ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 (中公新書)

  • [著]小林 標

カテゴリ:
新書 (288頁)
ISBN:
4121018338
発売元:
中央公論新社 (2006/02)
価格:
¥ 903 (税込)
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83,066 位
評価: 5.0
2008
11/30
Sun

ラテン語をやればヨーロッパ語の語源に強くなれる

100.0% (1 / 1)
[No.13] posted by kaizen

bitが、binary digitの略で、
binaryが、ラテン語のbinarius(2の)という意味で、
digitが、ラテン語のdigitus(指)という意味からきているとのこと。

ラテン系の言語には、
フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ルーマニア語、カタロニア語などがある。

英語も、一部の用語がフランス語から来ているものがあるので、ラテン語祖先の単語も多い。

ラテン語を理解するには、ギリシャ語、エトルリア語も勉強するとよいという。

いろいろ勉強になる本です。

2008
04/27
Sun

知的興奮を味わうことが出来た入門書

0.0% (0 / 1)
[No.12] posted by yukkiebeer


 面白かった。2年も前に出たときにどうして手にしておかなかったのかと悔やむほど面白く感じる本でした。おそらく今まで手が出なかったのは、ラテン語=死語という単純な図式にとらわれていて、そうした言語に手を出すことに<無駄>の二文字を感じていたからでしょう。

 もちろん私はラテン語の読み書きが出きるようになりたいと考えているわけではありません。今後カエサルやキケロの書を手にすることがあっても、それはおそらく日本語に翻訳されたものを手にする確率が高いと思います。それでも本書を手にしたのは、英語やスペイン語を学ぶ者として、基層となる言語ラテン語の世界に触れることは決して<無駄>ではないということをようやく感じられるようになってきたからです。

 本書は私のようなラテン語知らずにとってうってつけの入門書です。ラテン語の文法項目そのものにも多少なりとは頁が割かれていますが、それは決してラテン語学習者に向けた書き方ではないので、必要以上に小難しくはありません。

 むしろとても興味をひかれたのは、ラテン語とはどういう歴史をもった言語なのか、文化的のみならず政治・経済・宗教史的視点から丹念にたどっているところです。私たちが日常的に触れているアルファベットもローマ字というくらいですから、ラテン語抜きにはその成立過程は語れません。そしてフェニキア→ギリシア→エトルリア→ローマという道筋をたどることでアルファベットが変遷してきたという実に壮大な歴史物語は大変楽しく読むことが出来ました。

 ラテン語の歴史をたどるうちに、古代ローマからゲルマン民族の大移動、そしてフランク王国の成立まで、ヨーロッパ史を概観することができたことも、私にとっては大いに有益なことでした。

2008
01/27
Sun

ラテン語に興味を持った時に読む本

[No.11] posted by はなれ

ラテン語の歴史と各言語に与えた影響などを中心とした読み物として構成されている。
ラテン語に興味を持ったらまず最初に読むと、より強い動機が得られると思われる。
ラテン語に影響を与えているギリシャ語についてはたくさんは触れられていないので
別途ギリシャ語からの影響をもう少し説明する書籍も読むとよいか。
ラテン語こそ最高の言語でほかの言語は劣等と考えている節がところどころ
現れるのは御愛嬌か。

2007
08/05
Sun

今でも生きているラテン語

83.3% (5 / 6)
[No.10] posted by 霧雨

ラテン語は死語だが、様々な言語の母体として、現在でも生き続けているということを理解した。また近代から現代にかけての英語の造語にも不可欠とされてきたそうだ。その秘密はラテン語の持つ「増殖力」(造語力)と「論理性」にあると著者は強調する。具体的には、英語の接頭辞のpro-, pre-, sub-などはラテン語そのままだし、接尾の-ableや-tionもそれぞれラテン語の-abilisや-tioが少し変化しただけのものである。具体的な例を多数織り交ぜながら、ラテン語の歴史を追う切り口は理解しやすく、半端知識のいろいろな誤解も解け(誤解しがちな話しにも折々触れてある)、新書の一冊としては久しぶりに得した気分だった。

2006
09/17
Sun

他の言語についても、こんな本が欲しい

100.0% (28 / 28)
[No.9] posted by solaris1

 逸身喜一郎「ラテン語のはなし」は、私にとって、言語入門についてのイメージを一新してくれた本である。言語の解説本というと、従来は、殆どが自動的に学習書となってしまっていたが、逸身本はラテン語に関するエッセイ集といった趣で、ラテン語のに親しみが沸き、なんとなく「学習してみようかな」という気にさせられた本である(といいつつ学習してないけど)。本書、小林氏の「ラテン語の世界」も、「ラテン語」自体を言語として学ぶのではなく、「ラテン語について学ぶ」書籍である。逸身氏や小林氏のような、言語への興味を掻き立てる書籍は、どんな言語についても、まずあって欲しいものである。
 本書は、ラテン語の歴史、俗ラテン語、中世ラテン語の解説に加えて、もっとも非凡なところは、ラテン語が何故現代にいたるまで学術語などとして生き長らえているか、その「メカニズム」を、文法的観点や、文化的観点から詳述している点にあると言える。そうだったのか!と膝を打つ点た多々あった。ギリシア語からの単語の移入についての解説も、「それを知りたかったんだよ」と、痒いところに手が届く記述ぶり。英語には、同じ内容で、異なった言い回しがあるが、その原因が、ラテン語起源(フランス語経由)・ゲルマン語起源であることや、次々とカタカナなどで外来語を吸収する日本語・英語と、中国語・ラテン語の相違など、色々とトレビアに溢れている。
 サンスクリット語についても同様な書籍が出て欲しい強く思いました。

2006
08/16
Wed

ラテン語事始に如何...

