ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」

  • [著]宮崎 駿

カテゴリ:
大型本
ISBN:
419210010X
発売元:
徳間書店 (2003/10/31)
価格:
¥ 2,780 (税込)
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48 位
評価: 5.0
2008
08/10
Sun

美しい物語

50.0% (1 / 2)
[No.109] posted by マァサァ

…いささか私には、この物語は刺激が強すぎる…あまりに美しい物語だからだ。…この物語を読み終えて最初に思ったことは『あぁ、俺はこんなに汚れてんのか』だった、自分がどこまでも矮小で、かつ卑劣な人間なのか……この物語は美しすぎる…私は汚なすぎるのだ…

マンガで涙するとは思わなかった…ナウシカの優しさに触れたとき、気がついたらボロボロと涙が溢れていた…心の底まで染み渡っていた…

自分の心がクリアに見えてきた、だからこそ冒頭で述べたような感慨をうけたのだ。クリアになったからこそ、自らの心の汚らしさが見えたのだ。
…ダメだ…うまく伝えることが出来ない…

まず
読んでもらいたい
…この物語は読まなくてはいけない…
これは永久に残る大傑作だ

2008
07/17
Thu

風刺マンガ

25.0% (1 / 4)
[No.108] posted by 甲斐

風の谷のナウシカを初めて見たのは映画でした。
当時小学生の低学年でテレビの放送だったのですが、
CMで話がカットされながらもものすごく感動しました。
その話の続きが見られるということで迷わず購入しました。
とても重厚感のある絵でぐいぐいと物語の中へ引き込まれ一気に読んでしまいました。
現代社会の環境問題にも通じるメッセージを感じました。
社会風刺抜きにしてもマンガとして一流の作品だとおもいます。

2008
07/02
Wed

僕のようになんとなく未読だった人は、このセットで一括買いがお勧め。

42.9% (3 / 7)
[No.107] posted by 久保田夏彦

友人に絶対に読むべきと薦められて、セットで購入してみた。
本当に読んでよかった。
このセットはお手軽な値段で全7巻が手に入り、数時間で読みきってしまったが、本当にお得なよいセットだった。
久しぶりに、深い意味を持った、読書を凌駕するようなストーリーのマンガを読んだ。ずっと持ち歩くマンガだ。
時代を超えた名作とはこういったものを言う。
未読の人はぜひこのセットで。

2008
06/18
Wed

腐海って中国で生まれるんだぜ、たぶん。

20.6% (7 / 34)
[No.106] posted by もつら

虫愛ずる心優しき姫君、だったハズのナウシカが実はヒト型バイオロイドで、自然と思われていたものは全てバイオテクノロジーによる産物、それを知ったナウシカはぷっち切れて人類、そして自分たちヒト型バイオロイドに最後の引導を渡すジェノサイダーになってしまうという怒濤の展開。6巻の終わりから急にロケンロールな展開になります。

小さな演出も面白いです。巨神兵は漢字で商標がついているところからすると、日本か中国か台湾が政治問題と環境問題でヤケになって地球浄化政策に乗り出した…っていう設定が読み取れますが、今の中国を見てると、ホントにやりそうで恐いっす。
また、絵も強烈です。シュワの僧侶の拷問虐殺シーンはチベット僧侶の虐殺シーンを彷彿とさせられます。

そして、最後に気持ち悪い謎が残ります。
「青き衣の者が金色の野に立つ…」という「伝説」ですが、ひょっとしたらそれもナウシカが最も嫌った地球浄化計画のプロデューサー達が、「計画が破綻するとしたら、こうなるであろう」という状況を予測した上で流布していた事なのかもしれません。
だって、シュワ墓所の人工血液が「青き衣」の染料なわけですから…
とすると、結局、彼女は人類を滅ぼし、自分たちバイオロイドの未来を打ち消してまで、何を得たのでしょう?

