- [著]星 新一
- カテゴリ:
- 文庫 (213頁)
- ISBN:
- 4101098158
- 発売元:
- 新潮社 (1978/05)
- 価格:
- ¥ 420 (税込)
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幼い日の思い出
今から25年ほど前、AMラジオの深夜放送で谷山浩子さんが、この「ブランコのむこうで」を朗読していて、まだ小学生だった私は、親の目を盗んでその放送を毎週こっそりワクワクしながら聞いていました。朗読が終わった後も、文庫を買って何度も何度も繰り返し読んだ記憶があります。
夢かまぼろしか 星新一だ。
※内容については、他のレビュアーの方を参考にしてください。
ショートショートを得意にする著者には朝飯前だろうが、
あっという間に物語りに引き込まれてしまった。
その点、改めてこの著者の力量に驚嘆するばかり。
どの作品を読んでも、そこだけは変わらないですね。
この作品は、裏表紙にもあるようにファンタジーもの。
でも、こんな話は、彼だからかけるのだろうと思う。
こういう本をたまには読まないとだめだよ。
と感じる一冊でした。
夢心地
「夢」を題材にして、ここまでつくりあげるのは、さすが 星新一 。
「夢」の見方が 人によってどれだけ共通するのかは わかりませんが、
僕の場合は ぴったし でした。
自分がそこにいて、第三者というか、カメラマンの視点になってる。まばたきで シーンが切り替わる。とか・・・
サイエンス・フィクションらしく、話の道筋を整えるのは、
物語ではなく、星さんのかわいさであります。
童話よりかは、『銀河鉄道の夜』に近いのではないか、と思います。
短く書ける人が、長く書くのは それなりに意味があるのだ。
眉村卓の解説がいい。
ある少年が自分そっくりというか自分そのものらしき人物を見かける。この現象をドッペルゲンガーというらしい。
その人物を追いかけていったら夢の世界に閉じこめられる。他人の夢の世界にである。その世界では、その少年が目をつむると、夢を見てた当人が目が覚めている時に視界に入る映像が、その少年に見える。いわば何故そんな夢を見ているのかの心理が分かる、失意とか、憎悪とか、虚脱とか、・・。
8人の夢と現実世界をただようのがこの本のストーリー。星新一の著書ですので、上品で、心理的で、言葉遣いが丁寧で、そしてどことなく寂しい。主人公の少年は好奇心強く、世の中の真実をとらえる知識、パニックにならぬ勇気、そして良識を持っている。
後の解説に、星さんが偉丈夫だったこと、厳しく指導的な面やユーモアと辛らつさなどを併せ持ち変幻自在であったこと、ショートショートの世界は自分のものとのこだわりがあったことなどが記してあります。
僕が体験するいろいろな「夢」の世界
「夢」とそれを見ている人の「現実」との皮肉な対比という形でショートショートの連続が続いている。それはそれで面白いのだが、「夢」のオブラートにくるまれて、星新一の「真骨頂」という程の切れ味の鋭さが今ひとつでていない様な気がするーーーーーーーーのは、星新一作品読後に受ける皮肉な「毒」に慣れすぎているせいだろうか?
誰もが楽しめるよい作品だと思います
解説−変幻自在の星さん− 眉村卓
カット 初山滋
ある日の学校の帰り道、自分そっくりの男の子に出会い、あとをつけていった少年は、いつの間にか他人の夢(寝ている間に見る夢)の世界に入り、様々な人たちの夢の世界を渡り歩きながら、少年は様々な出来事に遭遇します。夢の世界での少年の体験を通して、読者が人生や夢の存在意義について考える機会を得る事ができるとても面白い本だと思います。
この小説は以下の10のお話で構成されています。
1 ある日のこと
2 おじいさん
3 お城の王子
4 さびしい街
5 皇帝ばんざい
6 ほほえみ
7 砂の上
8 道
9 赤ちゃんたち
10 そして
なかでも、「人生ってこういうものかも知れないなぁ」と思った「道」が興味深かったです。
読みやすく分かりやすい文章で書かれているので、誰もが楽しめるよい作品だと思います。
星新一さんの本を読んだ事がない人は読むべし
私は星新一さんの本を読んだのはこの本が初めて。
最初は何も感じることなく読んでいましたが、読み進めるうちにどんどん面白くなっていきました。友情、思いやり、生と死のことなど、作者の言いたいことが心に染み渡ります。
星新一さんの作品を読んだ事のない人、ぜひこれから読んでみてください。きっと、読んでよかったと思えますよ。私もそうでしたから☆
平易な文章と人生哲学
中学生の頃、初めて読書の楽しさを教えてくれた作家が星新一さんでした。
それから十数年が経ち、星新一さんの本はまったく読まなくなりましたが、
新潮文庫の100冊で偶然発見し、装丁の綺麗さで衝動買いしました。
他人の夢(寝ているときに見る)を通じて、
人生において大切であろう優しさ・思いやり・夢(目標としての夢)を
気づかせてくれる作品です。
ストーリー前半ではこの作品の真意が見えず、平易な文章が足かせになりましたが、
それに気づいてからは平易な文章が効果的になり、一気に読んでしまいました。
平易な文体が、読者に考えさせてくれる余裕を与えてくれているのでしょうか。
個人的には、本編中の
6.ほほえみ
8.道
の話が好きです。
特に、「8.道」のストーリーは、人生ってこんなものなのだろうかと考えさせられました。
優しさ、目標としての夢、思いやり、希望を少し忘れかけた時にそれを思い出させ、
あたたかい気持ちにさせてくれる作品です。
人生にちょっと疲れたなーって言う大人にお勧めしたいです。
懐かしさで星一つプラスして、五つ星にさせていただきます。
夢の世界へ
ある日,主人公は自分に出会うという夢のような体験をします.
もう一人の自分を追いかけた結果,夢(寝ているときに見る夢)の世界に入ってしまいます.
夢の世界は現実で生きる一人ひとりに固有のものです.
主人公は現実世界の他人の夢の中にお邪魔することになります.
夢を見ている人には色々な人がいます.
辛い過去を感じさせない人,夢の中では王様でも実際は無職の人,病気の人などです.
自分の夢について,色々な想像をさせてくれます.
また,設定が面白いので,どんどん読めます.
ほんわかファンタジーを味わいたい人にお勧めです.
うーん?
星新一さんのショート・ショートはとても好きなのですが、本書はそれが何だか間延びした感じです。イマイチ感嘆には及ばない。ものすごく期待してたので、なんだか肩透かしを食らいました。
面白いと言えば面白いですが、なんだか「児童文学を目指しました」っていう感が出すぎ。星さんは子供の描写が得意でなかったのか、主人公の言葉遣いとか考え方が妙に大人びてるのに妙に幼くて、「大人が演じる子供」の典型だったのが残念。
せっかくなら、いっそアンリアルな子供を書くか、「エヌ君は〜だと思った。」みたいなスタイルで書いても良かったんじゃないかなぁ〜と思いマス。
