- [著]リチャード・マシスン
- [翻訳]尾之上浩司
- カテゴリ:
- 文庫 (286頁)
- ISBN:
- 4150411557
- 発売元:
- 早川書房 (2007/11/08)
- 価格:
- ¥ 660 (税込)
- 在庫状況:
- 通常24時間以内に発送
ユーズド商品:¥ 1 より
50年も前に書かれたとは。
映画「アイアム・レジェンド」を見ました。
前半は楽しめたのに、その結末に納得がいかず、原作はいったいどんな話だったのだろうと思って読んでみました。
この作品が50年も前に書かれたものだったことにまず驚きました。
50年前のものなのに、古さを感じさせず、ぐいぐい話に引き込まれました。
主人公の孤独や、絶望、そして、そのあとに続くある種の平穏が凄くリアルでした。
直らないであろう病気にかかったときの人間の心の動きに、少し通じるものがあるかもしれません。
なぜ、アイアムレジェンドだったかが分かり、そのせつなさにぐっときました。
読んでよかったと思います。
単なる吸血鬼物語ではない
見たいなと思っていた映画の原作なので、読んでみました。
たった一人の登場人物(時々吸血鬼は襲ってくるし、回想には人が出てくるけど)の
吸血鬼との日常的な格闘生活を描いて、引き込んでいく筆力は凄いなと思います。
絶望的な孤独の中で、時々くじけそうになりながらも、原因を究明し、
何とか事態打開を目指そうとする姿に、尊敬を覚えました。
私なら諦めてしまうと思ったし。
ある日見つけた野良犬を何とか懐かせようと努力し、撫でる時にじーんとしている
シーンは、こちらも胸が熱くなりました。
どんなに強くたって、孤独は辛いです。
でも、結末もご都合主義には流れていかないんですよね。シビアーです。
一口にハッピーエンドじゃないけれど、どこか納得のいく結末でした。
それはやるだけの事はやった主人公の姿と、自分を滅ぼそうとする存在に対しても
注げる客観的な眼差しに、深い人間性を感じたからだと思います。
タイトルは昔のほうが。。
「地球最後の男」(もしくは「オメガマン」Ωはギリシャアルファベットの最後の文字)のほうがピタッとくるというか、想像力をかきたてられるタイトルだと
思うんですけど、映画の題にあわせざるを得ないのでしょうがないか。
映画はまだ見てませんが、原作とは違うようですね。
少なくとも原作は傑作です。新訳もすばらしい。
コンキチ&ナターシャの絵本ナビ
古典的名作を映画にかこつけてハヤカワ文庫が再販したものですが
SF映画として過去4回もリメイクされいることからもわかるとおり
傑作です、今の日本にも薬害騒動でシンクロされているテーマから
映画化のタイミングとしては申し分ない時期なのかもしれませんが
下記に書いたとおり美術スタッフの頑張りに演出人が答えられたか
疑問が残る映画化になりました。
地球最後の男という作品の名前で何度も映画化されている名作です。
NYの荒廃した姿に圧倒されてしまう映像美で、この作品はどうせ
観るなら映画館で観たほうが数倍いい点を付けるでしょう、ただホラー
映画に仕立てたせいで、後世に残す可能性があった素晴らしい世界観を
構築した美術スタッフの頑張りを無駄にした可能性があるのかもと考えて
しまいました、素晴らしい映画には違いありませんが2度観たいとは思わない
映画と全然違います
映画を観てから本書を読みました。素材的には面白いと思っていましたが、映画の出来が今一つだったので、原作はどういう仕上がりになっているのか興味があったためです。
内容は文句無しに面白くて、映画とあまりにも違うことに驚きました。
映画が「アイアムレジェンド」というよりは「ヒーイズレジェンド」だったのに対し、原作はキッチリ「アイアムレジェンド」になっています。
読んで損はないです。
どんでん返しあり。ネタバレのレビューにご注意あれ。
化け物との格闘で終わる、単なるホラーではなく、最後にどんでん返しがあります。一味違う吸血鬼、ゾンビものです。他のレビューでは、ネタバレのもありますので、読む前の人はご注意あれ。
