- [著]森 博嗣
- カテゴリ:
- 文庫 (333頁)
- ISBN:
- 4122044286
- 発売元:
- 中央公論新社 (2004/10)
- 価格:
- ¥ 620 (税込)
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ユーズド商品:¥ 211 より
空を這う者。
仕事として空を飛ぶ。
ありふれた空に。
ありふれた死だけを翳して。
ちっぽけな生を纏って。
スカイクロラシリーズ第一作
この物語だけでは理解するのが難しい部分が
多々あります
函南優一と栗田仁郎の因果
ティーチャーと草薙水素の関係
所々の詩のような語りが世界観である淡泊な感じを表現しています
最初はぼんやりとした物語も
不可解な部分を残しつつ
輪郭が見えてきます
皆さんの言うように空の描写は
とても見事です
なぜ空を見ると落ち着くのか
分かった気がします
次回作の『ナ・バ・テア』も 読みたいと思います。
ミステリアスな『ファンタジー』
本書は所謂『ファンタジー』だ。
ミステリアスではあるが『ファンタジー』である以上『ミステリー』ではない。
いくつかの謎を散りばめているが読者にその解を想像することを拒んでいる。
『ファンタジー』という越えられぬ壁によって。
本書の文体は非常に美しい。
そう、これは耽美的な世界を楽しむ本である。
ひとつひとつの記号に特に意味は、伝えたい何かは無いと感じる。
何故キルドレ達は皆一様に空で戦い、死にたがるか?(名も無い脇役含め)
まるで一人の個性かのように。(もしかしたらそれが答えなのか、、、)
でも、そんなことををいちいち考えてはいけない。
なぜならこれは『ファンタジー』だからだ。
以上が私が本書とそのシリーズ全5冊(外伝のスカイ・イクリプス除く)を読んでの感想だ。
私はふと映画『ディア・ハンター』を思い出した。
そしてそれを評した故、淀川長治氏の言葉を思い出した。
無論そのことと本書は何の関連も無いが。
表現したいものが表現しきれていないのでは?
評価が高いので期待して読んだが,まったくの期待はずれ.
近未来またはアナザーワールドを舞台にした戦争が背景にあるようだが,詳細はほとんど明かされない.真相を垣間見せるような演出もなく,会話を中心に淡々と話は進んでいくだけで,先を読みたい気持ちにさせてくれない.
主人公を初めとしたキャラクターたちのどことなく空虚な会話から,描きたかったことがなんとなくうかがい知ることができるが,十分表現できているとは言いがたい.
戦闘機乗りが主人公なのだから,飛行シーンくらいはカッコよく描いて欲しいものだが,稚拙なポエムでしか表現できないのが作者の筆力の限界なのだろう.
SF的モチーフにしても,軍人の苦悩にしても,戦闘機などメカニック的な要素にしても十分表現できておらず,主題となっているテーマが見えてこない.イライラ感だけが募る作品だ.
生き方!
静かな激しさと、激しい静かさを感じました。生きることの明確さが彼らにはあり、かたくなにそう生きる事を望んでいる素敵な単純さが私は好きでした。
私はこの巻から読み始めましたが、こういう結末であることを知った上で読んだ後(前)四作品も面白く読むことができました。この結末を知ってからこそ!!と思える所もあったと思いますので私はスカイ・クロラから読んでよかったと思います。
最終巻というのが真実でした。
出版順は、スカイ・クロラが最初に出たものなのです。
執筆者のブログに「スカイ・クロラ」が最終巻だということが明記されていました。
ただ、執筆者が出版順を敢えて最終巻から書いたというのは、スカイ・クロラから読むべきなのだろうかと執筆者のHPで見たところ、そういう質問が沢山あったようで。
回答は、「ナ・バ・ティア」から読むべきではとのこと。
理由は簡単。第一巻だから。
私は、出版順に&ここのレビューでスカイ・クロラは最終巻じゃない!!という言葉が大半を占めていたのでそれを信じました。
だからといって、後悔とかそういうのは一切ありません。
ナ・バ・ティアから読んでも、スカイ・クロラから読んでも、きっと最初に読んだものに戻ってしまう気がします。
(ただ、私は映画を最初に見たので・・・その後原作を読んでます)
シリーズを通して読むと、よくよく味が出てくるお話で中々理解が難しいです。
それでも、引き込まれてしまうのです。
あれ?あれれ??って。
どんどん引き込まれて世界に飲まれて締め付けられて抜け出せない。
全部読んでも、抜け出せないんです。
どんどん、もがけばもがくほど(読み込めば読み込むほど)渦が増えていきます。
それでも、その感覚がたまらなく好きです。
本当に、空に飛んでいるような、空を飛んでいる気分になれる。
心を空に飛ばせる。
それが、感じられました。
素敵な作品です。
読み手にかなりの自由を与えられている分難しいけど
まさに、雲をつかむようなそんな物語ではないでしょうか?