たぶん、宮崎駿は、これ以上の作品はどんな媒体であれ、作れないでしょう。
6巻の終わりあたりから、何かに取り憑かれて描いたとしか思えません。

2008
06/15
Sun

闇の中の光に生きること

53.8% (7 / 13)
[No.105] posted by blst

闇の中で光を求めて強く生きる、そういう生き方にコミットすることをナウシカは最後に選択した。日本人が内在的に行っている選択とはまったく逆だ。
闇をなくし、変化のない穏やかで心地よい世界でー政府に責任を預け規制と管理が変化をなくしーさらに穏やかな環境を作る方向へと流れている。闇の中で自らの命を輝くよう懸命に生きるのとは逆に、”音楽と詩”だけが重要な精神的楽園への道を社会全体が内在的に志向している。しかしそれを、ナウシカは明確に選択しなかった。それこそが、この作品が伝えようとしているメッセージと思えてならない。
しかし、これだけ、ナウシカや宮崎氏の作品が幅広くかつ強く受け入れられ、人気があるにもかかわらず、宮崎氏の伝えようとしているメッセージは、どこまで本当に人々に届いて、それが読み手の生き方や魂を揺さぶり、影響を与えているのか。独特のストーリーや絵がすばらしすぎて、メッセージをわかりにくくしていないか。映画とは異なる強いメッセージが感じられるし、映画しか見ていない方がもしもいれば、今こそ読むべき必需品として手にとってほしい。


2008
06/10
Tue

原作版と映画版のナウシカの違い

75.0% (12 / 16)
[No.104] posted by The Pepper Moon Crafts


映画と原作の両方を見て感じた「ナウシカ像」の違いです。


映画版は「万人のための人間、自己犠牲のナウシカ」で終わり、

ナウシカの行動と決断は「正しいこと」でした。

それとは対照的に、

原作版は「一人の人間、宗教家としてのナウシカ」で終わる気がします。

そして、最後の決断も「賛否両論」である気がします。

あたかも、当時の宮崎駿氏の哲学が集約されているようです。


何であれ、物事を深く考えさせられる衝撃作でした。


2008
06/06
Fri

誰が何と言おうと宮崎駿氏の最高傑作!

75.0% (6 / 8)
[No.103] posted by fujixx

誰が何と言おうと宮崎駿氏の最高傑作であり、作家個人としての集大成的な作品だと思います。
それだけに、この作品以降の迷走ぶりも仕方ないのかなと思ってしまうほどの名作です。

手塚治虫氏の『火の鳥』と宮崎駿氏の『風の谷のナウシカ』の二大叙事漫画は
勝手に自分の中では日本漫画アニメ界の世界遺産とさせていただきます。

2008
04/30
Wed

私にとっては聖書です。

73.3% (11 / 15)
[No.102] posted by 花糖花折

古代遺跡や世界史、宗教にとても興味があり、その考察本などを好んで読んでおりますが…それらに興味を持つきっかけの1つが物心ついた頃に出会った『風の谷のナウシカ』な気がします。
小学生の頃、大好きな映画から原作を知ったものの内容が理解出来ず…大人になって読みなおした時も何回も読み返しました。世界観が見えてきた時には衝撃を受けました。
宮崎監督ご自身が語られない限り、この作品の内容を現実の様々な問題に直結させて議論をしたいとは思いませんが、私にとっては有名な聖書・聖典や神話、叙事詩にも匹敵する作品です。
この先もずっと心の糧として読み続けるでしょう。

2008
03/19
Wed

 

48.0% (24 / 50)
[No.101] posted by evu

全7巻に渡る一大巨編。
読み始めてまず驚かされるのはその世界観だろう。一見長閑で未発達、いくぶん原始的かと思われるその世界は、腐海という汚染された森や、巨大な頭骨、周りと不釣合いなメーヴェ、ガンシップといった技術と併せることで、何かが起こったような、ただならぬ深みを帯びた世界へと変貌する。
物語が進むにつれてその世界と人間が掘り下げれられて行き、また場面場面でみても面白い。

この作品の根本的テーマは何かといえばそれは最後の最後に明らかになってくる、人間に宿る普遍的性質、ということが出来るだろう。
ここには強く気高く生きることが出来ない人間という憐れな生き物の本質が描かれている。

