- [著]鶴田 謙二
- [著]梶尾 真治
- カテゴリ:
- コミック (160頁)
- ISBN:
- 4199500774
- 発売元:
- 徳間書店 (2008/05/20)
- 価格:
- ¥ 840 (税込)
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ユーズド商品:¥ 540 より
大人買いで、シニアの皆さんぜひ
1967年にサンフラワーに乗船するところから始まる本書は、1974年にフェリーで沖縄に行った自分には、同時代としてかぶる雰囲気から、一気に物語に入っていった。
ジーパン姿のフーテン娘という言い方といい、何とも懐かしく、それ自体は本当は本書の中核のストーリとはまた別な気がするけど、大事な時代性を感じた。
そう、本書主人公のそのフーテン娘にみえるエマノンは、この地球の始まりからの記憶を持つ人という設定だから、「時代性」があるというのは変だよね。
でも、こういう不思議な女性に、何となく純朴で時間だけはたっぷりある男性(当時の自分のような)が、出会う、というシチュエーションは、あの70年代前後、という時代なら、素直に受け入れることができる。
だから、この物語の導入に、その時代性が必要だったんだと、僕は勝手に思うんだ。
今、60代にさしかかった、シニアの皆さん。
これは、あの時代の匂いがする、そして、今、新しい思いでもう一歩踏み出す力を与えてくれる、実に不思議な書物です。
漫画に抵抗感を示せないで、ぜひ、大人買いで手に取ってみてくださいな。
おもいで
梶尾真治という作家も
鶴田謙二という絵師も全く知らなかったのだけど
本屋に平積みされたその表紙を見た瞬間
右手を塞ぎレジに並んでいた
イチコロでしたよ鶴田先生
男が船で出会ったエマノンという女性
彼女は生命誕生以降の生物の記憶を全て持っていると言う
果たして彼女の存在とは―――
字面だけ読めば
突拍子もない荒唐無稽な設定なのに
つい惹き込まれてしまい
納得させてしまう雰囲気が
この作品にはある
茫漠とした時間の中で
一瞬の輝きを見つけた少女の
切なくも強い物語
完結させろよツルケン
「鶴田謙二」
絵柄、作風、ともに好きな漫画家なのであるが、
「完結させない」(できないのか?)漫画家であるので
そういう意味であまり好きではない。
(同じ理由で冬目景もすきではない。)
今回のは原作がある、1巻だけということで
まあ大丈夫だろうと思って買ったのであるが、
正解であった。
不思議な力(あえて書きません)を持った少女と
フェリーで会話する少年。
その力はいったい何なのか?
それは「思い出」何のである。と締めくくられる。
必要なことなのかどうは分からない。
しかしあったら良いものであることには違いないと思う。
「数時間一緒にいても、数十年間一緒にいても
好きだったという思いは私にとっては同じことなんだもの」
これがこの作品のすべてであると思う。
しかしその力をもたないわれわれとしては
同じことではない。だから悩み、苦しみ、決断をしなければならない。
SFの奥の深さをまたも鶴謙に教えてもらった感じである。
大好きな作家の、ステキな一冊
絵師であり漫画家である鶴田謙二の最新作はもう最高!