83.3% (10 / 12)
[No.8] posted by KILA

ラテン語において、母音の長短が何故最重要であるかを端的に説明しまた、他言語との違いについて、英語、仏語、中国語などとの比較で、わかり易く説明。
母音長短の区別を守っていないので、西脇順三郎のラテン語詩がエレゲイア詩形の韻律で作られていないことも指摘しており、ラテン語に対する、素人はもちろん専門家(?)でも陥りやすい、誤った知識や先入観を取り除いてくれる好著です。
巻末の参考文献は書名の羅列ではなく、一般でも入手可能な本に的を絞り、かつその本をどう読めば良いのかのコメントも付けられているので、本書を読み終えたら、その中からさらに1冊紐解いてみるのも良いでしょう。





2006
08/06
Sun

知的な刺激を受けました。

50.0% (4 / 8)
[No.7] posted by 日本の猫が好き

ちょっと難しいところもありましたが、読んでよかったと思える一冊です。

私は英語の単語を覚えるときに、英英辞典の語源を参照して記憶の助けにしていました。そしてそれらの語源の多くはラテン語でした。

この本を読んで、英語とラテン語の違いがよくわかりました。そして、ラテン語を学びたくなりました。

2006
07/08
Sat

grammmatica(文法)とはラテン語を学ぶこと

81.3% (13 / 16)
[No.6] posted by fish

ラテン語の特徴、歴史を知識のない人にも興味深く読み進めることができるように書かれている。ヨーロッパではかつてgrammmatica(文法)を習得することが知識人の必須の教養であった。ラテン語は歴史的に実在した1言語ではなく、人工的な規則の集成であるのでラテン語を学ぶことはすなわちその文法を学ぶことを指す、という指摘は興味深かった。日本でラテン語に関する著者の経歴を調べると京都大学出身者であることが多い。著者もその一人だ。

2006
06/18
Sun

偉大なるラテン語

77.8% (14 / 18)
[No.5] posted by chatbrun

本書はラテン語を学ぶ本ではなく、ラテン語について学べる本である。
ラテン語の歴史、ラテン語の現代に至るまでの影響、大まかな文法、文学、
中世ラテン語、などとにかくラテン語に関してありとあらゆることを述べている。
この多様なトピックの中で貫かれている主張は、近代語に比してラテン語は、
形と意味の一致がみられるし(全く同じスペルで名詞にも動詞にもなるとかが無い)
他の言語に頼ることなく自らの内で新しい語をつくったり、派生語を生み出したりできるという点。
言語学上、言語間に優劣は無いとはいえ、まったくラテン語は偉大なものである、というメッセージが強く出ています。
ラテン語自体はほぼ死語となっていても、いまだにカトリック教会や学名などに生きているし、
ラテン語自体がなくても、例えばPCに関わる新語を英語で作る時でも、
結局ラテン語を利用していて、新語の数々の中にもラテン語が生きている、というわけです。
永遠の都ローマならぬ永遠の言語ラテン語。言語の歴史のなかでどういう位置にあり、
なぜこのように広まり長い命を得たのかがよくわかる本である。
ちなみに、「ったく今の学生も、今の社会もどうしようもねえな」という姿勢が感じられる語り口です。

2006
05/17
Wed

読んでいて爽快なラテン語の話

100.0% (14 / 14)
[No.4] posted by チャックモール

本書はまず、ラテン語が現代ヨーロッパの諸言語、ひいては日本語などにもいかに影響を与えているか、を単語レベルの話題から説く。だが、こういったネタはラテン語読み物では王道。面白くはあったが、取り立てて目新しい感じもしなかった。

むしろ面白かったのが、ラテン語の変遷を巡る話。すでにローマ初期と帝政末期では変化が起こっていたこと、アクセント体系の変化など、日本語でも100年、数十年単位で起こっていることが、誕生から2000年以上経っているラテン語で起こっていないはずはない。
こういった、今まで「そういえば、どうなっているんだろう?」とうっすらと疑問に感じていた疑問に、次々答えを出してくれる。

また、ギリシア語とのかかわりなども興味深い。ローマがギリシア文化をある意味、そのまま受け入れつつ、ローマなりの体系を整えていく過程などは、あらゆる文化に置き換えて考えてみたくなるテーマである。

言語好きには、いろいろな気付きのある本。
切れ味鋭い文体は爽快。やや嫌味に聞こえないこともないが。


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