- [著]桐野 夏生
- カテゴリ:
- 単行本 (281頁)
- ISBN:
- 4104667021
- 発売元:
- 新潮社 (2008/05)
- 価格:
- ¥ 1,470 (税込)
- Amazonポイント:
- 14 pt
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 690 より
苦痛でした…
桐野さんの新作とのことですぐ購入し読みたかったところを(忙しい時期だったので)とりあえず図書館に予約、3ヶ月待ちでやっと手にしました。
期待に胸を膨らませ本を開きましたが、読み進められない・・・うう辛い。
私にとっては苦痛のほか何物でもない作品でした。
図書館への返却期限が近づき何とか最後まで読み切りましたが、時間の無駄をしてしまった感だけ残りました。
購入しなくてよかった。
こういう作品が好きな方もいらっしゃると思いますので、あくまで私の感想です。
下品
桐野の得意とする、いやらしい人物洞察が大好きな人には面白いのかもしれない。
むき出しにされる、人間の穢さ、というところなんでしょうが、下品すぎる。
漂流ものとしては、十五少年漂流記 (新潮文庫)のパロディーの蝿の王 (新潮文庫)に近い狙いなのかもしれないけれど、俗悪すぎて足下にも及ばず。
どうせ漂流を読むなら、
十五少年漂流記、蠅の王、漂流教室 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)、さらに絵画だけれどストーリーもついている、ヘンリーダーガーのヘンリー・ダーガー 非現実の王国でを読むべし!
かなり期待したのですが・・・
桐野氏の久々の新刊ということで、かなり、ものすごく期待したのですが・・・
物語自体は悪くないと思います。しかしながら、いつもキレが感じられません。少し余興でもしようか?といった軽い気分で作ったような作品に感じます。
次回作に期待します。
他に読む本がなければ・・・
『グロテスク』が面白かったのと、
谷〜何とか賞とか、期待しすぎた分・・・ちょっと・・・。
他に何も読む本が無いときに、手にとっては。
ミステリーではない
無人島で次々と事件が起こって、最終的に隆とカスカベの死因も解き
明かされるのかと思って読み進んだが、
結局最初から最後まで清子を中心とした漂流者の無人島での生活記が描かれている。
全体のストーリーを楽しむというよりは、人間の欲望を包み隠さず表現された無
人島生活の日誌を楽しむといった印象。
誰一人住んでいない南の島での生活をときに憧れたりするものだが、
現実は何も知恵がないと過酷で退屈な生活になることが容易に想像できる。
なんかこの続きがありそうな感じもする。
東京島を読んで
私が初めて体験した桐野作品は『リアル・ワールド』で、当時青春真っ盛りの私にとって、余りの読後感の後味の悪さにショックを受けてしまい、それ以来桐野作品からは距離を置いていました。
そんな私も年齢を重ね、ある程度社会の汚い部分も知ってしまったので、今回内容に惹かれ久々に桐野作品に挑戦してみました。その結果やっぱり悪かったです、後味。
と言っても、あの頃感じた後味の悪さとはまた種類が違って、『リアル・ワールド』の時は見事に世界間に飲み込まれた結果の後味の悪さでしたが、今回は肩透かしを食ったという意味での後味の悪さです。もっとぶっ飛んだ、この人にしかできないような発想を期待していたのですが、特に珍しい展開も無く、ラストも作者のしてやったり感が見え隠れして何となくイラッとしてしまいました。
好きになれる登場人物も一人もいませんでしたし、これが本来の人間のあるべき姿だと言ってしまえば、それまでなのかも知れませんが、やっぱり私は例え綺麗ごとであっても救いのある物語を求めているのだなぁ、とそういう気付きを与えてくれてありがとうという意味での星3つです。
想像力の欠如が生み出す無意味な作品
恐らく「アナタハン島事件」をベースにした作品なのだが、島に中年女性を唯一人含む複数の人間が漂着し、奇妙な生活を始めると言う設定に時代・社会的必然性が感じられず、無意味な作品としか思えない。ベースの題材が無ければ作品を書けないと言うのも、作者の昨今の想像力の欠如を改めて感じさせる。児童向けの「十五少年漂流記」に比べても構成力において劣る。
登場人物は記号的であり人間性が感じられない。無人島に漂着したせいで奇矯な性格になった訳ではなく、初めからある種の典型パターンの人物が選ばれているのだ。それが又、島の区域に記号的な(東京の)地名を付ける。読んでいてイライラする。そしてヒロインの設定である。「OUT」の成功体験で、どうも作者は中年女性をヒロインにしたいようだ。無人島におけるヒロインの性的な栄枯盛衰を描きたいようだが、年齢設定に無理があるため読む方はその世界に入っていけない。10代前半の少年でさえ、無人島からの脱出のため力の限りを尽す。本作の設定は現実味に欠けるだろう。そして結末まで読んでも得るものが無いのである。
今日の新聞で本作が谷崎賞を受賞したのを読んで、本当にガッカリした。日本文学の近年の低調を象徴するような出来事である。作者には、「自分は何を書きたいのか」をもう一度見つめ直して欲しい。
最後まで一気に読ませる作品
無人島の中で、どんな手を使っても生き抜いて脱出するという人間たちの本能むき出しの様子がしっかりと描かれていて最後まで一気に読ませる作品だった。無人島という隔離された空間の中でも、東京、ホンコンといったような人種差別や、共同生活をすることができないものがいたりと、新宿や渋谷、チョーフという街社会が生まれたりと、生活観にリアリティもあってよかった。ただ、もっとも読みごたえがあった最後の脱出劇のところが語りだけであっさり終わってしまったのが個人的には物足りなかった。
ブラックユーモアの極致
何はともあれよくもまあこんな話を思いついたものだと,それだけでも充分価値のある本.
正当化されているものをおちょくりまくり,今のエセインテリを笑い飛ばし,ことごとく惨めな状態に突き落とし,痛快軽快に書き進んでいくその筆致のテンポの良さも見事,昔一世を風靡した筒井康隆のあの世界を彷彿とさせる.桐野ワールドのさらなる発展に期待
やはり桐野作品は
久々に新書で買う程の期待作でした!!
また帯にある「あたしは必ず脱出してみせる」が期待を増幅!!
アナタハン島事件を元にした作品です。
心の機微などは、まるで自分が無人島に住んでいたかのようで楽しめるのですが、
最後がいかんせん・・・
桐野作品は、ラストがどうも・・っていうのがちょくちょくありますが、今回も然り。
ただ、読んでいる時の「手が止まらない」ってのは変わりません。
既にミステリーを脱している著者としては、それを期待して読んで欲しくはないのでしょう。
ミロ作品や、OUTを意識して読むと物足りないかもしれませんが、角度を変えて読んでみると
それなりに楽しめる作品だと思います^^
ラストは自分的にはちょっと・・ですが。
ここんとこ、事件を題材にした作品が続いているので、ファンとしては書き下ろしの新作が読みたいです・・・
