レス・ザン・ゼロ (中公文庫)

  • [著]ブレット・イーストン エリス
  • [原著]Bret Easton Ellis
  • [翻訳]中江 昌彦

カテゴリ:
文庫 (269頁)
ISBN:
4122018919
発売元:
中央公論社 (1992/04)
定価:
¥ 550 (税込)
在庫状況:
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317,356 位
評価: 4.0
2006
05/17
Wed

若かりし頃の風

[No.6] posted by mickey_elephant

記憶にのこるクールな本です。80年代のかっこ良さをおもいだせます。特に、1960年代生まれの方にはかなり感じるところがあるとおもいます。2006年において、中年にさしかかるあたりの年代の方、ブランドTシャツにかなりな金を平気で払ったことがあるとおもいます。バブル華やかな周囲とはうらはらな、自分の虚無的なこころを感じたことがあるとおもいます。どんな強い刺激にも退屈を感じ、より残酷な刺激をもとめたことがあるかもしれません。そのクールさを思い出したい方、ご一読の価値あります。

2005
08/08
Mon

疾走する文学の担い手

90.0% (9 / 10)
[No.5] posted by ミスター・ゴーグル

 80年代に台頭した若手の中心的存在がこのエリスとジョナサン・レセムだ。「レス・ザン・ゼロ」は80年代にアメリカでセンセーショナルな事件として捉えられた。1965年生まれの若者が1985年に出版したこの「レス・ザン・ゼロ」はゼロ・ジェネレーションという波を作った。虚無的な乾いた空気を通して若者たちの奔放な生活を描いただけに波紋は大きかった。若い世代の作家がこの時期アメリカで急増していたが、その最たるものとして注目されたのがこのエリスだった。今、多くの人が持つアメリカの若者のイメージは実はこの作品によるところが大きいと思う(主に80年~90年半ばにかけて)。80年代の荒廃したアメリカのイメージ(絶望的な近未来)、そして暴虐性を伝えるものとして。この厭世的な空気は「アメリカン・サイコ」にも引き継がれている。ケルアックと比較される程、リズムカルでスピーディであり、冷めた目で世界を見ている。今のアメリカにも重なるところもある。こうした光景が日常化してしまった故に、事件があってもさして関心を示さない。ただあった事実を淡々と見るだけだ。                                                  あの時代、アメリカにはどこか厭世的な空気があった。それが多くの小説や歌、映画などに荒廃した近未来のイメージを描かせていたのだろう。日本のマンガにもこの頃、同じとうなテーマが見られる。あの時代はそういった時代だった(同じ頃、バラ色の未来を描いていた鈍感な公共ものと違って)。ある意味で、虚構であることを知りつつも、まじめな顔をして厳かに語れたじだいでもあった。日本でも数年前に金原ひとみ、綿矢りさ(見え隠れする意図は否めないだろうが)らによる世代見出したが、それが何を生み出したかを考える必要はあるだろう(私には変わっていないとうに見えるが)。私はもう一つの世代、ゼロ年世代の方が興味あるが(担い手を生み出している点に限れば)。

2004
11/07
Sun

悪くないな。

10.0% (1 / 10)
[No.4] posted by 鮭

読んでて村上龍「限りなく透明に近いブルー」と
アーヴィン・ウェルシュ「トレインスポッティング」を思い出しました。
読みながら思ったのは「村上龍は世界的に新しいかったんだなぁ」というのと
「トレスポは作品として上手くジェネレーションXを描いたよなぁ」というもの。
時系列的には上記二作品の間に出版された「レス・ザン・ゼロ」ですが
作品の質的には「限りなく~」の双子のよう。
それでいてモチーフは「トレスポ」と同じくジェネレーションXなので
ちょうど二つの作品のハイブリッドな感じがしたのです。
だが一つ言わせてもらいますと、小説的な技法は実に上手いのはわかったから
もう少しエンターテイメント性があってもいいんじゃないのと思いました。
もちろん、「ジェネレーションX」というモチーフにしろ「世界への無関心」というテーマにしろ、新しければエンターテイメントになりうるのかもしれませんが
そのどっちも前述の作品の方が上手く表現しているので
どうしても見る目が辛くなってしまいました。
でも悪くないです。
星ミッチュ。

2004
08/31
Tue

昔これを読んでロスに行きました

50.0% (2 / 4)
[No.3]

個人的には村上春樹の「羊をめぐる冒険」ジェイ・マキナニーの「ブライト・ライツ、ビッグ・シティ」と並ぶ三大青春小説。その昔村上春樹はブライト・ライツより、こちらを評価していた。
何かがおきるわけではない。若者たちの退廃的な日常を淡々と描いていく。感傷が入り込むことはない。乾いて、ひりひりとしてまるでロスの気候そのもののように。

それでも強く心を揺さぶられる。それは(多くの優れた青春小説がそうであるように)この小説には「救い」があるからだろう。

2004
06/08
Tue

まさに・・・

0.0% (0 / 3)
[No.2] posted by 雑葉

ブラックビバリーヒルズ!
って感じがしました。日常の日常的なドロドロ。麻薬、SEX
このような世界は、ロック等によく登場するが、文学作品には珍しい気がします。この主人公が感じる虚無感は、現代にもそう珍しくはない感覚なのではないでしょうか

2001
03/14
Wed

1980年代の光と影

50.0% (1 / 2)
[No.1]

最初はとっつきにくいけど読み出すとはまる。1980年代ってこんな時代だったのか。やたらキンキラキンの時代だったなあと思いきやこんな暗い部分もあったのねと思わされる本。光と影。でもこの本には影の部分しか描かれてない。つまりこの話は暗い。この本には登場人物が普通に麻薬取引したり売春したりするシーンが描かれている。それが却ってリアリティーを醸し出している。


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