これは人類の歴史に内包される悲劇を描いたドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」から、鈍感で弱さに甘んじてしまう人類を描いたオーウェルの「1984年」まで、多くの先人たちが説いてきた人間の本質を表現するという偉業の一翼を担うものである。

この作品では、その悲劇から逃れ、完全な人間になる選択肢が与えられるのだが、それに対するナウシカの答えは、完全を捨て不完全な人間でい続けることだった。人間は不完全だから人間なのであって完全な人間は人間じゃないというセリフにはナウシカの精神の高潔と、宮崎駿の生きてゆくことへの決意が感じ取れる。
蟲使いに始まる多くの不完全な人間たちは、気高くいることを説いても弱さに甘えてしまう。悪くすればその違いすらわからない。
それでも強く生きようとしたナウシカの答えは、生きねば、というものだった。
そして、気づくべきはその「生きねば」と誓ったナウシカの決意を宮崎駿が実践しているということである。

ナウシカの意志を継ぐ彼は、悲劇の内を生きねばならぬ私たちのために、映画を通じて人間の最も純粋な素晴しい側面を描くことで、日本中に、果ては世界中に生きる喜びと希望を与えてくれた。
その事実は、ナウシカの誓った想いを彼のやり方で実現するものであった。
その喜びは、押し付けがましくなく、自らに沸きあがってくるものであり、
人類の悲劇という事実の表現にとどまらない、その悲しみに立ち止まらない、気高い精神によってもたらされるものである。

彼の作品の中でそれが最も顕著に表れているのが、
生きる喜びをロマンに求めた「天空の城ラピュタ」であり、
日常に見出した「となりのトトロ」であり、
恋愛に求めた「耳をすまえば」であり、
生き様に拠った「紅の豚」「カリオストロの城」である。

これらの作品は訓戒とか、道徳的とか世界の都合を押し付けてくる他の腐りきった映画と違い、人としての喜び、生きる喜びだけを純粋に描き出している点で素晴しいものである。だから他の追随を許さないのであって、気持ちいいのであり、見るものをやさしくするのである。

しかし、悲しいことに最近の彼の映画はメッセージ性を強く帯びるものに成り下がってしまった。

現代的な弱さから成長してゆく少女の物語「千と千尋の神隠し」
前向きに生きられない若すぎる年寄りの心の成長「ハウルの動く城」
生きろ、と直接云ってしまった「もののけ姫」

これらも素晴しい作品ではあるが、その純粋性において、前述の作品群には遠く及ばず、だからうるさく感じてしまうのである。

何が彼を変えてしまったか。
年齢か、昨今の風潮か。詳しいことはわからない。
映画監督として、世に生きる喜びを投げかけてゆくのは素晴しいことである。しかし、そこに陰りがあれば作品の中のテーマが浮き彫りにされ、なにか押し付けられている気がしてくるのである。

純粋でなければならない。そうすれば、たとえその一片に触れた瞬間だけでも、やさしくなれるのだから。
多くの人は道徳を押し付けられなくても、その内の純粋なものを感じって、自発的に素晴しいものになろうと自らの中に道徳を作ってゆくものである。

我々は自然や風景に感動するが、そこには何かメッセージ性があるだろうか。我々はそこに何かを感じるのであって、其処からおしつけられるのではない。

法律とは社会に押し付けられるものである。自己の抑制を強要されるものである。そういった面で法律が好きな人間は危険だ。徹底した規律の果てにあるのは理想的な管理社会と、それを他人に押し付けてしまう多くの弱い心である。
出来ることならば、法律という他人指向型ではなく、自発的にこれはいけないと判断できる自己指向型でありたい。
誰かがそう言っているからではなく、自分がこう思うからいけない、で在りたい。

