基づいて、作者が書いているので、
あながちすべてがフィクションでもないのが、
またわくわくさせてくれ、一気に読んでしまいました。
謎なのぼう様
話題の作品ということで楽しみにしていました。
前半の時代背景や登場人物の説明がもたついた感じがして
いましたが、中盤から魅力的なキャラクターに
どんどん引き込まれあっと言う間に読み終えました。
映画やドラマにしてもおもしろい気がします。
のぼう様が天然なのか策略家なのか…まあ器の大きい人物
謎なままがいいですね。
後半の加速度がすごい!
「城攻め上手」で有名な豊臣秀吉が生涯でただひとつ落とせなかった城。
本作はそのお城、忍城(おしじょう)のお話。
この本は非常に読みやすい!
そして、おそらく中盤から後半は一気に読むことになります!
(熱いなぁ)
私はこの本で、二度ほど「ぶわわ」っときてしまいました。
胸を熱くするような歴史劇。
すばらしい一作です!
作者がこの本がデビュー作ってのも驚き。
2,3作目が楽しみです!
時は小田原攻めの少し前あたり。
おとなしく城を明け渡すか篭城するか?
忍城内では抗戦と会場の軍議がなされました。
さて、その時物語の主人公の“のぼう様"はというと、野良仕事もうまくできず農民に馬鹿呼ばわりされる始末。
物語はキーマンである人物を3人ほど丁寧に描いていきます。
このあたりは正直テンポとしては遅め。
しかし、ここをしっかり読んでおいたほうが後半でのスピードに加速がかかりまっせ!
そしていよいよ、会戦。
毛利攻めで見た水攻めを駆使する石田三成と、それを迎え撃つ忍城勢。
最後の会談までぶわわっ!っと読んでみて下さい!
人心掌握
成田長親の男の将器、武術も指揮も出来ない。しかしその独特の
個性・人気ゆえ、家臣はおろか領民までもが、世話をやきたがる。
士分も領民も皆ひとつにまとまり、石田三成 2万の軍勢に領民含め
2千で立ち向かい、北条方で唯一落城しなかった。
利で繋がったのではなく、精神的に目標が共有出来た場合の人間の能力は
素晴らしいものがあり、勿論現在にも通じる。