つかめそうでつかめない
追いつけそうで追いつけない
そんな、作品です。
スカッとした物語ではないので、ゆったりと世界を浸ることができるそんな方にお勧めです。
解説を少しだけ,小説を読んだだけですが
航空機は、空気の中を滑りながら飛んでいる。車の走行とは明らかに異なる。トラクターやプッシャー。前者は翼の前にプロペラがあり機体を引く。後者は先尾翼となりプロペラが機体を押す。=散香の特性が分かるだろうか。かつて私も戦闘機の仕事をしていた。
エルロン(主翼の外側にある舵)は機体を左右にひねる。=ロールを打つ。
ラダー(垂直尾翼の舵)は機体を左右に振る。=ロールを打つ方向へラダーをあてれば急降下に入る。
エレベータ(垂平尾翼の舵)は機体を上下に振る。=エレベータを引けば機体は上を向き、それまでの速度エネルギーが高度という位置エネルギーに置き換わる。そのままの姿勢で推力(速度エネルギー)がなくなれば失速となり、逆にこれを利用して滑りながらターンを打つ。
フラップ(主翼内側の舵面)は、低速時の揚力を稼ぐ、もしくは高速時において速度エネルギーを揚力エネルギーに変えて、結果としてブレーキの役割をなす。
これらの舵と重力や遠心力の立体的な組み合わせ。
こうしたハード面。普通の人に分かるわけがないのだが、本小説にはほとんど解説がない。
また、キルドレ達の少し変わった内面。記憶がないか、まるで植えつけられたかのような記憶の断片。シリーズにおけるパラレルな記憶、そして生死感。クローンの暗示か。主人公の一人称は総て「僕」。こうしたソフトの面
ハードとソフトの両面が分からないと、全くつまらない話。多分☆2つ以下の価値。
しかし、その両面が理解できた瞬間、彼らが空戦することを「踊る」「美しく踊りたい」という「本当の意味」を知る。
散香(サンカ)を飛ばす水素(スイト)は酸化水素、つまり水となり大空に溶け込む。
そして、クレィドゥ・ザ・スカイのエンディング。ブーメランの意味。キルドレ達の連鎖。正に「メビウスの輪」が出来上がる。
追記 これが森氏のテーゼではないとするコメントがあったが、同氏の「トロイの木馬」は同様のテーゼが流れていると思う。
スカスカに思えるのは俺だけか
ライト・ノベルとはいえ何が評価されてるのかさっぱりわからん。文章もそんなうまいとは思えないし(というか、個人的にはかなり嫌いな文だわ)、どの行間に何を読み取ればよいのか…。セカチューや恋空と同じレベルに思える自分は才能がない。あとは好きな人にまかす。
底辺に流れる厭世観をどう感じるか
森博嗣がミステリではなく、純文学(?)に挑戦したという感じだろうか。
「すべてがFになる」「有限と微小のパン」で
普通の人とは異なる時間の過ごし方をして、
普通の生活では幸せは得られないとでもいうような、
ある意味厭世観にも近い雰囲気があったと、
個人的には思っているが、
ミステリにおける謎解き等も取っ払った分、
その厭世観が純度を高めて、より如実に出た作品と言えるだろう。
それをどう受け止めるかが
この作品の好き嫌いを決めるところだと私は思う。
表紙カバーは前の方が良い
大型書店には映画化前のシンプルなカバーが残っている。
マンガっぽいのが嫌なら一年待つかリアル書店に行くが吉。
出版社もまだ持ってるそうですし。
あと読む前に簡単な飛行機用語も調べておくと良いですよ。
ラダーとかエルロンとか。
面白いですから。
上手なのにどうしてあんなオチ!?
映画になるということで、映画を見る直前に読みました。
鳥瞰視点を拒否して、ひたすら「いまここ」のディテールを積み上げるノリのよい文体や、
投げやりなユーモアのセンスが村上春樹ぽい感じで、気持ちよく読めました。
なのに、オチがすべてを台無しにしていると思う。なんじゃそりゃーと思いました。
映画版ではラストが変わっているのですが、ずっとよくなっていました。
脚本家の人が、同じ不満を持って変えたのかなあと思いました。