では、直接的な法律という手段を最小限に抑えて、自発的に自分の内に規律を作ってゆくように促すにはどうしたらいいか。

それは、屈託のない本性に触れる事である。純粋な喜びを知ることである。
そのため素晴しい本を読んだり、素晴しい絵画に触れたり、素晴しい映画を観ることがいいのである。
だから彼の映画を薦めたい。彼は今この世の中でそれがわかっている人間のうちの一人であり、それを表現する力を持つ人なのだから。
彼の映画を観終えたら誰でも、さわやかな気持ちになる。純粋なものに触れた気がする。たとえひと時でもそう感じることが大事なのである。
ここに現代的な閉塞感からの脱出のポイントがあると思う。

この「風の谷のナウシカ」は彼の後々の映画を作ってゆくための基になっているものであり、彼という人物の土台が表われたものでもある。

どの文学よりも重く、それでいてエンターテイメントでもある至高の漫画。
手塚治虫なんて目じゃない。未読の方はぜひ一読に処されたい

2008
02/07
Thu

映画版が「単なるナウシカアイドル化作品」にすぎない事を教えてくれる程の作品。

66.7% (24 / 36)
[No.100] posted by 臼井健士

「映画版」が触り程度でしかなかったということを教えてくれる、映画よりも遥かに重いテーマを孕んだ「ナウシカの漫画版」。
恐るべきまでの「世界観」の構築に驚嘆の声が止まる事を知らぬだろう。
「ユーラシア大陸」で全ての事件が展開されていたことを初めて知った!

「ナウシカ」を知る人間は大きく分けて3タイプに分かれると思う。

すなわち、
・「映画版」しか観ていない。
・「漫画」しか観ていない。
・「映画」も「漫画」も観ている。

最も多いのが「映画のみ」で、最も少ないのが「漫画のみ」であろうことは容易に想像が付く。
アニメ映画の世界観が「やや分かりにくい」なとど思っていたが、漫画の複雑さと比較すれば映画は「全くもって一般向き」「間口の広い」作品であることが理解できた。

アニメと漫画の大きな違いは、
ナウシカとクシャナ・クロトアとの関係だろう。

アニメではトルメキア軍がナウシカの父を殺害してしまったことになっている(漫画では「病死」)ので、ナウシカが彼らに憎しみにも似た感情を抱いてしまい、本心からの相互理解が不可能な状況に追い込まれてしまったが、漫画では物語の大半で行動を共にするため特にクシャナ・クロトア側からの「ナウシカへの歩み寄り」が顕著。
両者共にナウシカから受ける影響で当初の「侵略者的な行動」は薄まり、苦難を共に乗り切る過程で「戦友」にも似た感情が生まれていくこととなる。

「腐海」「瘴気」「蟲」「王蟲(オーム)」「巨神兵」はナウシカの世界観を象徴する5大キーワードだと思う。

「滅亡」と「再生」。
「生」と「死」。
「光」と「闇」。
「進化」と「退廃」。

繰り返して示される背反する「2つの言葉の数々」が、浮かび挙げる「人間の業」。
そしてそれら全てを飲み込む形で存在する世界「地球」が、下す「審判の行方」。
「神によって与えられる未来」ではなく、「自らの手によって選び取る未来」を選んだナウシカたちの行く手に広がるのは「殺戮の荒野」か?それとも「豊穣なる恵の大地」か?
「審判」は未だ下されぬのだ。

とにかく1巻・1巻のボリュームが有り過ぎ。
並みの単行本の倍の時間が読み終えるのに掛かる。
不満は「恋愛的な要素」は全くというほど無かったことか。
アスベルともほとんど「別行動」となるのと、事態が急展開するため「それどころではなく」、ロミオとジュリエットにすらならない。
ま、作品の「本来のテーマ」とは外れた部分なので、枝葉のことではあるが。
最強剣士「ユパ」の死も意外だった。しかも部族同士の諍いの巻き沿いだしなあ・・・惜しい人物を失ってしまった・・・。

「漫画版」を読んだ後では「アニメ版」は「ナウシカアイドル化」のための「プロモーション作品」か?という邪推さえ浮かんでしまう問題作。

衝撃に全身を貫かれた証拠として「5つ星」評を献上させていただきます。


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