主人公の揺れ動く心理がよく描かれていますが、叙述が三人称と一人称が綯い交ぜになっていて、感覚的には違和感があります。ということで、星は3つ。
面白かった
映画の予告をテレビで観て興味を持ち、買ってみた。
最初はサバイバルホラーだと思っていたら、実は熱いロマン小説だったので吃驚。
ラストの一行を読んだとき、『ロッキー・ザ・ファイナル』における、ロッキーが
リング上でコールされるシーンが脳裏に浮かんできた。
自分自身は吹けば飛びそうな自陣で密やかに生き残っているつもりが、過酷な環境が
主人公を鍛え上げ、まさに「ロッキーは本気で体を作ってきました!」的な、
客観的に見たら凄いことになっていたことに本人は気付いていませんでした、
という展開がたまらん。
仕事とか趣味や勉強なんかで、孤独に戦わざるを得ないような人が疲れたときに
読めば、熱いエネルギーをもらえるでしょう。
地球最後の男
映画を観る前に原作読んで知識(?)つけとこう!と思って読みましたが、映画の予告編で観たのとは、だいぶ違いましたね。原作の時代設定が1976年と知り、そんな昔の作品だったの?自分が生まれる前だよ〜と思ったけれど、さすが人気作だけあって面白いです。
謎の疫病で人類が絶滅、1人生き残った男の孤独と吸血鬼との戦いを描いています。絶望的な毎日で酒浸りになりながら、それでも生への執着を捨てられず、時に妻を想って泣き、吸血鬼の少女に娘の面影を見る。絶望の日々の中で出会った犬。少しずつ(精神的に)変化していく主人公の生活。ラストで読者はアイ アム レジェンドというタイトルの意味を知ります。
素晴らしいアイデア
素晴らしいアイデアの作品です。
世の中のすべての人たちが吸血鬼となってしまった社会。その中で唯一生き残ったロバート。にんにくを家の周りに掛け捲るなど自宅を城砦と化して暮らしています。
ここで、この作者のユニークな発想が登場します。吸血鬼は細菌によって伝染するという仮説です。この研究のために図書館へ通い、顕微鏡を覗き込む主人公の必至な姿が目に浮かびます。
そして最後は、「多数こそ正常であり標準である」と言う、なんとも言えない無常な結末です。
スティーヴン・キングが絶賛してやまない作家と言う紹介が、解説にありましたが、納得です。
オチは知らずに読んで欲しい
これは、むかし「地球最後の男」というタイトルで既に出ていた本ですが、今回ウィル・スミス主演(「M・I・B」以降かなり売れっ子の俳優さんです)で映画がリメイク公開されるということで新版を購入、再読してみました。
読んでみての率直な感想は、前に読んだときに比べるとずいぶんとストレートというか直線的な話だったのだなという事。昔に読んだときはまだ子供だったせいもあるかも知れないけれど主人公の葛藤もあり難しい話に感じたのですが、今回読み返すとストレートで一直線な物語で驚きました。これは新訳の方のセンスもあるかも知れません。
そう遠くない未来、アメリカはなんらかの世界大戦のあとで原因不明の疫病が蔓延し、政府の必死の努力もむなしく世界は滅亡してしまいます。ただ一人の生き残りと思われるネヴィルは、疫病により吸血鬼と化した人類と戦いながら暮らしていますが、さすがに孤独で原因すらはっきりしない吸血鬼病との戦いに発狂一歩手前まできています。彼は果たして本当に地球で唯一の人類の生き残りなのか、また吸血鬼と化した人々はもとに戻すことができるのでしょうか。というのがあらすじで、結末はちょっと予想していない方向に行くのであえてネタバレは書きません。
今時の小説ならこういうオチはたぶんないと思います。が、このあたり、映画ではどういう処理になるのか全然別のエンディングになるのか、それを楽しみにしていただくのも一興かとも思います。
個人的には、小説の中盤で主人公が犬を発見して、なんとかその犬と心を通わせようとするシーンが結構ぐっときました。他者はすべて敵でしかなく、水道は止まり、電気も自家発電、当然ガスもなく、夜は外にも出れない、そういう状況下で出会った「生きている」犬に対してなんとかコミュニケーションを図ろうとするそのシーンの主人公に一番感情移入しました。人間やはり孤独には耐えられないものです。それだけにラストは・・・