ページを進める毎に私の目は輝き
変わらない彼の世界に感動し胸は高鳴った
彼の描く人々は益々魅力的になり、
漫画家としての魅せ方も上手くなっている
ぜひ一度手にとって読んでみて欲しい作品だ。
叶うならば、彼の書いた「2巻」を読んでみたい
メモリーをコピーし続ける事ができれば永遠の命なのか
この作者の別の本で「庵野監督推薦!」とかいう帯が付いている物があって、
それが逆に嫌で敬遠していたマンガ家でしたが
復刊した「リュウ」を4号まで購入していた中に
この連載があったので、ちょっと気になって購入。
画面の情報量が多いので読んでいると若干疲れます。
過去の記憶をそのまま受け継いでいれば永遠の生命を得た事になるのだろうか。
その場合、身体は単なる容れ物なのだろうか。
記憶を遺伝子にコピーする事ができれば・・・
もうひとつ気になるのが
単行本の紙が安っぽいザラついた紙という点。
画は最高
鶴田氏の画によるコミックを読むのはこれが初めてですが、この女性の描き方にハマりました。エマノンも日本沈没の小野寺くんも同一人物かと思うくらい絵的な描き分けはしていませんが、逆に「あぁ、またエマノンに会えた」と安心して氏の作を読めます。それだけエマノンには魅入られてしまいます。
ストーリーとしてはゆきずりの旅の恋に壮大な地球生命のテーマが乗せられていますが、時間ネタのSFにありがちなつじつまの破綻が若干あります。ネタばれですが、数時間も数十年もいっしょなのよと言うエマノン(娘)が、何故青年とあのまま恋に落ちず、他の人と結婚して娘を産んだのか。それも刹那として単に通過してみたかっただけなのか、それとも子を産んで記憶を終わらせたかったのか。いずれに解釈するにも、青年は「何故自分を選んでくれなかったのか」と思うはずで。どっちにしても、非常にせつない終わり方に持って行きたかったというのは伝わってくるのですが、結末のオチがどうにも納得いきませんでした。その点で1点マイナスです。
原作を尊重しつつもコミックの独自性
鶴田さんといえば、出版されたことが奇跡的とか、あとがきに書かれる
ほどの遅筆だけど、作画そのものも奇跡の技。
作品の論理的な背骨は梶尾さんのアイデア、少女エマノンの特殊な記憶。
鶴田さんのコミック版では、普通の男の「一目惚れの記憶効果」も絵で
語ってくれる。
本一冊、まるごとエマノンの絵ばかり。助演の引き立て役やライバル役
もいないほとんど一人芝居なのに、飽くことなくエマノンの姿を追って
しまう。とくにいいのが、「僕」の主観視点で、エマノンだけのコマの
数々。恋に落ちた男の目線、わずか数時間のできごとを13年間、何度も
再現し、脳裏に灼きつけたエマノンのおもいで。
この本では、「僕」がいかにしてエマノンの虜になったか、読者が追体
験できるわけです。
エマノンに溢れる'Spirit of Wonder'
一見、手が遅いように云われている鶴田謙二だが、その指先がビジュアルに昇華するまで30億年分の記憶と追憶が成されているのだ。しかたのない話なのだ。(うそうそ)
しかして、鶴田謙二は過去へ旅するも、やはり明日へ旅する人なのだ。
だから、忘れた頃にやってくる。そして何年かしてまた再会するのかもしれない。
おもいでエマノンに溢れる'Spirit of Wonder'
P118の彼女に恋してしまいそうだ。ルサンチマン的青春を思い出すのだ。
小説がハマッタビジュアルを手に入れることは、イメージの固定化になることも内包しているが、この上なく素敵なビジュアルにめぐり合える可能性の方が低い。そう考えれば「おもいでエマノン 」は幸せなんだと思うぴょん。徳間なんだし、ジブリでアニメになったりしたら、もしかしたらディズニー配給、ハリウッドリメイクなんてことになるかも知れない。
そんな、夢を見た。(文学的)、おすすめです。どうぞご覧下さい。
鶴田さんから入りました。
正直、SFとかそういった類のものには興味が無いのですが、鶴田さんの絵と漫画が好きだというだけで、新刊で出ていたので購入しました。
ストーリー的には、「好きな人にはたまらない!」といった感じの話だと思います。個人的には、もう少し掘り下げてあるともっとしっくりくるような気がするのですが、それでもあの時代を生きていない私でも「あの時代」の何か、雰囲気のようなものを感じ取れて不思議な感覚に陥りました。
後半のエマノンの台詞の下りがお気に入りです。
改めてエマノンに惚れる
原作に思い入れがある作品ほど、他のメディアで表現されることに違和感や抵抗感を感じやすいもの。
その点、鶴田氏は原作者も惚れ込んだというだけあって世界観の表現、とりわけ主人公エマノンの「どこにでもいそう」で「どこにもいなさそう」な難しい存在感を見事に表現してると思います。
小説ではそれほど長くない作品ですが、濃密な世界が凝縮されていただんだなぁ…とコミカライズを通して改めて感じました。
鶴田氏には、他のエマノンシリーズも描いて欲しいなぁ。。
